初めて「けんしん郡山文化センター(郡山市民文化センター)」のライブに訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
県最大の約2,000席のキャパの大ホールを持つ多目的文化施設。
古くからのフェスや音楽文化を受け継いだ「楽都郡山」のランドマークです。
けんしん郡山文化センター(郡山市民文化センター)は、1984(昭和59)年、郡山市制施行60周年を記念して開館した多目的文化施設です。
館内はキャパ約2,000席と県内最大、東北地方でも有数の規模を誇る大ホールを中心に、中ホールや多目的ギャラリー、会議室等を備えた多機能施設として、コンサート・演劇・各種会議・コンクールなど、様々なジャンルのイべント会場として利用されています。
2018(平成30)年からは福島県商工信用組合がネーミングライツを取得し、「けんしん郡山文化センター」の愛称で呼ばれています。
音楽都市・楽都郡山
出典:郡山市役所Facebookロゴより
郡山市は福島県中通り地区にある中核市で、古くから東西の交通の要衝として栄えるとともに、戦後はのど自慢大会が盛り上がったり、NHK交響楽団の演奏会の誘致したりするなど、官民挙げて音楽活動に熱心に取り組んできました。
1974(昭和49)年には、ロッキンジャパンやフジロックなどのフェスに先駆けて、当時日本一のロックフェスティバルと呼ばれた「ワンステップフェスティバル」が、同市開成山公園の総合陸上競技場で開催されました。
2008(平成20)年に「音楽都市宣言」を行い、「楽都郡山」をキャッチフレーズに、音楽活動が盛んな街として情報発信を行っています。
ちなみに、郡山市はボーカルグループ「GReeeeN」結成の地で、西口の駅前広場には、地元の青年会議所と共同で制作されたモニュメント「緑の扉」があります。
モニュメントには「夢をひらく心の扉」という若者たちに向けたメンバーからのメッセージが込められており、ヒットシングルの「扉」や「歩み」に合わせて、緑色の扉のほか、メンバーの手形と足形も飾られています。
けんしん郡山文化センターまでのアクセス
東京駅から東北新幹線で郡山駅へ
会場の最寄り駅はJR・東北新幹線の郡山駅。新幹線の駅なので、関西や名古屋からも比較的遠征しやすい会場です。
まずは、東海道新幹線で終点の東京駅まで行き、そこから東北新幹線に乗り換えましょう。
東京駅に着いたら、ホームを降りて在来線乗り換え口に向かいましょう。
案内に従い、東北新幹線ののりばに移動します。
乗り換え口は緑色の案内表示が目印です。
行先表示板を確認しホームへ。今回は11:00発のやまびこ・つばさ号に乗ります。
21番線ホームに着きました。
この車両は途中の福島でやまびこは仙台行きに、つばさは山形行きに分かれます(郡山は手前なのでどちらでもOK)。
東北新幹線(やまびこ)の車内です。
東京出発後、約1時間20分で到着です。
北陸・新潟方面からは大宮駅で乗り換え
北陸・新潟方面からは、北陸・上越新幹線で大宮駅まで行き、そこで東北新幹線に乗り換えればOKです。
郡山駅から会場までの徒歩ルート
郡山駅に着いたら、中央口・西口に向かいましょう。郡山駅は新幹線のホームが一番西側にあるので、在来線ホームを経由せず、すぐに中央口・西口に向かうことができます。
郡山駅に着きました。
まずは改札口へ向かいましょう。
エスカレーター・階段を下りるとコンコース階(2階)に出ます。
案内に従い、中央口改札から出ます。
郡山駅から会場までのマップです。色々行き方はあるのですが、道のわかりやすい駅前広場から南(地図下)の道(旧市場通り)を通り、文化通りに差しかかったところで西(地図左)に向かうルートで説明します。
中央口改札を出て、1階に下ります。
西口駅前広場を左に進みましょう。
ヨドバシカメラの前まで来たら、奥の道を左に曲がります。
旧市場通りをしばらく道なりに進みます。
右手にNTT郡山の電波塔が見えます。
1つ県道65号(小野郡山線)との交差点を超えて、さらに直進します。
次のT字路に差し掛かったところを右に曲がります。
文化通りに入りました。ここから会場までは一本道です。
すぐそばの熊野神社の前を通過します。
やがて「文化通り入口」交差点に着くのでそのまま直進します。
会場は道路の左側にあるので、このあたりで移っておきましょう。
しばらく進んで、「税務署入口」交差点まで来ると、不動産屋の奥に会場建物が見えます。
その先のセブンイレブンの奥が会場です。
駅から徒歩約15分で会場に到着です。お疲れ様でした。
郡山駅から会場までのバスルート
出典:福島交通㈱公式サイトより
郡山駅前からバスを利用する場合は、駅西口のバスターミナルのうち、11番ポールののりばから乗車します。
中央口改札を出て、右側の西口方面に向かいます(「がくとくん」が目印です)。
西口は別名「バスターミナル口」です。
右手にバスターミナルが見えます。
11番ポールは、奥の突き当たり付近にあります。
11番ポールに着きました。
最寄りのバス停は「市民文化センター」または「裁判所前」で、運賃は片道170円です。
土休日の場合、1時間に2,3本ほどなので、時間によっては歩いたほうが早い場合もあります。
案内にある通り、「麓山(はやま)経由」のバスは市民文化センターを通らないので、近くの「裁判所前」で下車します。
11番ポール行き先
・コスモス循環池ノ台回り
・池ノ台経由鎗ヶ池団地
・池ノ台経由静団地
→「市民文化センター」下車
・麓山経由大槻
・麓山経由尚志高校
→「裁判所前」下車
到着したバスに乗車します。
市民文化センターバス停は、会場の目の前に停まります。
今回私は「麓山経由」のバスに乗ったので、「裁判所前」で下車しました。
会場は、バス停手前の道を南に2〜300m進んだところに会場があります。
出典:けんしん郡山文化センター公式サイトより帰りに郡山駅前行きに乗車する場合は、会場建物の前の道(文化通り)をはさんだむかいにある2番のりばから乗車します。
駐車場
郡山市麓山地区立体駐車場
出典:麓山地区立体駐車場公式サイトより
会場は郡山駅から距離があり、ライブ遠征時にはレンタカーを利用したくなるものですが、この会場には主催者専用の駐車場しか設置されていません。
地元の人も同じ思いのようで、郡山市へ駐車場設置の要望が多く寄せられた結果、周辺の公共施設と共同で利用できる市営の「郡山市麓山地区立体駐車場」が、2023(令和5)年2月、会場近くの麓山公園の西側にオープンしました。
会場まで車で来る場合は、ひとまずはここを利用するのが便利です。
駐車台数
568台
駐車料金
入場後最初の2時間まで 無料
2時間超は30分ごとに100円
1日あたりの最大料金:1,000円
会場周辺の有料駐車場
出典:けんしん郡山文化センター公式サイトより
市営駐車場が混雑している場合は、その他の周辺の有料駐車場を利用することになります。公式サイトの上記マップを参考にしてください。
けんしん郡山文化センターはこんな所
総客席数2,000席超の大ホール
大ホールは1階席から4階席まであり、総客席数は2,004席。ただし、1階席と2階席はワンフロアでつながっており、実質は三層構造のホールです。
中央通路手前の1列目から14列目までの560席が1階席、通路後方の15列目から31列目までの850席が2階席の扱いとなります。
1・2階席
1階席・2階席の総客席数は、固定席が1,310席(1階:560席、2階:850席)あり、その他に車椅子スペースが、1階席最後列の14列目の左右に3席ずつ配置されています。
中央通路を挟んで、通路前方の1列目から14列目までが1階席、通路後方の15列目から31列目までの850席が2階席の扱いとなります。
3階席
3階席の総客席数は364席で、1列から7列まで52席ずつ配置されています。途中の通路はなく、1・2階席よりも座席前後の傾斜は強めに設定されており、見晴らしは良好です。
3階席の最前列は、1・2階席の23列目相当の位置の上部付近になります。
4階席
4階席の総客席数は224席で、1列から5列まであります。途中、3列目と4列目の間に通路が設置されており、最前列は3階席の6列目相当の位置の上部付近になります。
大ホール 座席表
出典:けんしん郡山文化センター公式サイトより
座席
座席は青色の布地の座面・背もたれに木製の肘掛けの組合せです。適度な硬さで幅もある程度あって、座り心地は上々でした。
約800席で多目的に使用できる中ホール
出典:けんしん郡山文化センター公式サイトより
中ホールの総客席数は固定席がちょうど800席で、その他に車椅子スペースとして前方の左右に3席ずつ計6席分確保されています。
最後列は24列で、途中11列目と12列目の間に中央通路が設けられています。
座席の傾斜は5列目まではフラットで、6列目以降に段差がつきます。また、12列目以降の左右両端のブロックはサイドバルコニー席のように、壁を隔てて高さが付けられているので、同じ列や通路前方の席よりステージが見やすくなっています。
中ホール 座席表
出典:けんしん郡山文化センター公式サイトより
エントランス
会場の正面玄関を入ると、前方に大ホール・中ホールへ続く上り階段が姿を表します。それぞれのホールには階段を登り建物2階に移動した後、向かって左側が大ホール、右側が中ホールのエントランスになっています。
その他の施設は概ね建物の1階に配置されており、向かって右側に多目的ホールやギャラリー、コインロッカー、プレイガイド等のインフォメーションがあります。
コインロッカーは大きさは1種類(小)ですが、100円のリターン式で無料で使用できます。
また、1階左側には、休憩スペースとしてベンチや自動販売機、ウォータークーラーが設置されています。
周辺施設
麓山公園
麓山(はやま)公園は、江戸時代の1824(文政7)年にできた公園で、会場から徒歩数分の場所にあります。
園内には「安積疎水麓山の飛瀑(あさかそすいはやまのひばく)」という人工の滝があります。
製糸業の動力源として利用するため、1882(明治15)年に猪苗代湖から引かれた安積疏水の最終地点で、明治を代表する国家的開拓事業の記念碑的建造物として、国の登録有形文化財になっています。
うすい百貨店
「うすい百貨店」は、1662(寛文2)年創業の地元郡山市を拠点とする百貨店で、三越伊勢丹ホールディングスや秋田銀行が株主になっています。
過去に業績低迷により、産業再生機構の支援による再建や、三越伊勢丹の持分法適用会社になるなど、流通業界再編の流れの中で、経営環境が目まぐるしく変わっています。2016(平成28)年からは、三越伊勢丹の出資比率が減少したことにより持分法適用対象から除外され、再び独立した経営を行っています。
郡山駅と会場を直線距離で結んだちょうど中間地点に位置しているので、今回紹介した徒歩ルート上にはありませんが、時間調整や食事場所の候補になります。
個人的には、ローカル百貨店巡りも、ライブ遠征の楽しみの1つにしています。
富久栄珈琲 うすい店
うすい百貨店の9階にある「富久栄珈琲 うすい店」は、地元でスペシャルティコーヒー(生産国の生産処理や品質管理が適正になされ、欠点豆の混入が極めて少ないコーヒー)を自家焙煎で取り扱うコーヒー専門店です。
同じフロアにジュンク堂書店があり、ブックカフェ感覚でも楽しめます。
この日頼んだ水出しアイスコーヒー(¥660)。ストレートで楽しみました。
みたか食堂
「みたか食堂」は、地元で有名な「大盛り」料理の大衆食堂です。昭和37年の創業以来、美味しくボリュームのある食事を、リーズナブルな価格で提供しています。
駅から会場までの徒歩ルートで紹介した旧市場通り沿いにあります。
とにかくすべてのメニューが大盛りです。定食はご飯が丼いっぱい、麺類も普通サイズで2玉くらい使っています。
名物のカツカレーを注文。ボリューム満点!何とか完食しましたが、口当たりの良い甘口で美味しかったです。
二葉屋パン店
会場の向かいにあるベーカリーカフェ「二葉屋パン店」です。お手軽な値段で品ぞろえも豊富な、地元の人気店です。
会場にはカフェコーナーがないので、ここでパンやサンドイッチを買って、店内や会場内の休憩スペースで食べるのもいいと思います。
店内の多くの商品が200円以下で買えるので非常にリーズナブルです。
袋に入った甘食とたまごパンを買いましたが、2つで200円でした♪
郡山シティホテル
今回の遠征で宿泊した「郡山シティホテル」です。西口の駅前広場の向かいのとても便利な立地にある割に、価格もお手頃でした。
出典:郡山シティホテル公式サイトより
利用はしませんでしたが、長期滞在者のためのミニキッチンのほか、珍しい設備として一人カラオケ「タイトーちょいKARA!」があり、宿泊者には30分間無料(予約制)で利用できるのが特徴です。
施設概要・地図
所在地
福島県郡山市堤下町1番2号
アクセス
JR東北新幹線「郡山」駅
下車 徒歩約15分
福島交通バス「市民文化センター」
下車 徒歩すぐ
ホール
・大ホール 総客席数:2,004席
(固定席:1,998席、車いす席:6席)
※1階560、2階850、3階364、4階224
・中ホール 総客席数:806席
(固定席:800席、車いす席:6席)
公式サイト
https://bunka-manabi.or.jp/kc-center/