初めて「ぴあアリーナMM」のライブに訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
コロナ禍にオープンした横浜・みなとみらい地区の音楽専用アリーナ。
桜木町駅、みなとみらい駅、横浜駅から徒歩圏内でアクセスできます。
ぴあアリーナMMは、2020(令和2)年7月に横浜のみなとみらい地区に開業した、新しいアリーナクラスのイベント会場です。
名前のとおり、建物はプレイガイド(チケット販売業)の「ぴあ株式会社」が運営している音楽専用のアリーナです。保有ではなく定期借地の形ですが、このような大規模の施設を民間企業が単独で運営しているのは全国でも珍しいケースと言えます。
ちなみにぴあアリーナの後に続く「MM」は、「みなとみらい」を指しています。
ぴあアリーナMMまでのアクセス
出典:ぴあアリーナMM公式サイトより
みなとみらい地区と言えば、パシフィコ横浜(国立大ホール・展示ホール)やみなとみらいホール、ランドマークホール、そして昨年開業したKアリーナ横浜など、この会場以外にも大小さまざまなホールやアリーナが集積しています。
最寄り駅は桜木町駅、みなとみらい駅、横浜駅の主に3か所あり、中間にある高島町駅(地下鉄)や新高島駅(みなとみらい線)を含め、どこからも徒歩でアクセスが可能です。
ライブ遠征の観点から、ここでは新幹線の新横浜駅から桜木町駅経由で現地に向かうルートで紹介します。
まずは新幹線で新横浜駅へ
まずは各地から新幹線で、拠点となる新横浜駅に向かいましょう。
博多駅から 約4時間40分 23,480円
広島駅から 約3時間30分 19,430円
新大阪駅から 約2時間10分 14,390円
名古屋駅から 約1時間20分 10,640円
新横浜駅に着きました。
ホームを下りて改札階に向かいましょう。
JR線を使う場合は、そのまま在来線の乗換え改札に移動します。
地下鉄(ブルーライン)を利用する場合は、改札(西口)に進みましょう。
新横浜駅から桜木町駅までの鉄道ルート
新横浜駅からは、JR横浜線・根岸線で向かうか、横浜市営地下鉄(ブルーライン)で桜木町駅まで向かいます。所要時間は約16〜20分程度です。
新横浜駅からのアクセス
・JR横浜線・根岸線 約20分(178円)
・横浜市営地下鉄 約16分(272円)
JR線は運賃は安くなりますが、若干時間がかかるのと時間帯により乗り換え(東神奈川駅)が発生します。地下鉄(ブルーライン)は運賃は約100円高くなりますが、直通で早く到着します。
どちらを選んでもいいと思いますが、「新横浜(市内)」と記載された新幹線の紙の切符を持っている人はそのままJR桜木町駅まで追加料金無しで行けるのでJR線で、新横浜駅までの切符の人は地下鉄で移動するのがおすすめです。
今回私は新横浜駅までのエクスプレスカード利用でしたので、地下鉄(ブルーライン)での移動で紹介します。
新幹線の改札(西口)を出たコンコースのところです。
案内に従い、地下鉄に向かう階段またはエスカレーターを下ります。
道なりに進めば、地下鉄の改札口に到達します。
1番線(ブルーライン)の「湘南台」方面の電車に乗車します。
新横浜駅から7駅目(快速は2駅目)が桜木町駅です。
改札を出たら、JR桜木町駅方面に進みましょう。
最寄りは「北1」出口です。
案内に従い移動します。
エスカレーターまたは階段で上に移動します。
1フロア上がった先の地下広場を奥に進み、JR駅前に出るエスカレーター・階段に向かいます。
JR桜木町駅の西口(南改札)の前に出ました。
JRの改札を東に抜けると、ランドマークタワーと動く歩道の入口が見えます。
桜木町駅から会場まではデッキで直結
JR桜木町駅前から会場までは、東口から動く歩道に乗って、ペデストリアンデッキに移動して向かいます。JR線で移動してきた人は、ここから参考にしてください。
会場までの所要時間は、桜木町駅(JR線北改札)、みなとみらい駅のどちらからでも、徒歩約7分の道のりです。
JR線の場合、駅の北改札(東口)から出ると距離が近くなります。
すぐそばにみなとみらい方面に向かう動く歩道の入口があります。
そのまま進んで、1つ目の区間の動く歩道を進みます。
動く歩道が途切れたところで、左のペデストリアンデッキに移動します。パシフィコ横浜へはこのままランドマークタワーまで直進します。
曲がった先にある、県民共済プラザビルの前を通過します。
その先も渡り廊下のように、デッキが続いているので直進しましょう。
右側にランドマークタワーを見ながら進んでいきます。
横浜銀行本店(はまぎんホール ヴィアマーレ)前を通過します。
その先も通路が続いているので、直進しましょう。
首都高速道路㈱(首都高MMパーク)のビルを通過すれば、会場はもうすぐです。
会場の2階側面に到着しました。エントランスは1階にあります。
階段を下りた所が会場入口です。お疲れさまでした。
ぴあアリーナMMはこんな所
収容人員最大約1万2千人の音楽専用アリーナ
冒頭でも紹介した通り、会場は「ぴあ」が運営しているだけああって、スポーツやMICEでの利用も一般的な他の大型施設と異なり、コンサートに最適化した音楽専用のアリーナであることが大きな特徴です。
出典:ぴあアリーナMM公式サイトより
音響は「残響時間:1.8秒」に設定されているほか、多種多様な舞台・音響・照明の演出が可能となるよう、吊りポイントや荷重計測器も多数設置されています。
建物は地上4階の箱型構造で、1階がアリーナ席、2階から4階までがスタンド席になっています。定員は立見席を含めると、約12,000人まで収容が可能です。
アリーナ席
1階のアリーナ席は基本ステージパターン(エンドステージ)の場合、着席で最大3,980席、スタンディングで6,054人まで収容が可能です。
訪れた日はエンドステージの着席形式で、ステージから中央にかけて花道が設けられていたので、総客席数は約3,000席といったところでしょうか。
スタンド席
建物2階から4階のスタンド席は、それぞれ2階が2,700席、3階が1,670席、4階が1,203席あります。
スタンド席はステージを囲むように「コ」の字型に、Cブロック(センター)・Lブロック(レフト)・ライトRブロック(ライト)の三方に分かれて配置されています。
各ブロックは全部で38の小ブロックに分かれており、それぞれLブロック(L1~L15)とR(R24~R38)ブロックがそれぞれ15列分、Cブロック(C16~C23)は8列分配置されています。
Cブロックはステージを正面から見ることができますが、距離は遠くなるのに対し、L・Rブロックはステージは幾分近くなりますが、横から見る形になります。
2階席
2階スタンド席は1列から9列まであり、端席以外の通常編成では、通路を挟んで1列あたり18席ずつ配置されています。
これに加えてLブロックとRブロックには、Cブロック寄りの最上段(8・9列)付近に車椅子席が10席設置されているほか、各ブロック最後列の後ろに、立ち見スペースが440席分確保されています。
スタンド席はアリーナ席のようにフラットではなく、後列にかけて傾斜が十分付けられているので、前の人が視界の邪魔になることは少ないと思われます。
3階席
3階スタンド席は1列から6列まであり、端席以外の通常編成は、2階席と同じく1列あたり18席ずつ配置されています。また、3階の各ブロックの最前列は、危険防止のため立見禁止となっています。
2階席同様、LブロックとRブロックには、Cブロック寄りの上段(4・5列)付近に車椅子席が10席設置されています。
4階席
その他、今回参加したライブでは使用しませんでしたが、最上階の4階スタンド席は1列から5列まであり、こちらも端席以外の通常編成では、通路を挟んで1列あたり18席ずつ配置されています。
出典:コトブキシーティング㈱公式サイトより
また、4階の一角には特別なお客様やアーティストが使用するVIP席(スイートエリア)が44席分設置されています。
ぴあアリーナMM 座席表
出典:Livewalker.comより
座席
会場の座席は、アリーナ席の場合黒の座面・背もたれに黒いひじ掛け・基礎の組合わせで、Zeppシリーズのような硬めのものではなく、クッションタイプになっています。
また、大きな特徴として各席にカップホルダーが備え付けられており、ライブをより楽しめるよう、館内での飲食も禁止されていません。
アリーナ席は上の写真のように、ひじ掛けと一体型のカップホルダーになっています。
スタンド席ともにほぼ同じような仕様ですが、アリーナ席に比べひじ掛けが無いため、座席の位置によりカップホルダーの位置が微妙に異なります。
スタンド席は、前の席の背もたれに設置されているところが多いです。
スタンド席後方では座席前の手すりに設置されているタイプもあります。
アリーナ席は構造上フラットになっていますが、基本パターンの配列の場合、前後の座席の間隔は比較的余裕があり、窮屈に感じることは少ないと思います。
カフェ・グルメ等
The Blue Bell(ザ ブルーベル)
会場建物の2階には、ニューヨークスタイルの窯焼きピザやパンケーキが楽しめるカフェ&ダイニング「The Blue Bell」が営業しています。
イベント前後の待合わせや時間調整に利用するのにも便利な店ですが、イベントのない日も営業しており、会場付属というよりは普通のレストランの位置づけです。
桜木町駅から続くペデストリアンデッキで店の前まで行くことができます。
CLUB 38(クラブ サーティーエイト)
建物の3階には、ラウンジ「CLUB 38(クラブ サーティエイト)」があります。
原則公演がある日の開場時間までの営業ですが、ライブがある日の開場から開演まで、館内の利用者向けにオープンすることもあります。
予約なしでゆったりしたソファ席で開演時間まで過ごすことができるほか、スマホ等の充電も可能なスペースです。
ちなみに「38」という数字は、みなとみらい地区の開発時に割り当てられた区画番号で、会場が38街区に建設されているところからきているそうです。
周辺施設
横浜ランドマークタワー
横浜ランドマークタワーは、みなとみらい地区の文字通り「ランドマーク」。三菱地所が開発を手掛け、1993(平成6)年に開業しました。
「タワー棟」と低層の「プラザ棟」からなる建物は、会場からも桜木町駅からもみなとみらい駅からも近く、展望台や様々なテナントショップで開演までのひとときを過ごせます。
Kアリーナ横浜
出典:横浜観光情報公式サイトより
Kアリーナ横浜は、同じくみなとみらい地区に2023(令和5)年9月に開業した、音楽に特化したアリーナ会場です。
ケン・コーポレーションの子会社(Kアリーナの「K」はここから来ています)が運営しており、収容人員はぴあアリーナMMより一回り大きい約2万人で、少し横浜駅や新高島駅寄りに位置しています。
周辺のホテル(ヒルトン横浜)やオフィスビル(Kタワー横浜)などを含め、全体は「ミュージックテラス」という複合商業施設のイベントスペースとして営業しています。
横浜地区最大の収容人員を誇るため、開業当初は最寄り駅までの動線が十分に確保できず、移動に時間がかかることがニュースで大きく取り上げられました。
現在は歩行者専用デッキの整備が進められており、将来的には隣接地の開発を通じてデッキでのスムーズな移動が可能となるよう、導線整備が進められているところです。
首都高MMパーク
「首都高MMパーク」は、首都高速道路㈱が運営する、首都高に関する展示物や体験ゾーンを無料で公開している施設です。桜木町駅からのアクセスルートでも紹介しましたが、会場の隣にあるビルの1階と2階にあります。首都高の「みなとみらい出入口」もすぐ隣りです。
館内には首都高をより身近に感じる「新たな発見」や「おどろき」をコンセプトに、実際のパトロールに使われる車両やバイクの展示をはじめ、首都高の歴史や標識の紹介、トンネル防災の解説等のパネルが設置されていました。
この日は35度近くの猛暑だったため、暑い日は会場周辺で涼を取る場所としても重宝しました。
三菱重工横浜ビル
会場と道路をはさんだ向かいにあるビルが「三菱重工横浜ビル」です。ビル内にはオフィスのほか、「三菱みなとみらい技術館」をはじめ商業テナントがいくつか入居しています。
土日が休みのテナントも多いのですが、下に紹介するお店のように、会場でイベント開催時に合わせて営業してくれる店舗もあります。
1階にはドトールコーヒーもあり、それほど混まずに利用できるのがメリットです。
福琳酒家
ビルの2階にある中華料理の「福琳酒家(ふくりんしゅか)」です。平日中心の営業だと思いますが、イベント開催時もオープンしており、1,000円以下でランチが食べられました。
施設概要・地図
所在地
横浜市西区みなとみらい3-2-2
アクセス
・JR線
「桜木町」駅東口(北改札)から徒歩約7分
「横浜」駅 東口から徒歩約18分
・みなとみらい線
「みなとみらい」駅下車 1番出口より徒歩約7分
「新高島」駅下車 2番出口より徒歩約8分
・地下鉄(ブルーライン)
「桜木町」駅下車 北1出口下車徒歩約10分
「高島町」駅下車 2番出口から徒歩約10分
ホール
総収容人数:着席時10,057人、立見時:12,141人
・1階アリーナ席(基本ステージ)
着席:3,980名、スタンディング:6,064名
・2階~4階スタンド席
2階:3,150席(うち車イス10席+立見最大440名)
3階:1,680席(うち車イス10席)
4階:1,247席(うちVIP用44席)
公式サイト
https://pia-arena-mm.jp/index.html