初めて住友生命いずみホールへコンサートに訪れる人を対象に、会場までのアクセスや施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
大阪城公園駅の近くにあるクラシック専用ホール。
アクセスは、すぐ近くにある大阪城ホールに向かう方法とほぼ同じです。
住友生命いずみホール(以下「いずみホール」)は、住友生命の60周年記念事業の一環として建設され、1990(平成2)年に開業したクラシック専用ホールです。
建物は地下鉄の駅名にもなっている「大阪ビジネスパーク」の一角にある住友生命OBPプラザビルに併設されており、隣りにはホテルニューオータニ大阪があります。
開館30周年を記念した大規模改修工事実施後の2020年4月1日、ホール名称が「いずみホール」から「住友生命いずみホール」へと改称されました。
ちなみにいずみホールの「いずみ」は、関西を代表する財閥である住友家の屋号であった「泉屋」に由来します。
その他、このブログでも取り上げましたが、同じような規模のクラシック専用ホールである東京の「紀尾井ホール」や、残念ながら今年(2024年)閉館した名古屋の「三井住友海上しらかわホール」とは、友好関係にありました。
いずみホールまでのアクセス
出典:住友生命いずみホール公式サイトより
いずみホールの最寄り駅は、JR環状線の「大阪城公園」駅または、地下鉄長堀鶴見緑地線の「大阪ビジネスパーク」駅。他にJR環状線の1つ手前の「京橋」駅からも徒歩圏内です。
この中で最も近いのは大阪城公園駅で、新幹線や飛行機でのアクセスもよく、遠方からライブ遠征する場合の定番ルートとなります。大阪(伊丹)空港からの場合はバスや阪急線で大阪駅まで、関西空港からはJR線で天王寺駅まで向かい、JR大阪環状線に乗り換えます。
今回は、新幹線で新大阪駅に到着してからのルートで紹介します。名古屋から近鉄特急(鶴橋駅経由)で向かう場合や、地下鉄「大阪ビジネスパーク駅」を利用するルートなどは、当ブログの「大阪城ホール」のアクセスを参考にしていただければと思います。
新大阪駅から大阪城公園駅まで
各地から新幹線で、拠点駅となる新大阪駅に着きました。そこから先は、在来線に乗り換えて、まずは大阪駅まで向かいましょう。
新幹線ホームから、在来線ののりかえ口に進みましょう。
大阪駅には7・8番線に来るすべての電車が停車します。
在来線の新大阪駅ホームに着きました。
1駅約4分で、大阪駅に到着です。
大阪駅に着いたら、1・2番線(大阪環状線)に乗り換えます。
環状線のほか、奈良方面直通の電車もありますが、指定席券が必要な特急以外に乗ればOKです。
4駅・約10分で大阪城公園駅に着きました。
南北に長い駅ですが、駅の改札は北側の1か所です。
大阪城公園駅から会場まで
大阪城公園駅から会場までは、約5分で着きます。順にルートを見ていきましょう。
ますは改札を出て、公園側に向かいましょう。
出てすぐの橋の上から、北側に会場が小さく見えています。
公園に向かう橋を進み、いったん下に降りてからUターンします。
Uターンした公園出口の前にある道を、左側に進みましょう。
ここから先はほぼ道なりです。
隣りを走る道路は「玉造筋」です。
ほどなく第二寝屋川を通過します。水上バスも運行しています。
渡り終えた先の横断歩道を進めば、会場はもうすぐです。
看板を確認して、左側の階段を上ります。
上った先が、会場入口前です。お疲れさまでした。
駐車場
アクセスルートの最後、正面玄関への階段を上る直前の会場建物の地下1階に、会場付属の立体駐車場があります。
基本料金は60分600円(以降30分ごとに300円)ですが、コンサート来館時は一律1,000円の料金が適用されます。
いずみホールはこんな所
約800席のクラシック専用ホール
いずみホールの総客席数は821席で、メインとなる1階席と、バルコニーになっている2階席に分かれています。
ホール内の音響は「ウィーン楽友協会大ホール」を模範としたシューボックス(靴箱)型のホールです。豊かな響きを目指しており、天井や壁のデザインや、床・椅子に至るまで、配置にあたり音響効果が緻密に計算されています。
フランスのケーニヒ社製のパイプオルガンが、ステージ後方に鎮座しています。
天井に設置された8基のシャンデリアは、照明デザイナーの石井幹子氏の設計です。
残響時間はクラシックの室内楽にふさわしい「1.8秒~2秒」を実現しており、2016(平成28)年には「優良ホール100選」にも選定されています。
1階席
1階席の総客席数は713席で、A列からW列までの23列あり、途中、G列(7列)とH列(8列)の間に中央通路が設置されています。
座席は中央通路より前は概ねフラット、通路後方は段差が付けられており、適度な傾斜となっています。
2階席(バルコニー席)
2階席はバルコニー席で、左右に2列ずつ計108席分配置されている構成です。座席の高さは1階席の最後列から1段ほど高い位置になっています。
ステージの見え方としては、やはり横からのアングルになるのと、最前に配置された手すりの影響で、手前部分が見えにくくなることは否定できません。
いずみホール 座席表
出典:住友生命いずみホール公式サイトより
座席
座席はピンク色の布地の座面・背もたれと、木製のひじ掛け・基礎の組合せです。背もたれは丸みを帯びたデザインで、座り心地を考慮して、背中の部分と腰の部分で厚みに差が付けられています。
1階席の後方と2階のバルコニー席は、背もたれの基礎部分が伸びたハイバック仕様になっています。
エントランス・ホワイエ
正面玄関を入ると、そのままホワイエに通じています。赤いじゅうたんが敷き詰められ、2階に向かう階段の曲線美と相まって、全体的に高級感の漂う雰囲気です。
クロークは、エントランスを入ってすぐのロビー左手にあります。
ロビーにある売店は「ウィーンショップ」という名前で、ウィーン楽友協会やオペラ座のオリジナルグッズを始め、ウィーン直輸入の商品を豊富に取り揃えています。
バーコーナーは、ロビー右奥のホワイエ内にあります。
壁際のベンチや、ホワイエ中央に設置されたスタンドテーブルで飲食ができます。
メニューはソフトドリンクやアルコールのほか、サンドイッチなどのスナックやスイーツもあります。
この日はアイスコーヒー(500円)だけ注文しました。
周辺施設
大阪城ホール
大阪城のほとりにあるライブ会場といえば、やはり大阪城ホール。1983(昭和58)年、築城400年を記念した大阪城博覧会の開催に合わせてオープンしました。
地上3階・地下1階の楕円形のドーム型の内部には、1階のアリーナエリアと2階のスタンドエリアに分かれ座席が配置されています。
会場の音響は、「残響1.45秒」に設定。1万人以上を収容できる大規模多目的ホールとしては、最高レベルの音響設備を誇ります。
ライブが行われるアリーナのほか、展示会・販売会等に利用される「城見ホール」や、各種セミナーの開催に適した「コンベンションホール」などのスペースも備えています。
アクアライナー(大阪水上バス)
会場までの徒歩ルートで通過した第二寝屋川のほとりでは、京阪グループの大阪水上バスが運行する「アクアライナー」が営業しています。
出典:大阪水上バス公式サイトより
大阪城から中之島周辺をクルーズしており、名所や旧跡を船上から楽しむことができます。
2024(令和6)年10月からコースが変更となり、周遊コース(約55分・2,000円)と片道コース(約25分・1,500円)の2種類に分かれて運航します。
施設概要・地図
所在地
大阪市中央区城見1丁目4-70
アクセス
JR大阪環状線「大阪城公園」駅下車
徒歩約5分
ホール
821席(1階:713席、2階:108席)
公式サイト
https://www.izumihall.jp/