ぎふしんフォーラム(岐阜市民会館)(岐阜・美江寺町)の「アクセス」「座席」「楽しみ方」を解説します【大ホール】

初めてぎふしんフォーラム(岐阜市民会館)へコンサートに訪れる人を対象に、会場までのアクセスや施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。

JR・名鉄岐阜駅から金華橋通りを北へ進んだ市役所近くにある文化施設。
古き良き「モダン・ムーブメントの建築」を味わいつつ音楽を楽しもう。
ぎふしんフォーラム(岐阜市民会館)は、岐阜市の中心地である金華橋通り沿いにある市営の総合文化施設で、1967(昭和42)年、昭和初期に建てられた岐阜市公会堂の跡地に開館しました。
建物は近代建築の巨匠のル・コルビュジエに師事した建築家である坂倉準三氏の建築研究所の設計、大林組の施工で、建物は全面ガラス張りの外観に、上部は円筒を斜めに切った様な直径約40mの円錐型の大ホールを有しています。また、螺旋階段やピロティと、各施設へのエントランスが入り組むようにレイアウトされた内観の構造も特徴的です。


こうしたデザインが豊かな都市の街路空間を創り出していると評価され、開業翌年の1968(昭和43)年に建築業協会賞(BCS賞)を受賞したほか、大ホールは優良ホール100選に認定されています。2013(平成25)年の耐震補強工事を経た後の2022(令和4)年にも、「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に選定されている会場です。
「モダン・ムーブメント建築」に岐阜市民会館を選定 [岐阜県]:朝日新聞
2025(令和7)年からネーミングライツ制度を導入し、地元金融機関の「岐阜信用金庫」が3年間の命名権を取得し、愛称が「ぎふしんフォーラム」となりました。
岐阜市民会館の愛称について(令和7年4月1日~)|ニュース&トピックス|ぎふしんフォーラム
ぎふしんフォーラムまでのアクセス
最寄りのJR・名鉄岐阜駅までの鉄道ルート


会場へのアクセスの拠点となるのは、JR・名鉄の岐阜駅です。そこから会場までは歩けなくもないですが(徒歩約30分)、基本は駅前からのバス利用が基本となります。
まずは、岐阜駅までのアクセスを考えます。
東京や大阪方面からは、新幹線で名古屋駅まで向かうのが最もわかりやすいでしょう。名古屋駅で在来線に乗り換え、JR岐阜駅を目指します。所要時間は新快速利用で約20分です。
また、飛行機で中部国際空港(セントレア)まで来た人は、名鉄線で名鉄岐阜駅まで向かうのが便利です。
その他、金沢・福井等の北陸方面からは、北陸新幹線や特急しらさぎ号(名古屋行き)に乗り継いでJR岐阜駅に到着すればOKです。
ちなみに岐阜県には一応新幹線の岐阜羽島(ぎふはしま)駅がありますが、こだま号と一部のひかり号しか停車しません。
岐阜駅に行くには名鉄線の新羽島駅に乗り換え、さらに笠松駅で岐阜行きに乗り換える必要があるため、あまりおすすめしません(所要時間:乗換え込みで約40分)。
ここでは①名古屋駅からJR岐阜駅までの鉄道ルート、②名鉄中部国際空港駅から名鉄岐阜駅までの鉄道ルート、③JR・名鉄岐阜駅から会場までのバスルートをそれぞれ紹介します。
①名古屋駅から岐阜駅までの鉄道ルート

まずは新幹線で名古屋駅に着いたあと、そのまま在来線に乗り換えて岐阜駅に向かうルートを紹介します。
名古屋ー岐阜間は東海道本線が通っています。




②中部国際空港駅から名鉄岐阜駅までの鉄道ルート

続いて、飛行機で中部国際空港まで来た場合の、名鉄線の中部国際空港駅から名鉄岐阜駅までのルートを紹介します。
名鉄線は名古屋方面へ1時間に6本ほど運行されていますが、そのうちの2本が「特急 岐阜行き」なので、乗り換え無しで名鉄岐阜駅に到着します。その他の列車に乗車した場合は、金山駅か名鉄名古屋駅で岐阜行きに乗り換えましょう。
出典:名古屋鉄道㈱ 公式サイトより 中部国際空港駅構内図
中部国際空港駅のホームは1番から3番まであります。一番右側の1番線ホームは、主に全車指定席特急のミュースカイの出発ホームで、一部時間帯に「名鉄岐阜行き」が出ています。
1時間に2本出ている「特急 名鉄岐阜」行きは、隣りの2番ホームから出発します。特急は一部車両が指定席ですが、乗車券のみで利用可能な一般車で向かうことが可能です。




③JR・名鉄岐阜駅から会場までのバスルート
出典:ぎふしんフォーラム公式サイトより
JR岐阜駅・名鉄岐阜駅前から会場までは、岐阜バスで向かうことになります。
JR・名鉄で岐阜駅に着いたら、会場に向かうバス乗り場に移動します。会場最寄りのバス停は「ぎふしんフォーラム・裁判所前」で、会場名がそのまま使用されています。
その他、系統により下記の近隣のバス停で下車しても、徒歩圏内で会場に到着します。
「ぎふしんフォーラム・裁判所前」 下車 すぐ
「市役所・メディアコスモス西」 下車 徒歩約5分
「岐阜市役所・メディアコスモス」 下車 徒歩約5分
「市役所・鶯谷高校口」 下車 徒歩約10分
JR岐阜駅から8・10・11番バスのりばまで

JR岐阜駅からは、駅の北側に出て、8・10・11番のバスのりばに向かいましょう。今回は本数の多い10番のりばから出るバスに乗車するルートで紹介します。


















名鉄岐阜駅から5番バスのりばまで

名鉄岐阜駅に着いた場合は、駅を出て正面の道路沿いにある5番のりばから、会場に向かうバスが出ています。公式サイトにはバスターミナル(C・Eのりば)からの案内も掲載されていますが、すでにバスターミナルは廃止されたので、更新が間に合っていない模様です。











5番のりばからさらに先に進むと、JR岐阜駅前のバスのりばが見えてきます。先ほど紹介した10番・11番のりばもすぐ近くにあるので、このままそちらのバス停に向かっても差し支えありません。
駐車場

会場専用の駐車場は、会場西側と大ホール搬入口、地下にありますが、基本は主催者専用の駐車場で、大ホール主催者の駐車場利用が無い場合に限り、西側駐車場(約22台分)を一般来館者用駐車場として開放することがある程度で、基本は専用の駐車スペースはないと思っていた方がいいでしょう。
マイカーやレンタカーで来場する場合は、近隣の岐阜市役所立体駐車場(有料・一般車両 381 台、自動二輪車 5 台)等を利用するよう、公式サイトで案内されています。
庁舎へのアクセス|岐阜市公式ホームページ-Gifu city
ぎふしんフォーラムはこんな所
大ホール

大ホールの総客席数は1,501席で、1階席と2階席の二層構造です。音楽、舞台・演劇、映画上映、講演会・セミナーなどあらゆるイベントやコンベンションにも対応可能で、広く利用されています。
1階席

1階席の総客席数は990席で、1列から23列まであります。オーケストラピット設置時は1列から3列までの62席が撤去され928席となり、境界となる3列と4列の間は少し通路状に間隔が付けられています。




座席間は、段差ではなくスロープによる緩やかな傾斜で、全体的に比較的フラットな構造になっています。




車いす席は、下手(左側)側の扉横の18列5・6・7番の3席分が設置されています。また、後で紹介する座席表のとおり、緑色の座席はヒアリングループ(補聴装置)が設置されています。


2階席

2階席の総客席数は511席で、1列から12列まであります。途中、3列と4列の間に中央通路が設置されており、2階ホワイエからの出入口に接続しています。




座席間は段差3段分による傾斜が付けられており、1階席よりもかなり高低差が付いた状態でステージを俯瞰で見下ろすような構造になっています。




大ホール 座席表
出典:ぎふしんフォーラム公式サイトより
座席

座席は濃い青色の座面・背もたれに木製のひじ掛け・基礎の組合せです。クッションは適度な厚みで座り心地は上々でした。


2階席は背もたれ部分が伸びたハイバック仕様になっていますが、席によっては一部1階席と同じ通常タイプのものも設置されています。
館内施設

開場の建物は、金華橋通り沿いに白壁の東棟が建っており、奥(西側)に円錐形の大ホールと北棟があります。


東棟の正面玄関を入ると、大ホール1階のホワイエに至ります。そこから1階客席に至るアプローチは、段差により半地下の高低差が設けられており、サンクンホワイエのような構造になっています。




ホワイエにはカフェコーナー(またはクローク?)のようなカウンターがありますが、現在は使用されておらず、代わりに自販機コーナーとコインロッカーが設置されています。また、ロビーに隣接して会場事務所も設置されており、その隣りにおむつ交換スペースも確保されています。


また、バリアフリー動線を確保するため、2階ホワイエから半地下を通って、第1扉から車いす席に至るアクセスルートも整備されています。



熊本市民会館との建築共通性

ここまで見てきましたが、実際に訪れてみて、個人的にこの会場は、以前に訪れた熊本県の「市民会館シアーズホーム夢ホール(熊本市民会館)」とよく似た雰囲気を感じました。
設計者は異なりますが(岐阜が坂倉準三氏、熊本が佐藤武夫氏)、どちらもほぼ同じ時期(1967年・1968年)に開館し、以下のような共通点が多く見受けられます。
円錐・円形による大空間のホール
岐阜市民会館は「直径40mの正円錐形」のホールに対し、熊本市民会館は「十二角形(すり鉢状・折版構造)」ですが、どちらも音響の均一化と客席との一体感を高めるために、当時の建築家が「円」という形状を理想としたことが伺えます。
約1,500人規模の二層構造
近年よく見られる多層バルコニー型のホールとは異なり、両者とも1階席と2階席で綺麗に分割されたオーソドックスな二層構造です。特に「1階席の傾斜は比較的フラットで緩やか」「2階席はしっかり段差をつけて俯瞰する」という、1960年代のホール特有のサイトライン(視線の抜け方)に強い共通点があります。
サンクン(半地下)構造による立体的ホワイエ
熊本市民会館の特徴である、エントランスから一段下がった「サンクンホワイエ」は、空間に広がりを持たせつつ自然光を取り入れる見事な設計です。
岐阜市民会館も、建物の外周から半地下のようなアプローチや立体的な動線を持たせています。高さや敷地条件制限の中で、地下空間(サンクン構造)を活用してゆとりあるホワイエや広場を創出する手法は、この時代のトレンドでもありました。
建築学を学んだわけではない、あくまで文系男子の推論ですが、2つの会場は、何かこの時代の公共建築の最適解の1つとして提示された作品といえるのではないでしょうか。
周辺施設
岐阜市役所

会場と交差点を挟んだ斜向かいには、岐阜市役所があります。周辺には他にも警察署や消防本部、裁判所など、公的機関が集積しています。

市役所内には会場最寄りを含む、周辺のバス停の運行情報案内のモニターが設置されているので、帰りのバスの参考にすることができます。
市役所大食堂

ライブ遠征民的には、施設内にある「市役所大食堂」が食事や休憩場所の候補になります。土日も営業しており、市役所職員だけでなく一般の方も利用できる便利なスポットです。




みんなの森 ぎふメディアコスモス

みんなの森 ぎふメディアコスモスは、2015(平成27)年に開館した、岐阜市役所の北側にある市立中央図書館、市民活動交流センター、多文化交流プラザ及び展示ギャラリー等からなる複合文化施設で、1階にはコンビニのローソンとスターバックスコーヒーが出店しています。


鉄筋コンクリート構造・鉄骨構造・木造の混構造の施設は、金華山を思わせる波打つような木造屋根の外観や、ヒノキ板の天井からつり下がっている大きな傘のような布製天蓋(てんがい)が特徴的です。

開業翌年の2016(平成28)年には、日本グラフィックデザイナー協会(JAGDA)によるJAGDA賞(環境・空間部門)や、照明学会による照明デザイン賞の最優秀賞を受賞するなど高い評価を受けており、建築好きの方は一見の価値ありの建物です。
みんなの森 ぎふメディアコスモス – ´Minna no Mori’ Gifu Media Cosmos
スターバックスコーヒー みんなの森 ぎふメディアコスモス店

施設からせり出した場所にあるカフェレストランスペースには、スターバックスコーヒーがテナントとして入っています。

2013年にプリツカー賞を受賞した世界的建築家の伊東豊雄氏が、施設全体のコンセプトに合わせて設計され、自然光や差込む明るく落ち着いた空間になっています。
美江寺観音

会場と道を挟んで北側にあるのが、地名にもなっている「美江寺(みえじ)観音」です。
元々は現在の岐阜県瑞穂市(旧中山道の美江寺宿周辺)にありましたが、戦国時代に斎藤道三が城下町を繁栄させるために現在地へと移転させ、門前で大規模な市(いち)を開かせたことが、現在の岐阜市の賑わいのルーツになったと伝えられています。


ご本尊は岐阜県で最古の仏像とされる奈良時代後期に造られた「乾漆(かんしつ)十一面観音」の立像をはじめ、「なで大黒さん」として親しまれている大黒天像など、境内には沢山の仏像が鎮座しています。なお、ご本尊は普段は非公開で、毎年4月18日の御開帳の日のみ拝観が可能となります。


更科

会場のすぐ近くにあるそば処「更科(さらしな)」は、地元の人が通うそばの人気店です。名物は「冷やしたぬきそば」で、甘辛い出汁とコシのあるそばに、刻み油揚げと天かすが絡んだ絶妙な組合せです。




施設概要・地図
所在地
岐阜県岐阜市美江寺町2丁目6
アクセス
JR・名鉄「岐阜」駅から岐阜バス利用
「K」金華系統に乗車(約10分)
「ぎふしんフォーラム・裁判所前」下車
徒歩すぐ
ホール
大ホール 総客席数:1,501席
・1階:990席(車いす席3席を含む)
※オーケストラピット使用時は928席
・2階:511席
公式サイト
https://gifu-civic.info/



