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初めて氷見市芸術文化館へコンサートに訪れる人を対象に、会場までのアクセス施設の概要現地での楽しみ方について紹介します。

管理人

豊富な山海の幸の恵みと、藤子不二雄Ⓐ氏のふるさとで有名な氷見市の新たな市民交流拠点。
アクセスはJR高岡駅からの路線バスや、氷見駅から続く「まんがロード」を散策しながら向かおう。

氷見市芸術文化館は、2022(令和4)年、老朽化に伴い閉館した氷見市民会館に代わり、旧氷見市庁舎の跡地に建設された、市民の新たな文化交流拠点です。

メインホールは浸水被害対策を考慮して、主要機能をすべてピロティで持ち上げた2階以上で設計されています。また、外観は周囲の緑や黒瓦の家並みに調和する色で、内部では氷見の朝日や海を思わせる色で計画されました。

ピロティの回廊に囲まれた青空広場は、大階段と広場を一体的に使った野外イベントやコンサートにも利用できます。この日は夕方に、イルミネーション点灯式のイベントが開催されました。自由に出入りできるので、普段は親子連れが訪れる憩いの場となっています。

青空広場
イベント開催前の青空広場
イルミネーション点灯後

青空広場に面した交流室前の廊下は、明るい光が差し込む開放的な空間です。カウンターは、休憩や読書、学習など自由に使えます。

交流室前の廊下
コンセント付きのカウンター

カウンターではコンセントや無料Wi-Fiも完備されており、パソコン作業にも利用できます。この日は交流室でイベントに合わせパンやスイーツ、コーヒーなども販売されていたので、幕間のティータイムを過ごしながら、広場のイベントを席で眺めることができました。

山海の恵みあふれる食と自然のまち・氷見市

出典:くらしたい国、富山ホームページより

富山県の北西部、能登半島の付け根に位置する氷見(ひみ)市は、漁師町として知られ、寒ぶりをはじめ四季を通じて約160種類の魚が水揚げされる日本海側有数の漁港があるほか、ブランド牛の氷見牛や手延べ製法で作られる氷見うどんなど、「海」と「山」の豊かな自然に恵まれた、魅力あふれる街です。

また、富山湾越しに3,000m級の立山連峰を望む景色は「世界的にも稀有な絶景」と評され、万葉集にも詠まれるほど、古くから人々を魅了してきました。

氷見へのアクセスは、北陸新幹線の新高岡駅またはJR氷見線の高岡駅をまずは目指すことになります。

氷見市芸術文化館までのアクセス

遠征の拠点は「新高岡」駅または「高岡」駅

出典:ひみ番屋街公式サイトより

さて、鉄道による北陸新幹線「新高岡」駅やJR氷見線「高岡」駅を目指すことになりますが、それ以外の陸路や空路でのアクセスは、なかなか大変です。

飛行機も北陸に3つある空港(富山空港・小松空港・能登空港)には羽田空港から向かうことができますが、各空港からのアクセスは結構離れているので、レンタカー等で1時間前後かかってしまいます。

北陸新幹線で「新高岡」駅へ

関東方面から向かう場合、新高岡駅まで北陸新幹線を利用し、その後在来線で高岡駅まで移動するのがオーソドックスなルートになります。新高岡駅までの交通費と所要時間は以下の通りです。金沢駅の1つ手前ですが、停車駅の多い「はくたか」号や「つるぎ」号を利用し、「かがやき」号利用の場合は富山駅で乗り換えになります。

新高岡駅までの所要時間と交通費(北陸新幹線利用)

東京駅から:約2時間40分 13,830円(指定席)
大宮駅から:約2時間15分 12,750円(指定席)
金沢駅から:約13分     1,560円(自由席)

新高岡駅から高岡駅まではJR城端(じょうはな)線という在来線が走っており、次の駅が高岡駅です(乗車時間:約3分)。

JR在来線や高速バスで「高岡」駅へ

名古屋方面からは、地元の加越能バスが運行している「高速バス 名古屋線」を利用すると便利です。名鉄バスセンターから高岡駅前まで所要時間約3時間40分で運行しており、運賃は片道3,500円~4,800円(日別運賃)です。しらさぎ号+北陸新幹線より多少時間はかかりますが、料金は半額以下で乗り換えの必要もありません。

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今回私は朝8時に名古屋を出る便で高岡駅前に向かったので、その道中を紹介します。

名鉄バスセンターから出発します。2026年で廃止予定でしたが、名駅再開発がいったん白紙になり、しばらく存続が決まりました。
高岡方面のバスは、6番のりばから発車します。
バスが来たら乗車票を運転士に見せて、車両に入ります。
座席は3列の独立シートです。
コンセントやフリーWi-Fiを利用できるのが、在来線利用より便利なポイントです。
途中休憩をはさみ、約3時間40分で高岡駅前に到着しました。バス停は「ホテルルートイン高岡駅前」のそばにあります。
ホテルルートイン高岡駅前

高岡駅から会場までは路線バスでの移動が便利

新幹線やバスを利用し、高岡駅に着きました。ここからJR在来線(氷見線)を利用して氷見駅に向かうのもいいのですが、会場は氷見駅から少し離れた場所にあります。

氷見線(氷見行き)は7番線から発車します(ダイヤは基本1時間に1本です)

高岡駅前からは、会場最寄りの「芸術文化館前」バス停を経由する路線バスが出ています。後述する氷見駅前からのシャトルバスが運行されない場合や、時間帯が合う場合には、利用することをおすすめします。今回私は会場までこのバスを利用したので、紹介します。

まずはバスの出発案内を確認しましょう。
氷見(会場)方面へは「4番のりば」から出る「氷見市民病院」行きに乗車します。
高岡駅の改札を出たら、北口(古城公園口)方面に移動しましょう。
バスのりばは階段を下りた先にあります。
バスロータリーに着きました。ひとまず緑色の3番のりばの方へ向かいます。
4番のりばは、3番のりばの奥にあります。
「氷見市民病院」行きは2系統あり、会場最寄りの「芸術文化館前」バス停まで「新守山経由」で約35分、「伏木経由」で約50分の道のりで、ダイヤは両系統合わせて1時間に1~2本程度(土休日)、運賃はどちらも片道360円です。
「氷見市民病院」行きの黄緑色のバスが到着しました。
バス車内です。路線バスによくあるノンステップ車両です。
早く着く「新守山」経由とはいえ、結構な長旅です。氷見駅前には寄りません
約35分後、会場目の前の「芸術文化館前」バス停に到着です。お疲れさまでした。

氷見駅からの路線バスは直通便なし

実は氷見駅前からの路線バスは、会場まで直通の便がありません。観光地の「ひみ番屋街」(後述)行きで途中の「氷見中央」バス停まで行き、そこで先ほど紹介した高岡駅前からの「氷見中央病院」行きに乗り換える必要があります。

氷見駅から会場までは約2キロ離れており、徒歩で行く場合は約35分ほど見ておく必要があります。

無料シャトルバスが運行される場合あり

出典:氷見芸術文化館公式サイトより

ただし、氷見駅から会場まで無料シャトルバスが運行される場合があります。

氷見駅前のシャトルバス乗降場
バス車内(観光バスタイプでした)

会場の主催公演の場合、昼公演・夜公演の開演・終演時間やその先のJR氷見線のダイヤに合わせて、往復のシャトルバスが運行されることが多いようです。

今回私は氷見駅までの帰りに利用しました。

駐車場は約400台収容

出典:氷見市芸術文化館公式サイトより

会場には無料の専用駐車場が設置されており、収容台数は約400台です。満車の場合は会場から徒歩約7分の場所にある「氷見市役所駐車場」にも駐車が可能です。

駐車スペースは、会場の北側と東側を中心に確保されています。
帰りの氷見駅行きシャトルバス乗り場も、駐車場の一角に設置されていました。

氷見市芸術文化館はこんな所

可動式座席と音響を兼ね備えたメインホール

メインホールのキャパは最大で800人で、形状は音響を考慮したシューボックス(靴箱)型です。1階席は12のブロックごとに床面から空気圧で座席を移動できる構造になっており、演目に合わせた多様な活用が可能です。

1階席(座席ありの場合)

出典:三国音楽教室ホームページより

1階席の座席は可動式(ロールバックチェア)ですが、座席を配席する場合は最大で496席まで配置され、A列からP列までの16列階段状に展開されます。途中、H列(8列目)とI列(9列目)の間に段差があり、そこが中央通路となります(イベントごとに変動する場合あり)。

座席は階段状に配置され、通路前方のA列からH列までは段差が1段分設けられますが、後方よりも傾斜は緩めになっています。

対して通路後方のI列以降は段差が2段分確保されており、2階席にシームレスにつながる形で傾斜が強めになっています。

車いす席はI列・J列(9~10列目)の左右に2席ずつ計4席配置され、車いす席を合わせた1階席の総客席数は、ちょうど500席になります。

1階席(座席なしの場合)

出典:氷見市芸術文化館公式サイトより

続いて1階席の座席を取り外した「スタンディング」形式の場合です。今回私が参加した公演が、この会場で初めてスタンディング形式で開催されたイベントとのことでした。

スタンディング形式は、いわばライブハウス仕様となり、前方の「Aエリア」と後方の「Bエリア」に分かれ、さらに両サイドに「車いすエリア」が設置されます(ちなみにA・Bエリアの中をさらに柵で区切り「女性専用エリア」も設置されています)。

最前列付近
車いすエリア

AエリアとBエリアの境界は、先ほどの座席ありの場合の中央通路の位置にできている段差部分になっていると思われます。

ライブハウスと比較して、客席よりステージの高さが低い印象を受けたので、最前は見やすい反面、後ろの人はステージがあまり見えない点が課題になるのではないかと思います。

そのため、Bエリアの最後方に追加で段差を設け、見やすくする対策が取られていました。

私はこのBエリア後方の追加された段差の上で鑑賞しましたが、見え方はこんな感じでした。

2階席(固定席)

2階席は固定席で、1階席に座席を配した列番号から続く形で、Q列からY列までの9列分確保されています。途中に通路はなく、等間隔・同じ傾斜で配置されています。

2階席の傾斜状況
最後列(Y列)左サイドからの眺め

1階席と比較してステージ全体を少し高い位置から見下ろす形になり、全体の演出やフォーメーションを見るのに適しています。

最前列付近
最前列(Q列)からの眺め

メインホール 座席表

出典:氷見芸術文化館公式サイトより

座席

メインホールの座席(今回は2階固定席のみ)の座面・背もたれは、材質や色が場所によって異なるデザインになっており、バリエーションに富んでいます。クッションは硬すぎず柔らかすぎずで、ちょうどいい感じの座り心地でした。

ふわふわの座面と背もたれの席
表面の材質が異なる背もたれの席

ホワイエ

建物の3階の東側にあるホールのホワイエはそれほど広さはありませんが、大きな窓と椅子・テーブルが設置されており、氷見の美しい街並みを見渡せるよう設計されています。

椅子とテーブルは窓に面して設けられ、外の景色を眺めながら開演前のひとときを過ごせます。
窓からは氷見の黒瓦の屋根や、この日は少し霞んで見えませんでしたが、遠く立山連峰を見渡すことができます。

マルチスペース

出典:氷見市ホームページより

マルチスペースは、建物2階のメインホール横に設置された174㎡(105帖)の多目的空間で、小規模の音楽発表会や講演の会場として使用することができます。

片側が全面鏡張りで天井が高いので、新体操やダンスなどの練習スペースとしても利用可能です。

メインホールの両側に、ロビーとともに配置されているので、壁を全開してホールの領域を拡張し、さらに大階段を介して青空広場にまで連続して一体利用が可能なように設計されています。

周辺施設

藤子不二雄Ⓐまんがワールド

出典:氷見市藤子不二雄Ⓐまんがワールド公式サイトより

藤子不二雄Ⓐまんがワールド」は、氷見市出身の日本まんが界の巨匠、藤子不二雄Ⓐ先生にゆかりの作品が数多くある比美町・中央町を中心としたまんがロードや氷見市潮風ギャラリーのある界隈の総称です(そういう名前のテーマパークがあるわけではありません)。

藤子不二雄Ⓐ(本名:安孫子素雄)氏は、1934(昭和9)年に市内の古刹・光善寺の住職の息子として生まれました。

小学生時代に高岡市に転居し、藤本弘(のちの藤子F不二雄))と知り合います。二人は漫画家を志し、高校時代に毎日小学生新聞でデビューしました。

その後、新聞社勤務を経て1987(昭和62)年にコンビを解消するまでに「オバケのQ太郎」「忍者ハットリくん」「怪物くん」「プロゴルファー猿」などのヒット作を世に送り出すなど、国民的な漫画家になりました。

会場へはまんがロードを「中央町」交差点で左折

出典:氷見市藤子不二雄Ⓐまんがワールド公式サイトより

通称「まんがロード」は、氷見駅から西に移動した「伊勢大町」交差点から北の「中央町」交差点あたりまで伸びている国道415号線一帯を指します。

出典:氷見市藤子不二雄Ⓐまんがワールド公式サイトより

氷見駅から会場まで歩いて向かう場合、国道415号線の「中央町」交差点までまんがロードを進み、交差点の角付近にある「プロゴルファー猿ポケットパーク」とポストの上の「忍者ハットリくんと弟のシンちゃん」の像を目印に左に曲がり、まっすぐ進んだところに会場があります。

ただし、中央町交差点から会場までの道のりも約1キロ(徒歩約13分)あるので、それなりの長旅になることを覚悟しておきましょう。

氷見市藤子不二雄(A)まんがワールド

ひみ番屋街・総湯

出典:ひみ番屋街公式サイトより

氷見漁港の場外市場「ひみ番屋街」は、地元の飲食店や土産屋が集まる大きな「道の駅」のような施設です。

JR氷見駅から北へ徒歩約25分のところにあり、会場からも北東に徒歩20分ほどかかりますが、回転ずしの「氷見きときと寿司」や氷見牛の握り、海鮮丼などの選択肢が豊富で、足湯も整備されているなど、休憩にぴったりの場所です。

氷見漁港場外市場 ひみ番屋街 | 富山| 観光 | 海岸沿い

施設概要・地図

地図