初めて広島国際会議場 フェニックスホールのコンサートに訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
広島観光の中心・平和記念公園の入口横にあるコンベンション施設。
平和を祈りつつ、コンサートを楽しもう。
広島国際会議場は、1989(平成元)年、元あった広島公会堂を建て替え、国際交流の推進と市民文化の向上を図ることを目的にオープンしました。
建物は広島平和記念公園の敷地内の広島平和記念資料館本館の西側にあり、東側の資料館東館とシンメトリーの位置に建てられています。
コンベンションやコンサートのメイン会場となるフェニックスホールのほか、国際会議ホールや大小様々な大きさの会議室を備えており、コンサートや講演会、国内・国際会議や各種展示会、企業や団体の打合せなど、多目的に利用されています。
広島国際会議場までのアクセス
広島駅まで新幹線に乗車
広島県には一応空港もありますが、多くの方は東海道・山陽新幹線を利用すると思います。広島駅にはすべての「のぞみ号」が停車するので、東京や名古屋・関西、九州の各方面からのアクセスが容易です。
東京駅 :約3時間50分 19,960円
名古屋駅:約2時間15分 15,010円
新大阪駅:約1時間25分 11,150円
博多駅 :約1時間5分 9,830円
路面電車の電停と会場は少し離れています
出典:広島国際会議場公式サイトより
広島駅からのアクセスといえば、「路面電車」が真っ先に浮かぶと思います。会場最寄りの電停は「原爆ドーム前」や「本通り」、「袋町」、「中電前」あたりになります。
しかし、上の地図を見るとわかるように、平和記念公園は本川と元安川の間にできた中州(デルタ地帯)にあるせいか、会場周辺を走っていません。それぞれの電停は川を隔てた所にあり、会場までは徒歩約10分ずつかかってしまいます。
また、電停は各駅停車のため、広島駅前から最寄りの電停までの所要時間も約15分かかるので、利用するメリットは少ないかもしれません。
広島駅からはめいぷるーぷ(循環バス)がおすすめ
そんな時に便利なのが、観光循環バス「めいぷるーぷ」です。片道220円で、広島市内の観光名所を3コースに分かれて巡回しています。また、乗り降り自由な1日乗車券も、400円で販売されています。
出典:中国ジェイアールバス公式サイトより
ルートマップを見ると、「オレンジルート」「レモンルート」「グリーンルート」の3つのルートがありますが、会場の目の前にある「平和公園前」には、すべてのコースのバスが停車します。
平和公園前バス停は、起点となる「広島駅新幹線口」バス停から約15分で到着します。最も本数の多いレモンルートは1時間に2~3本程度出ています。
出典:中国ジェイアールバス公式サイトより
ちなみに今回私はJR東海ツアーズの旅行商品「日帰り1DAY広島」を利用しましたが、この商品には「めいぷるーぷ」の1日乗車券の引換券が付いてきました。
1日乗車券はカードタイプのもので、使用する日付を削って使用します。
1日乗車券は広島駅前の交通案内所のほか、バス車内でも購入できます。
合間にバスを使って他の観光地を回ったり、広島駅までの帰りに利用したりできるのでおすすめです。
広島駅からの路線バスルート
広島駅から一般の路線バスに乗車する場合は、南口バスのりば(7番のりば)から、広島バス24号線(吉島線)の「吉島営業所」または「吉島病院」行きに乗車します。
所要時間は約20分で、「平和記念公園」バス停に到着します。運賃はめいぷるーぷと同じで、片道220円(広島市内均一運賃)です。
広島国際会議場はこんな所
フェニックスホール
フェニックスホール(大ホール)の総客席数は1,504席のシューボックス(靴箱)型のホールで、座席レイアウトは「エンドステージ形式」と「アリーナ形式」の2種類があります。
今回訪れた際の上の写真はエンドステージ形式のもので、ステージの手前にAA1列~5列が設置されています。
総客席数は変わりませんが、アリーナ形式の場合、エンドステージ形式の場合のステージ前方に設置されるAA1列~5列が、ステージバック席として後方に移動する形になります。
アリーナ形式時の座席配置
出典:広島国際会議場公式サイトより
1階席
1階席の総客席数は792席で、AAブロックが1列から5列、Aブロックが1列から22列までの計27列あります。
途中、A11列と12列の間に中央通路が設置されています。
エンドステージ形式時の場合、AA5列とA1列の間も通路になります。また、車いす席を設置する場合は、A1扉付近(左サイド)のA1列の1番から8番のスペースが割り当てられます。
座席間の傾斜は、A11列までの前方ブロックは概ねフラットで、後方通路を挟んだA12列以降からは段差がついて、傾斜が強めになっています。
2階席
2階席の総客席数は184席で、1列から6列まであります。左・中央・右のブロックに分かれていますが、中央は最後部に映写室があるため、4列までになります。
サイドバルコニー席
2階には左右両側にサイドバルコニー席が、左右54席ずつ計108席設置されています。左サイドがB1~B4ブロック、右サイドがC1~C4ブロックに分かれており、前後2列ずつ座席が配置されています。
建物の地下1階に設置されており、1階席(地下2階)と2階席(1階)の中間の高さに位置しています。1階席後方は地下1階になるので、最後列とほぼ同じ高さになります。
3階席
3階席右サイドからの眺め
出典:広島国際会議場公式サイトより
3階席の総客席数は246席で、1列から7列まであります。建物の2階に設置されており、座席の傾斜もあって、ステージを俯瞰で見下ろすような形になります。
フェニックスホール 座席表
出典:広島国際会議場公式サイトより
座席
座席は紫の座面・背もたれに木製のひじ掛けの組み合わせです。2階席・3階席は背もたれの部分が長いハイバック仕様になっており、肩口にかけての所で区切られたデザインになっています。
エントランス・ホワイエ
座席の説明のところで少し触れましたが、会場は「地上3階・地下2階」の建物で、1階席が地下2階~地下1階、サイドバルコニー席が地下1階、2階席が地上1階、3階席が地上2階に位置しています。
エントランスは地上1階と地下1階に設けられており、地下1階は車寄せに面したところにあり、車による送迎に対応しています。
ホワイエは一応地下2階~地上1階にあることはあるのですが、他の会議室のフロアと導線を分けるために柵で区切られただけになっており、ほぼ通路という印象です。
バッケンモーツァルトカフェ
地上1階のエントランスホールのエスカレーターを挟んだ奥には、「バッケンモーツァルトカフェ」があります。
地元広島で廿日市市に本社工場のある菓子店「バッケンモーツァルト」が経営するカフェで、テーブル席やソファー席などが約70席あります。
ケーキ・コーヒーのほか、ランチやモーニングもあり、公演や観光の合間にゆっくりとした時間を過ごすことができます。
周辺施設
平和記念公園
1945(昭和20)年8月6日、広島の中心部に原爆が投下されました。その爆心地の近くに建てられたのが「平和記念公園」です。
園内には平和記念資料館(会場の東側の建物)など、有名なランドマークが複数点在。資料館には原爆投下に関する資料が展示されており、広島の歴史や被爆者たちの壮絶な体験を知ることができます。
2023(令和4)年5月に行われたG7広島サミットでは、広島出身の岸田首相をはじめ、主要7か国の首脳が資料館を訪れ、芳名録へ記帳を行いました。
原爆ドーム
平和公園の北側、元安川に架かる橋(元安橋)を渡った所にあるのが、被爆建造物となった「原爆ドーム」です。
元は広島県の物産陳列館として建設され、官公庁等の事務所として使用された後に被爆し、原爆ドームと呼ばれるようになりました。
その後、歴史遺産として保存管理に努めたことが実を結び、1996(平成8)年に、ユネスコ世界文化遺産として登録されました。
現在は平和記念公園とともに、世界中から旅行者が訪れるスポットとなっています。
施設概要・地図
所在地
広島市中区中島町1-5(平和記念公園内)
アクセス
広島駅からバスで約15~20分
路面電車「原爆ドーム前」電停他から
徒歩約10分
広島空港からリムジンバス利用
「広島バスセンター」下車
徒歩約10分
ホール
フェニックスホール
・総客席数:1,504席
(1階席:792、2階席:184、3階席:246、
サイドバルコニー席:108)
公式サイト
https://www.pcf.city.hiroshima.jp/icch/index.html