初めて「LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)」のライブに訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
NHKホールの南隣りにある2代目の公会堂。
渋谷駅と原宿駅のほぼ真ん中で、どちらの駅からも少し時間はかかりますが、道はわかりやすいです。
LINE CUBE SHIBUYA(渋谷公会堂)は、1964(昭和39)年、初代となる建物が在日米軍施設であった「ワシントンハイツ」の跡地に、国立代々木競技場・NHK放送センター・渋谷区役所などとともに建設されました。
東京オリンピック開催に合わせて建設されたこともあり、国立代々木競技場とともに競技場としての用途にも使用され、期間中はウェイトリフティングの競技会場となっていました。
その後は各種エンターテイメントの会場として使用されることが多くなり、「8時だョ!全員集合」(TBS)の公開録画や、歌番組の「ザ・トップテン」(日本テレビ系)の公開生放送の会場としても使用されていた時期がありました。
初代の建物は「渋公(シブコー)」として、国内外の様々なミュージシャンに親しまれてきました。音楽ホールとしての評価も高く、2009(平成21)年には「優良ホール100選」にも選出されましたが、その後、隣接する区庁舎とともに、老朽化と耐震強化に伴う建替えのため、2015(平成27)年に閉館しました。
2代目となる現在の建物は、区民会館として式典、講演会、演劇、クラシックコンサートなど多目的に使用できる区民会館として、2019(令和元)年に竣工しました。
指定管理者制度により、2019(令和元)年6月から2029(令和11)年3月までは「LINE株式会社」が命名権を保有し、その間は「LINE CUBE SHIBUYA」の名称が使用されることになりました。建替え後のこけら落としとなる公演は、「Perfume」が飾りました。
ちなみに初代建物時代の2006(平成18)年から2011(平成23)年までの5年間は、公会堂のネーミングライツ(命名権)をサントリーが取得し、自社の商品名を冠した「渋谷C.C.Lemonホール」という呼称で親しまれていました。
出典:Wikipediaホームページより
LINE CUBE SHIBUYAまでのアクセス
会場は原宿駅と渋谷駅の間
渋谷公会堂の最寄り駅は、JR線・東急線・地下鉄が乗り入れる渋谷駅と、その1駅隣りにあるJR山手線の原宿駅。また両駅のほか、東京メトロ千代田線の明治神宮前駅もあります。
ライブ遠征の点では、東京駅や品川駅、大宮駅が拠点となるので、まずはそれぞれの最寄り駅までのルートを簡単に紹介します。
品川駅からの鉄道ルート
関西・名古屋方面や羽田空港からは、品川駅でJR山手線に乗り換える方法が最もスムーズです。品川駅から渋谷駅までの所要時間は約13分、原宿駅までは約15分で、運賃はどちらも178円(ICカード利用)です。
東京駅からの鉄道ルート
東京駅からは、JR線を利用する場合と地下鉄を利用する場合に分かれます。
JR線の場合、中央線で新宿駅まで行き、そこで山手線に乗り換え原宿駅または渋谷駅まで行く方法が最も早く着きます。東京駅から原宿駅までの所要時間は約23分、渋谷駅までは約25分で、運賃はどちらも208円(ICカード利用)です。
地下鉄の場合は、丸ノ内線で大手町駅まで行き、半蔵門線に乗り換えて渋谷駅まで行く方法があります。所要時間は約23分で、運賃は209円(ICカード利用)です。
大宮駅からの鉄道ルート
東北・北陸方面からは、新幹線で北の玄関口である埼玉の大宮駅まで向かい、JR埼京線・湘南新宿ラインに乗り換えて渋谷駅まで行く方法が最も便利です。
大宮駅から渋谷駅までの所要時間は約40分で、運賃は571円(ICカード利用)です。
渋谷駅・原宿駅からの徒歩ルート
会場は、渋谷駅と原宿駅(及び明治神宮前駅)のちょうど真ん中付近に位置しており、各駅からの所要時間は徒歩約13分です。
ここでは、渋谷駅及び原宿駅に到着してからの徒歩ルートについて紹介します。
渋谷駅からの徒歩ルート
渋谷駅はJR・東急・地下鉄が入り組んでいて上下動も多い複雑な構造ですが、駅に着いたらとにかく「ハチ公口」を目指しましょう。
山手線の渋谷駅のホームに降りたところです。
案内に従い、「ハチ公改札」に移動します。
ハチ公改札に到着。年中工事をしているため、訪れたときはこんな感じでした。
外へ出ると、目の前に渋谷スクランブル交差点があります。
交差点を、斜め右奥に見えるツタヤや西武渋谷店の方向に渡りましょう。
渡った先の公園通りを道なりに進みます。
しばらく歩いた後、神南一丁目交差点前にあるショッピング施設「渋谷モディ」の前で左に曲がります。
ここから先は、道なりにまっすぐ進むだけです。
ディズニーストアの前を通過します。
「神南一丁目」バス停とパルコの前を通過します。
勤労福祉会館前交差点を渡ります。左に曲がると「オルガン坂」です。
宇田川町に入りました。会場までもうすぐです。
会場手前のビルには、モスバーガーやサンマルクカフェなどが入っています。
渋谷駅ハチ公改札から約13分で、会場前に到着です。お疲れさまでした。
原宿駅からの徒歩ルート
原宿駅からは、改札を出て国立代々木競技場を右に見ながら、歩いていきます。
まずは改札を出ましょう。
西口・東口どちらでもいいですが、道の分かりやすい西口で説明します。
明治神宮の前の道を進み、歩道橋の上に移動します。
上った先に、国立代々木競技場(第一体育館)が見えます。
競技場の方へは向かわず、道の反対側に移動します。
渡った先にある階段を、右に下ります。
ちょうどJRの線路と並行する形で、道が続いています。
しばらく道なりに進みます。
道中、「原宿駅入口」バス停があります。明治神宮前駅(原宿駅)にもバス停があります(運賃:100円)。
ハチ公バス「渋谷区役所行き」に乗ると、2つ目のバス停で会場前に到着するので、時間が合えば利用するのもいいでしょう。
今回はそのまま先に進みます。
この辺りまで来ると、右手に会場の隣りにあるパークコート渋谷ザ・タワーが見えてくるので、以降の目印になります。
やがて右に分かれる道があるので、そのまま右に移動します。
右に曲がる際に、横断歩道を渡ります。
しばらく道なりです。
目印のパークコート渋谷ザ・タワーも近づいてきました。
渋谷区役所前駐車場の入口を通過します。
この辺りは少し、並木道のようになっています。
渋谷区役所前バス停(こちらは路線バスの方)を通過します。
渋谷区役所前交差点の手前に、先ほど紹介したハチ公バスの「渋谷区役所」バス停があります。
渋谷区役所前交差点までくれば、左手に会場があります。お疲れ様でした。
ちなみに交差点の反対側(北側)は、国立代々木競技場の第二体育館が目の前にあるほか、NHKホールに向かう代々木公園のケヤキ並木が続いています。
LINE CUBE SHIBUYAはこんな所
シューボックス型・三層構造の約2,000席
ホールは1階席から3階席までの三層構造で、最大客席数は1,956席です。内訳は1階席が1,180席、2階席が424席、3階席が352席で、1階席の26席分が、車いすスペース12台分として変更可能です。
建替えに際し、長方形の土地が示されたことを受け、ホールの形状はクラシックにも対応できる音響設計が可能なシューボックス(靴箱)型になりました。
1階席
1階席は1列から29列まであり、途中、16列と17列の間に中央通路が設けられています。途中、16列と17列の間に中央通路があります。
前方4列の126席は、オーケストラピット使用時に取り外されるほか、16列の左右のブロックの各13席(26席分)は、車いすスペース12台分に変更が可能です。
1階席の傾斜は全体的に緩やかで、中央通路を挟んで前方はフラット気味のスロープ状、後方は段差が付けられており、前方より多少傾斜が付けられています。
その他、左ブロック最後方に、多目的鑑賞席(4席分)の個室が設けられています。
2階席
2階席はセンターブロックが1列から9列までの390席と、左右のサイドバルコニー席(L・R列)が1列ずつ3つのブロック(6席・6席・5席)に分かれて34席設置されています。
1階席よりも傾斜が付けられており、かつステージとの距離もそれほどないので、バランスの取れた席が多いと思います。
3階席
3階席はセンターブロックが1列から8列までの320席と、左右のサイドバルコニー席(L・R列)が1列ずつ3つのブロック(4席・6席・6席)に分かれて32席設置されています。
1・2階席以上に客席に傾斜が付けられており、ステージを見降ろす高さになります。その分距離も遠くなりますが、代わりにステージ奥のセットや、演者のダンスフォーメーションの動きを俯瞰で確認できる利点もあります。
座席表
出典:LINE CUBE SHIBUYA公式サイトより
座席
座席はライトブラウンの木製の基礎に、赤の濃淡のグラデーションが施された座面・背もたれの組み合わせです。
背もたれは肩・首の部分と背中・腰の部分の間にラインと凹凸が付けられており、クッション性を薄めにすることで、多少硬めの疲れにくいデザインになっています。
その他、1階席に比べ、2・3階席はわずかですがハイバック仕様になっています。
エントランス・ホワイエ
正面玄関を入ると、エントランスホールに続いています。1階はインフォメーションのみで、客席は建物の2階以降になり、エスカレーター等で上がっていきます。
グッズ販売は、インフォメーション付近で行われていました。
演者へのお祝いの花などもこの辺りに飾られていました。
ホールの1階席は建物2階になります。2階フロアでは、「LINE FRIENDS」のキャラクターである「SALLY(サリー)」が出迎えてくれます。
ホールの2階席は建物4階になります。4階フロアでは、「LINE FRIENDS」のキャラクターである「BROWN(ブラウン)」が出迎えてくれます。
ホールの3階席は建物5階になります。5階フロアでは、残念ながらキャラクターのお出迎えはありません。
その他、令和にリニューアルされたこともあり、館内の多目的トイレは「だれでもトイレ」という呼称です。
また、写真は割愛しますが、館内に設置されている自販機は、すべて「LINEペイ」に対応しているところがさすがだと思いました。
周辺施設
渋谷スクランブル交差点
渋谷駅から会場に向かう際に最初に通るのが、渋谷を代表する観光名所にもなっている「渋谷スクランブル交差点」(正式名称:渋谷駅前交差点)です。
宮益坂から道玄坂に至る東西の道と、渋谷駅西口から公園通り・神宮通りに至る南北の道、さらに北西方向に伸びる渋谷センター街への道が交差する五叉路になっており、横断歩道が5本引かれています。
国内ではサッカーW杯やハロウィンなどの国民的イベントの際、若者らが集ってお祭り騒ぎをする姿をマスコミが撮影するのが風物詩になっています(現区長がかなり神経質になっているので、今後そうした光景は少なくなっていくかもしれませんが…)。
海外の観光案内では、東京名所の1つとして”Shibuya Crossing“の名前で紹介されており、私が訪れた時も、スマホで撮影しながらグループで楽しそうに歩道を往来する外国人旅行客の姿を沢山見かけました。
タワーレコード渋谷店
渋谷スクランブル交差点を北に渡り、公園通りを300mほど進んだところにあるのが、「タワーレコード渋谷店」です。
地上8階・地下1階のビルは、売場面積約1550坪、在庫数80万枚を誇る、世界最大級の音楽ストアで、全国のタワーレコードの旗艦店です。
CDや音楽ソフト販売だけでなく、大阪、札幌、福岡、名古屋などの各地に店舗展開しているタワーレコードカフェ(2階)やイベントスペース(8階)、ライブ会場(地下1階)、バーベキュー・ビアガーデン(屋上)など、様々な用途やイベントに対応しています。
建物2階にあるタワーレコードカフェ。
旗艦店の店舗だけあって、かなりの席数があります。
期間ごとに様々なアーティストとのコラボメニューを提供しています。今回はハロプロ25周年を記念したコラボです。
娘。メニューは名古屋で体験済みのため、今回はアンジュルムとBEYOOOOONSのメニューを注文しました。
シビルガーデン
会場の北側にある広場「シビルガーデン」です。公園通りと代々木公園の交差点に位置する広場をパブリックスペースとして整備したもので、場内にはシンボルの時計塔をはじめ、渋谷区制や市民にゆかりのある石碑や像が設置されています。
区政施行65周年を記念して建てられた渋谷区民憲章の碑です。
渋谷区の世界連邦都市宣言を記念して建てられた「なかよし」の像です。
広場のシンボルの「時計塔」です。
日中友好の記念に贈られた「緑萼梅(りょくがくばい)」。萼(がく)が緑色の梅の木です。
「平和の鐘」はイスラム紋様のイズニックタイルが、円筒の中に張り巡らされています。
日本におけるトルコ年の2003年に、渋谷区とトルコ大使館の親睦のしるしに、トルコ共和国から贈られました。
パークコート渋谷ザ・タワー
会場や区役所の庁舎の老朽化・耐震強化に伴う建替えと同時期に、隣接する敷地に建てられたのが、三井不動産の分譲タワーマンション「パークコート渋谷ザ・タワー」です。
いわゆる東京都心の「タワマン」の1つで、分譲の場合1億円は下らない高級物件ですが、間取りは1LDK〜3LDKと、様々なライフスタイルに応えられるようなバリエーションとなっています。
住むことに関しては全くご縁のない建物ですが、原宿駅からのアクセスにおいては、分かりやすい目印になるので重宝します。
また、建物の1階には「ZEBRA Coffee&Croissant 渋谷公園通り店」というカフェがあり、(少々値は張りますが)ライブ前にクロワッサンサンドやカフェ・オレ等をおともに、おしゃれに過ごすことができます。
シビルガーデン側に入口があります。
メニュー表です。ドリンクは500〜600円台です。
モスバーガー 渋谷公園通り店
会場との間にある区役所通りを挟んだ南隣り(渋谷駅側)のビルの1階には、「モスバーガー 渋谷公園通り店」があります。会場から最も近い飲食店なので、ライブ前や合間の休憩スポットとして気軽に活用できます。
キャッシュレス専用のレジも完備されています。
店内はテーブル席、カウンター席ともに様々なレイアウトで配席されています。
新商品のバーベキューフォカッチャとコーヒーシェイクをオーダー。
2023年秋は贔屓のグループとのコラボ企画(「朝モス」キャンペーン)もあり、モスに行く回数が増えています。
NHKホール
会場の前のケヤキ並木を北に向かえば、NHK放送センターに隣接して「NHKホール」があります。
1973(昭和48)年、それまで内幸町にあったNHK東京放送会館から移転する形で開館後、NHK交響楽団(N響)の本拠地として定期公演が行われているほか、「紅白歌合戦」や「NHKのど自慢」「うたコン」など、数多くのNHK関連の番組収録等に使用されています。
ホールのキャパは、公会堂の倍近い総客席数3,601席(固定席:3,400席、可動席:201席)で、1階席から3階席までの三層構造です。
国立代々木競技場
国立代々木競技場は、原宿駅からのアクセスルート沿い(原宿駅から徒歩約5分)の場所にある、建築家の巨匠 丹下健三氏が手がけたスポーツ施設です。
渋谷公会堂と同じく、1964(昭和39)年開催の東京オリンピックのために建設された会場で、アリーナコンサートの会場としても使用される第一体育館と第二体育館のほか、室内水泳場や会議室、フットサルコートも完備されています。
今回の公会堂のほか、NHKホールや国立代々木競技場、さらにはBunkamuraのオーチャードホールなどもあり、この辺りはライブ会場が目白押しです。
施設概要・地図
所在地
東京都渋谷区宇田川町1−1
アクセス
JR「渋谷」駅・「原宿」駅下車 徒歩約13分
東京メトロ千代田線「明治神宮前」駅下車
徒歩約13分
ホール
総客席数:1,956席
(1階:1,180席、2階:424席、3階:352席)
公式サイト
https://linecubeshibuya.com/