
初めて所沢市民文化センター・ミューズのコンサートに訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
西武新宿線に揺られ所沢へ。所沢駅の1駅隣りが最寄りのホール。
周辺一体は航空記念公園になっており、スポーツ施設や日本庭園、野外ステージなど、市民憩いの場として親しまれています。
所沢市民文化センター・ミューズは、1993(平成5)年に開業した、3つのホールを持つ所沢市所有の文化施設です。

「ミューズ」の愛称は文化芸術や音楽を司る神の「ムーサ」の英語名を指すと思われます。
大ホールにあたるアークホールのステージ両脇には、その銅像が飾られています。
施設の経年劣化等に対応するため、2018(平成30)年から2020(令和2)年まで大規模改修工事を行い、リニューアルオープンしました。
ミューズまでのアクセス
出典:所沢市民文化センター ミューズ公式サイトより
会場最寄り駅の航空公園駅までの鉄道ルートは、上の図の通りです。いくつか行き方がありますが、ライブ遠征の点から、ここではどちらも乗り換えが1回で済む、品川駅からと東京駅からのルートで紹介します。
品川駅から航空公園駅までの鉄道ルート

品川駅まで新幹線や飛行機で来た場合は、JR山手線で高田馬場駅まで向かいましょう。高田馬場駅で西武新宿線に乗り換え、所沢方面の電車に乗車します。

まずはJR在来線の乗り換え口に進みましょう。

渋谷・新宿方面の山手線は、3番線から発車します。

品川駅から高田馬場駅までは10駅、所要時間は約23分で到着します。

少し距離はありますが、乗り換えなしで無事高田馬場駅に到着です。

高田馬場駅に着いたら、西武新宿線の乗り換え口に移動します。

西武線とJR線の駅は隣接しているので、専用の乗り換え改札があります。

西武新宿線の高田馬場駅のホームに到着しました。

「所沢・本川越・拝島」方面の電車に乗車します。

最寄りの航空公園駅は「急行」まで停車するので、「急行 本川越行き」を利用すれば一番早く着きます。

急行本川越行き電車です。「拝島行き」に乗車した場合は小平駅で、特急電車に乗った場合は、1つ手前の所沢駅で乗り換えになります。

急行利用の場合、高田馬場駅から所要時間約30分で航空公園駅に到着です。

駅に着いたら、改札階に移動しましょう。出口は1か所です。

改札口に着きました。会場へは改札を出て左側の東口に向かいます。

階段を下りるところに会場名の記載された案内表示も確認できます。

途中の中2階には「アンリ・ファルマンカフェ」があります。フランスの航空機製造者の名前が由来となっています。

1階まで下りたところには、スーパーの九州屋があります。
東京駅から航空公園駅までの鉄道ルート

東京駅まで来た場合は、JR中央線で新宿駅まで向かいましょう。新宿駅で西武新宿線に乗り換え、所沢方面の電車に乗車します。

在来線乗り換え口に進み、八重洲口側から丸の内口側に移動します。

中央線は1・2番線から発車します。新宿駅へ向かいましょう。

JR新宿駅と西武新宿駅は少し距離があります。西武線に最も近い出口は東口です。

東口を出たところです。そのまま歌舞伎町方面に向かいます。

歌舞伎町のMOA2番街を北に移動します。

靖国通りとの交差点に出たら、左手に西武新宿駅の茶色い建物が見えます。

駅に入って案内を確認。「急行本川越行き」に乗れば、乗り換え無しで航空公園駅に到着します。

西武新宿駅のホームに到着しました。

始発駅なので、すでに急行が停車していました。

急行の場合、西武新宿駅から約45分で航空公園駅に到着です。
航空公園駅から会場までの徒歩ルート
出典:所沢市民文化センター ミューズ公式サイトより
最寄りの航空公園駅から会場まではほぼ一本道で、東口正面から出ている道路(並木通り)の右側を直進していけばOKです。所要時間は徒歩約10分です。

駅東口からスタートします。

公園の反対側には団地の「所沢パークタウン」が広がっています。

正面にあるバス停です。ここから会場前を経由するバスも出ています。

バス停の横にあるタクシー乗り場の前を通過して、道路右側に移動します。

航空公園の目印となる飛行機「YS11」のモニュメントの前を通過します。

並木通りに入りました。ここからは一本道です。

ほどなく所沢市役所の前を通過します。

続いて所沢郵便局と所沢警察署の前を通過します。

やがて会場建物が見えてきます。

手前の長細い建物がアークホール(大ホール)です。

アークホールの建物を過ぎたところに、会場の正面入口があります。

右に曲がると、会場エントランスに到着です。お疲れさまでした。
駐車場

駐車場は駅から向かった場合、正面玄関を超えた管理棟の隣りに出入口があります。
収容台数は230台で、写真の通り1回の利用で500円の前料金制です。
https://www.muse-tokorozawa.or.jp/facility/parking.php
ミューズはこんな所

会場のエントランスを入ったところにある案内図です。会場は広場を挟んで左右に分かれており、左側にマーキーホール(中ホール)とザ・スクエア(展示室)、管理棟があり、右側にアークホール(大ホール)とキューブホール(小ホール)があります。また、真ん中奥にはレストラン棟があります。
コインロッカーは、管理棟内に設置されています。




アークホール(大ホール)

アークホールは他のホールの大ホールに当たるキャパで、総客席数は2,002席あります。
主にクラシックの演奏を目的としているシューボックス(靴箱)型のホールで、1階席から3階席までの三層構造になっています。
1階席

1階席の総客席数は1,106席で、1列から31列まであります。途中、15列と16列の間に中央通路があり、15列の左サイド(6番~12番)は車いすスペースになっています。

通路前方はフラットに近い緩やかな傾斜で、最前の1列から3列までは段差のないスロープ、4列目から段差が付けられています。




最前列付近は、目線がほぼステージの高さと同じくらいになり、演者を見上げるようなアングルになります。


また、通路前方の両側には、バルコニー席として左右それぞれに「L1・L2」「R1・R2」の各列が17席ずつ配置されています。他の1階席の通路前方とは高低差が付けられており、見晴らしは悪くありません。

L2列からの眺め(公式サイトより)
通路後方は前方より傾斜が付けられており、最前の16列は前方の通路と段差が付いています。


2・3階席

2階席の総客席数は560席で、ステージに正対するスタンド席(F1~F6列)のほか、左右のバルコニー席(L1・L2、R1・R2列)とパイプオルガン下のポディウム席(B1~B4列)を含め、ホールをぐるっと1周取り囲むように配置されています。


スタンド席(F1~F6列)の傾斜は1階席よりも強めになっており、前の人の頭で視界を遮られることはほぼないと思います。


バルコニー席はステージに対し斜めに配置されています。やはり柵や手すり越しに観る形になるので、ステージ端の視界は若干遮られることを余儀なくされます。


3階席の総客席数は336席で、左右のバルコニー席が各1列(L1席・R1席)と正面のスタンド席が7列(F1~F7列)の構成です。

2階のオルガン下のポディウム席(B列)や3階席は、今回訪れた公演では使用されませんでしたが、公式サイトで座席ごとのステージの見え方が確認できるので、活用してみてください。
アークホール(大ホール)|施設のご案内|所沢市民文化センター ミューズ
アークホール 座席表
出典:所沢市民文化センター公式サイトより
座席

アークホールの座席は、紫がかった茶色の座面・背もたれと肘掛け・基礎の組合せです。
背もたれの先端の基礎部分に穴が4つ開いているのが特徴的なデザインで、座面には2本の区切り線が入っています。
2・3階席やバルコニー席の背もたれは、他の会場と同様、ハイバック仕様になっています。


館内設備
パイプオルガン
パイプオルガン(公式サイトより)
まずホール内のステージ上には、パイプオルガンが鎮座しています。
今回訪れた際は使用されず、画像ではスクリーンの後ろに隠れてしまっていますが、オーストリアのリーガー社製作の日本最大級のもので、各種オルガンリサイタルやクリスマスコンサートなどで活躍しています。
ホワイエ

正面入口を入ると、ロビーに通じています。写真のように、一角で演者関係のCDやグッズの販売スペースが設置されることが多いようです。

正面入口です。チケットチェックを行い、ロビー内に入ります。

入ってすぐの正面にクロークがあります。

建物2階へはらせん状のスロープを使って移動します。吹き抜けになっており、ロビーコンサートも行われるようです。

上がった先にある2階ホワイエです。1階席後方に通じるホール入口扉のほか、奥にカフェコーナーも見えています。
カフェコーナー

先ほどちらっと写っていましたが、ホワイエからスロープで2階に上がった所には、カフェコーナーがあります。

メニュー表です。コーヒー、ソフトドリンク、アルコールのほか、どら焼きやドーナツ、のど飴も売っています。

追加のメニューでスパークリングワインやベルギーワッフルも販売していました。

コーヒーは外のレストランやカフェと同じく、COSTA COFFEEのブランドです。

この日は公演の合間の休憩時に白ワインを頼みました。
マーキーホール(中ホール)
出典:所沢市民文化センターミューズ公式サイトより
マーキーホールの総客席数は798席で、中ホールに相当するキャパになります。
コンパクトなホールですが、1階席から3階席までの三層構造で、馬蹄形にバルコニー席が配置されたミニオペラ座のような構造です。
1階席の総客席数は647席で、A列からT列までの平土間席のほか、周囲を取り囲むようにバルコニー席のU列・V列・W列が配置されており、計23列の構成です。途中、H列(8列目)とI列(9列目)の間に中央通路が設けられており、バルコニー席のU列~W列は、中央通路から後ろの配置になっています。
また、前方のA列からD列の88席は、オーケストラピット設置時に取り外されるため、その場合の総客席数は710席となります。
その他、車いす席は通路前のH列(8列目)の左サイドとバルコニー席のV列(9番~13番)に配置されています。
2階席の総客席数は109席で、A列とB列のみのバルコニー席となっています。
3階席の総客席数は42席で、A列のみのバルコニー席です。
マーキーホール 座席表
出典:所沢市民文化センターミューズ公式サイトより
キューブホール(小ホール)
出典:所沢市民文化センターミューズ公式サイトより
会場内で最小のキャパとなるキューブホールの総客席数は318席のワンスロープ構造で、室内楽の演奏会や小規模な講演会等に利用されています。
構成はステージ正面・左側・右側の三方に客席が配置されており、正面は常設のA列~I列の9列のほか、ステージの迫りを使用しない場合に設置されるXA列・XB列を含めると、最大で計11列になります。
左右の座席はL1列~L4列、R1列~R4列の4列ずつが配置されています。
車いす席は、正面最後列のI列後方の左右の空きスペースに配置されます。
キューブホール 座席表
出典:所沢市民文化センターミューズ公式サイトより
レストラン・カフェ
ミューズレストラン「Rocco(ロッコ)」

正面玄関から広場を奥に入ったところにあるレストラン棟には、ミューズレストラン「Rocco(ロッコ)」があります。
店内・テラス席を合わせて約50席あり、営業時間はランチタイム(11:00~15:00)、ディナータイム(15:00~20:00)に分かれて営業しています。

店内の受付カウンター。アルコール類も豊富に扱っています。

店内は一般利用のほか貸切利用も受け付けています。

今回私はテラス席を利用しました。店内が予約で埋まっているときなどに案内されます。

メニューはQRコードを読み取り注文。この日はコーヒーとアイスクリームをいただきました。
https://www.muse-tokorozawa.or.jp/facility/restaurant/restaurant.php
ミューズカフェ「e for’est Cafe(イーフォレストカフェ)」

ミューズカフェ「e for’est Cafe(イーフォレストカフェ)」は、レストラン棟ではなく管理棟の1階に入っています。

店内は44席。営業は18時までです。

レストランと同じくカフェメニューは「COSTA COFFEE」で提供されます。
レストランと異なりディナータイムはありませんが、アルコールもビールとワイン(赤・白)が500円とリーズナブルな価格で注文できます。
https://www.muse-tokorozawa.or.jp/facility/restaurant/cafe.php
周辺施設
所沢航空記念公園

会場に隣接する敷地一体を構成しているのが、所沢航空記念公園です。
もとは日本における航空発祥の地として、また敗戦後は米軍の基地として接収されていたエリアの一部である約50haのエリアが返還され、現在の広大な公園になりました。


園内は会場のほか、所沢航空発祥記念館をはじめ、人工芝運動場、テニスコート、野球場などの運動施設のほか、野外ステージ、茶室、日本庭園などがあり、県西部のスポーツ・文化の交流拠点となっています。
出典:所沢航空記念公園公式サイトより
https://www.parks.or.jp/tokorozawa-kokuu
施設概要・地図
所在地
埼玉県所沢市並木1丁目9−1
アクセス
西武新宿線「航空公園」駅下車
徒歩約10分
ホール
アークホール(大ホール):2,002席
(1F:1,106席 2F:560席 3F:336席)
マーキーホール(中ホール):798席
(1F:647席 2F:109席 3F:42席)
(オーケストラピット使用時:710席)
キューブホール(小ホール):318席
(ステージ迫り未使用時:342席)
公式サイト
http://www.muse-tokorozawa.or.jp/