
初めてウェスタ川越のコンサートに訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
JR・東武線の川越駅からアクセス良好の、小江戸川越を代表する公共文化施設。
東北・北陸方面からは大宮駅経由でアクセスしよう。
ウェスタ川越は、2015(平成27)年、川越駅西口の約2.4ヘクタールの用地内に、埼玉県と川越市の共同事業で進められた「西部地域振興ふれあい拠点施設」の1つとして整備され、開業しました。
埼玉県が産業支援のための企業交流施設や官庁舎をメインに整備したのに対し、川越市は、隣接する商業施設「ウニクス川越」などとともに、文化芸術振興・市民活動拠点施設を主に手がけました。
「ウェスタ」の名称は、埼玉県「西」部および川越駅「西」口の「West(ウェスト)」と、様々な市民活動等が当該施設から始まる「Start(スタート)」とを組み合わせて作られた造語とのことです。
ウェスタ川越までのアクセス
出典:ウェスタ川越公式サイトより
ウェスタ川越の最寄り駅は、JR川越線・東武東上線の川越駅または西武新宿線の本川越駅です。
ライブ遠征の点から、今回は新幹線停車駅の東京駅または大宮駅、高速バスのターミナルである新宿駅を拠点に考えます。
ルートとしては、①東京駅から池袋駅経由で川越駅に向かうルート、②大宮駅から川越駅に向かうルート、③新宿から西武新宿線で本川越駅に向かうルートの3種類で紹介したいと思います。
①東京駅から池袋駅経由で川越駅に向かうルート

1つ目は東海道・山陽新幹線で東京駅に着いたところから。まずはJR線・地下鉄線と東武線の結節駅である池袋駅に向かいます。

新幹線のホームからJR在来線の乗り換え口に移動します。

山手線を利用するのもいいですが、地下鉄丸ノ内線で向かう方が多少早く着くので、今回はこちらのルートで紹介します。

在来線コンコースを端から端まで進み、丸の内側の改札口(今回は地下中央口)から出ます。

案内に従いそのまま進み、丸ノ内線東京駅の改札に到着しました。

丸ノ内線の東京駅から池袋駅までは8駅で、所要時間は約16分です。

ほどなく終点の池袋駅に到着です。

池袋駅に着いたら、「副都心線・東武東上線」の案内に従い移動しましょう。

丸ノ内線の改札を出ます。

東武東上線の改札は、丸ノ内線改札のすぐ近くにあります。

行先案内板を確認。2番線から出る「森林公園」または「小川町」行きに乗車しましょう。

川越駅には各停から特急まですべての電車が停車します。早く出発する電車に乗ればOKです。

急行利用の場合、所要時間約30分(片道481円)で川越駅に到着します。
②大宮駅から川越駅に向かうルート

2つ目は、東北・北陸新幹線等を利用して大宮駅に到着したところから紹介します。こちらは大宮駅から在来線のJR埼京線(快速)に乗り換えると、所要時間約23分(片道330円)で直通で川越駅に到着します。

大宮駅に着いたら、在来線のりかえ口に進みましょう。

埼京線(川越線)の川越駅まではわずか5駅です。

緑色の案内表示に従いホームに移動します。21番線から発車します。

所要時間約23分で、川越駅に到着です。

ホームからエスカレーターまたは階段を上がり、改札に向かいましょう。

川越駅改札に到着しました。会場は改札を出て西口方面にあります。
③新宿から西武新宿線で本川越駅に向かうルート

3つ目は、もう1つの最寄り駅である西武新宿線の終点・本川越駅に向かうルートです。高速バス等でバスタ新宿に到着した場合は、そのまま西武新宿駅まで移動すれば、乗り換えなしで到着できます。
また、西武神宿線は日中、1時間に1本の割合で特急レッドアロー「小江戸号」が運行しています。時間が合えばこの機会にぜひ一度利用して、旅情を味わうのもいいと思います。
本川越駅までの所要時間は特急で約45分、急行で約1時間の道のりです。運賃は片道513円(ICカード利用)で、特急利用の場合は指定席料金600円が別途かかります。

JR新宿駅に着きました。西武新宿駅に近い東口からスタートです。

まずは東口駅前広場前の交差点に向かいましょう。

交差点を渡り、歌舞伎町方面に向かう歩道を直進していきます。

靖国通りとの交差点に出ました。左奥に見える赤レンガのビルが西武新宿駅と駅ビルのペペです。

交差点を渡り左に進むと、西武新宿駅に到着しました。

運行ダイヤを確認。赤字の全席指定が特急小江戸号です。

待機している特急車両の指定の号車に乗車しましょう。

もちろん特急以外に急行も出ているので、特急券無しでも直通で本川越駅に到着することができます。

特急の車内です。グリーン車はなく、すべてクロスシートの二人掛け席です。

コンセントはありませんが、テーブルやカップホルダーが完備されています。

特急に揺られ約45分、終点の本川越駅に到着しました。

改札は1階と2階にありますが、ホームをそのまま直進し、1階改札から出ましょう。
会場までの徒歩ルート
出典:ウェスタ川越公式サイトより
最寄りの川越駅または本川越駅に到着後の、会場までの徒歩ルートを紹介します。
所要時間は西武線の本川越駅からは徒歩約15分、JR・東武線の川越駅からは西口を出て徒歩約5分の道のりです。
ここでは会場から遠い本川越駅で下車後、JR・東武線の川越駅に至るルートと、川越駅西口から会場までのルートに分けて説明します。
本川越駅から川越駅までは商店街を直進

まずは西武線の本川越駅から。公式サイトの地図に掲載されている道路沿いに進むのもいいですが、本川越駅から近い「蔵のまち」と川越駅前を結ぶ商店街「クレアモール」を進む方が、少しショートカットになるのでおすすめです。

本川越駅の改札を出たら、向かって右側の蔵のまち口(東口)に進みましょう。

東口を出たら、川越駅方面の案内に従い右に移動します。

道なりに進み、左奥にある交差点に向かいます。

このまま道路を進んでもいいのですが、商店街に入るため横断歩道を渡りましょう。

商店街に向かう路地に入りました。

突き当りまで来たら、右に曲がります。

ここから蔵のまちと川越駅を結ぶ商店街「クレアモール」に入りました。

しばらく道なりに進みます。商店街なので昼間は歩行者専用です。

やがて商店街の端まで来たら、左に曲がりましょう。

右側は東武線・JR線の線路が走っています。道に沿って進みます。

途中でペデストリアンデッキに上がる階段があります。

川越駅の東口に到着しました。

そのまま駅の建物に入ると、東口と西口をつなぐコンコースがあります。

向かって左側の手前に、東武東上線川越駅の改札があります。

さらに進むと、JR川越駅の改札と西口が見えてきます。

JR川越駅の改札に到着しました。
川越駅から会場まではデッキで移動

続いてJR川越線・東武東上線の川越駅から会場までの徒歩ルートです。ここからはほぼ一本道で、所要時間も徒歩約5分で到着する道のりです。

先ほどの東口と西口を結ぶコンコースからスタートします。

駅ビルを出たところに、地図と会場への案内矢印があります。

案内図を確認。西口からデッキを通り、そのまま地上に降りて直進すれば会場があることがわかります。

まずは西口から続くペデストリアンデッキを端まで移動しましょう。

端まで来たら、会場のある左側からデッキを下ります。

あとは下りた先を直進するだけです。

階段を下りた所には、行政サービスや飲食・物販の複合施設である「U_PLACE(ユープレイス)」があります。

そのまま進むと、会場名の「ウェスタ川越」交差点の左奥に建物が見えます。

川越駅西口から徒歩約5分、本川越駅東口から徒歩約15分で、会場に到着です。お疲れ様でした。
本川越駅からのバスルート

本川越駅から会場までのバスルートについても紹介しておきます。東口を出てほぼ正面にある1番のりばから、会場前に停まる路線バスが利用できます(2番のりばからも一応出ていますが、本数が少ないため省略します)。

路線は2系統あり、会場へは青色で表示された「今福中台線」を利用し、4つ目の「ウェスタ川越前」で下車します。

運行ダイヤは、日中は1時間に3~4本程度です。

路線バスの車内です。西武バスが運行しています。

「ウェスタ川越」バス停までの所要時間は約6分、片道178円(ICカード)で到着します。

バス停は会場建物の西隣りにあります。

会場の1つ手前の「川越駅西口」までは複数の系統路線が運行しており、片道100円で利用できます。
マイカー・レンタカー
出典:ウェスタ川越公式サイトより
最後にマイカー・レンタカーを利用する場合のアクセスについて、触れておきます。首都圏から高速を利用する場合は、関越自動車道の「川越I.C.」で下車し、国道16号を進むと、インターから約6分で到着します。
また、会場専用の駐車場は1時間200円(入場後1時間まで無料)で利用できます。24時間営業なので、出入りの時間を気にせず利用できるのがありがたいですね。
ウェスタ川越はこんな所
伝統芸能にも対応可能な約1,700席の大ホール

大ホールの総客席数は1,712席で、1階席から3階席までの三層構造です。オペラやクラシックのほか、舞台・演劇や歌舞伎や能・狂言、日本舞踊などの伝統芸能に至るまで、あらゆる用途に舞台芸術に対応できるプロセニアム式の多目的ホールです。


大ホールに対して「小ホール」もあるのですが、他の会場が小規模のコンサートやセミナー利用をメインにしているのに対し、この会場は大ホールのステージの奥に設置された約220m²の空間で、主にリハーサル用のスペースとして活用されるため、ホールに続く通路は関係者以外立入り禁止になっていました。
1階席

1階席の総客席数は982席で、1列から29列まであります。途中、15列と16列の間に中央通路が設けられており、15列の左右両端に、車いすスペースが4席分確保されています。


通路前方の座席間の傾斜は緩やかで、オーケストラピット(1列~6列までの202席)使用時に撤去される1列~6列目付近まではほぼフラットな構造で、7列目から段差が付く形になります。




7列目以降は、一定の段差でほぼ同じ傾斜が付けられています。


中央通路後方の16列目以降は、最後列まで均等に段差が付けられています。最後列の29列は左右の端のブロックのみ設置されており、床から段差を補強する形で高低差が付けられています。その他、最後列後方に親子席が計10席設置されています。



2階席・3階席

今回訪れた公演は1階席のみの使用で、2・3階席は閉鎖されていましたので、それぞれの現地からの写真はありませんが、ステージから見た2階席と3階席の位置関係は、上の写真のとおりです。
2階席の総客席数は154席で、1階席後方の上段に1列~6列まであります。中央通路等はなく、等間隔に並んでおり、サイドのバルコニー席等はありません。
3階席の総核席数は576席で、1列から実に25列まであります。2階席よりもキャパがかなり大きいのは、左右のせり出し席の存在で、1列から16列までを占めています。2階席の上方に位置する正面のスタンド席は、17列から25列までとなります。

このため3階席の先端(1列)は1階席の中央通路より前方にせり出しているほか、2階席の最前列よりも低い位置になります。
3階席と言っても、左右の前方の席は、適度な高さがある上にステージにも近く、かなり見やすい席になっていると思います。
大ホール 座席表
出典:ウェスタ川越公式サイトより
座席

大ホールの座席はピンク色の座面・背もたれと、木製のひじ掛け・基礎の組合わせです。
座面と背もたれは「川越唐桟(とうざん)」という地元の伝統織物を意識した模様になっています。
館内施設
エントランス・ホワイエ
出典:ウェスタ川越公式サイトより
大ホールは建物全体のうち、1階から4階部分にまたがって設置されています。大ホールの入口は、建物の正面玄関奥にある階段を2階に上がったところにあります。

正面玄関を入った所にあるエントランスホール。総合案内の横に階段があります。

この階段を上がった先に、大ホールの入口があります。

大ホールの入口に到着しました。

周辺には自販機コーナーがあります。

コインロッカーも同じフロアにあります。

大小サイズともに100円返却式で利用できます。

大ホール内のホワイエに入りました。

ホワイエ手前の左奥にも外と同様のコインロッカーがあります。

この日は営業していませんでしたが、ホワイエの一角にカフェコーナーもあります。

窓際には椅子やテーブルも設置され、くつろぐことができます。
カフェベーカリー「どんなときも」

1階のエントランスホール内には、カフェベーカリー「どんなときも」があります。営業主体は社会福祉法人「皆の郷」という、就労継続支援A型事業所が運営しています。

営業時間は9:30~17:30。店内でパンを焼き上げるので、時間が合えば出来立てを注文できます。

この日はイートインで、焼き立てのアップルパイと人気のあん塩バターパンを、コーヒーとともにいただきました。
周辺施設
ウニクス川越

ウェスタ川越に隣接して、同じく川越市の事業で整備され開業した商業施設が「ウニクス川越」です。ウェスタ川越とは、2階の連絡通路でつながっています。


テナントとしてスーパーの「ヤオコー」や家電量販店の「ノジマ」、書店の「T’s Books」、三越伊勢丹系の小売店舗などが入っているほか、飲食や時間調整のできるスポットも多数入居しており、何かと便利な存在です。




https://www.unicus-sc.jp/kawagoe
クレアモール

本川越駅から川越駅へのアクセスルートで紹介した商店街「クレアモール」。正式には「川越新富町商店街」と「川越サンロード商店街」の統一名称です。
全長約1,200mの規模があり、特にアクセスルートで紹介した本川越駅前から川越駅までの区間は、県内有数の集客力を持つ繁華街となっています。アクセスルートの写真は早朝に撮ったので人通りはまばらですが、日中は人でごった返すほどの賑やかな通りです。

通り沿いには、ローカル百貨店の丸広百貨店川越店があります。

丸広百貨店の近くには、憩いの広場であるクレアパークもあります。
クレアモール川越新富町商店街振興組合 – 「いってきます」と「ただいま」をつなぐ商店街
時の鐘・蔵のまち

川越と言えば、「小江戸・蔵のまち」。西武線の本川越駅の北側は、蔵造りの情緒豊かな建物が立ち並ぶ町並みが形成されています。

「一番街」と呼ばれる通り沿いに、蔵造りの街並みが特に集積しています。

同じように見えて1つ1つ異なる外観をしており、見るだけで楽しいです。
周辺は川越のシンボルである「時の鐘(鐘つき堂)」をはじめ、を国の重要無形文化財となっている旧八十五銀行本店本館の「りそな コエドテラス」や「川越まつり会館」、「菓子屋横丁」、「大沢家住宅」などの観光スポットが目白押しです。


今回の会場とは駅を挟んで反対側に位置していますが、泊りがけで遠征する場合は、ぜひ本川越エリアのホテルに宿泊して、街並みを散策することをおすすめします。
特に早朝に散策すると、宿泊者の特権で、観光客がほとんどいない時間帯にゆっくり鑑賞することができます。
川越大師 喜多院

「喜多院」は、川越大師の別名で知られる良源(りょうげん)を祀る天台宗の寺院です。平安初期の830(天長7)年に無量寿寺として開削されたのが始まりとされ、約1,200年の歴史を誇ります。すぐ近くには成田山川越別院もあり、多くの参拝者で賑わっています。


お寺は1638(寛永15)年の川崎大火で焼失後、三代将軍の徳川家光の命で江戸城にあった建物が移築されました。以降は徳川家ゆかりの寺社として、境内には慈恵堂や多宝塔、鐘楼門、東照宮など、多くの建造物が文化財として保存されています。


江戸城の遺構はその他にも、徳川家光誕生の間のある客殿や、家光の乳母である春日局の化粧の間を含む書院なども、重要文化財として保存されています。また、18世紀後半から19世紀にかけて建立された「五百羅漢」も、観光名所として人気です。


施設概要・地図
所在地
埼玉県川越市新宿町1丁目17−17
アクセス
JR川越線・東武東上線「川越」駅下車
西口から徒歩約5分
西武新宿線「本川越」駅下車
東口から徒歩約15分・バス約6分
ホール
大ホール 総客席数:1,712席
(1階:982席、2階:154席、3階:576席)
※車イス席:4席、親子席:10席(1階)
公式サイト
https://www.westa-kawagoe.jp/