初めてふくやま芸術文化ホール・リーデンローズへコンサートに訪れる人を対象に、会場までのアクセスや施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
バラのまち・福山を代表する文化施設。
駅からのアクセスは遠いですが、音響が良く、座席配置と番号の付け方が個性的なホールです。
ふくやま芸術文化ホール・リーデンローズは、1994(平成6)年11月、内港地区と呼ばれる市郊外の港町エリアに開館しました。
港町ということで、開館当初、周囲にはまだ入り江が残っていましたが、その後埋め立てられたそうです。
愛称の「リーデンローズ」は「REED(葦)& ROSE(薔薇)」の意味で、地元の福山城の別名「葦陽城(いようじょう)」や市内を流れる「芦田川(あしだがわ)」にちなんだ「葦」と、市の花に指定されている「バラ」を合わせた造語です。
ふくやま芸術文化ホールまでのアクセス
会場のある場所は、広島県福山市。広島県ですが、県庁所在地の広島市から東に離れているため、尾道や岡山の倉敷などの文化圏に近いエリアになります。
最寄り駅の福山駅には山陽新幹線が停車するため、ライブ遠征的には比較的アクセスしやすい場所になります。
JR福山駅までの鉄道ルート
福山駅は山陽・九州新幹線の停車駅で、広島駅や岡山駅に比べ本数は限られますが「のぞみ」号も停車するスムーズなアクセス環境にあります。
各地から新幹線を利用した場合の所要時間は、次のとおりです。
東京駅から | 約3時間40分 |
名古屋駅から | 約2時間 |
京都駅から | 約1時間20分 |
新大阪駅から | 約1時間 |
広島駅から | 約25分 |
博多駅から | 約1時間30分 |
熊本駅から | 約2時間10分 |
鹿児島中央駅から | 約3時間 |
新幹線で福山駅に到着しました。
ホームを下りて、改札口に向かいます。
新幹線改札に続いて、在来線改札に進みます。
福山駅は新幹線改札から直接外に出られないため、EX-ICカード利用の方は、在来線改札通過用に出場券を駅員から受取り出場します。
改札を出て左右に出口があり、向かって左側の北口が「福山城口」、右側の南口が「ばら公園口」になります。
福山駅から会場までのルート
出典:ふくやま芸術文化ホール公式サイトより
上の地図を見ると何となく近そうに見えますが、福山駅から会場までは約1.5㎞と結構距離があります。ルートとしては路線バスルートと徒歩ルートの主に2通り。
バスルートは駅北口から「まわローズ」を利用しよう
会場までの路線バスルートは、「まわローズ」「中国バス」「鞆鉄(ともてつ)バス」の3種類あります。
このうち、中国バスと鞆鉄バスは南口の2番のりばと9番のりばから出ていますが、それぞれ「1時間に1便」や「1日に5便」と本数が少ないので、中心部循環路線である「まわローズ」を利用するのが最も便利です。
出典:中国バスHPより
まわローズは規則的に1時間に3本出ているので、予定が立てやすいと思います。会場最寄りのバス停は②の「リーデンローズ入口」です。
ただし、注意点があります。バスは①から㉓のバス停を「右回り」で進むために、他のバスのりばと同じ南口の10番のりばからでは遠回りになってしまいます。そのため、乗車する時は北口(福山城口)の14番のりばを利用するようにしましょう。
運行ルートのとおり、中心部をぐるぐる回るため、所要時間は15分程度みておきましょう。
北口のりばからバスに乗車しました。
「②リーデンローズ入口」バス停に到着。
進行方向後ろ側のケーズデンキがある交差点を右に曲がります。
左奥に見える建物が会場です。お疲れさまでした。
徒歩ルートは南口から斜めに約20~25分
次に徒歩ルートですが、福山駅に着いたら、「ばら公園口(南口)」から南東の方角に延びる「手城産業道路」や「国道2号線」沿いに歩いて行きます。
この日はバスを使ったため、写真がないことをご容赦ください。途中、国道2号線を横切る形となります。
所要時間は、①駅から南へ行って、「郵便局」「交番」「警察署」の交差点を通るルートで行くと約25分、②「御船町交番前」へ斜めにまっすぐショートカットして進めば、約20分で到着できます。
駐車場は会場西側の公営駐車場を利用
出典:ふくやま芸術文化ホール公式サイトより
会場は駅から離れているため、マイカーやレンタカーで来場する人も多いと思います。
そんな時は、会場の西側にある「福山市松浜町駐車場」を利用することになります。175台収容可能で、基本料金は30分100円(8:00~22:00)で、ホール利用者は2時間無料になります。
先ほどのバス停から右へ曲がったところが駐車場の入口です。
駐車券を受取り、会場エントランスで割引を受けましょう。
道を挟んで北側にあるショッピングモール「ポートプラザ日化」にも駐車場はありますが、当然割引はなく、ショッピング利用客が使用する場所なので、利用は控えましょう。
ふくやま芸術文化ホールはこんなところ
高低差のある多層的な構造と独特なナンバリングの大ホール
メインの大ホールの総客席数は2,003席。3階席まであり、それぞれ1階席が1,293席、2階席が404席、3階席が306席あります。
1階席の最後列は32列で、中央通路は18列目と19列目の間にあります。オーケストラピット使用時は、前から6列目までの172席が撤去されます。
1階席前方は、7列目まではフラットな構造で、8列目から段差が設けられています。また、座席は各階ともにバルコニー席が設置されており、六角形の形状の多層的な配置となっています。
このため、1階席の中央通路から後方や、左右のバルコニー席(LB席・RB席)は、前方より一段高く高低差が付けられており、後方やサイドからでも見やすくなっているのが特徴的です。
設計にあたっては、オペラやバレエなどが数多く上演されている東京文化会館の大ホールがモデルになっているそうです。
大ホール 座席表
出典:ふくやま芸術文化ホール公式サイトより
座席表を見ていただくとわかりますが、この会場の座席番号は、独特のナンバリングになっていることがわかります。
上の図のように、ホールの真ん中を起点(1番)として、左右の外側に向かってカウントしていく方式が採用されています。
1番の席は通常のホールでは端っこのイメージなので、座席表をよく確認せずに会場に行くと面食らうことになります。
座席
座席はオーソドックスなピンク色の背もたれ、座面に木造の手すりがついたもので、座り心地はよかったです。
また、ホールの六角形の形状を活かす形で、前の座席の間に頭の位置が来る千鳥配列になっており、視界が見やすくなる工夫がされています。
ただ、最近できたホールのものと比べると、若干横幅や前後の間隔がコンパクトになっている印象を受けました。
ライブ参戦記録(2022.11.26 BEYOOOOONDS & モーニング娘。’22)
アップフロント(ハロプロの事務所)は太っ腹ですね。週末行われたコンサートをいきなり週明けに撮って出しで公開しています。
この日私はBEYOOOOONDSが前から4列目、モーニング娘。’22は何と最前列で観戦しておりまして、娘。の方は上の映像でペンライトを振っているのが確認できます。
会場の中心として設計されたシューボックス型の小ホール
出典:福山観光コンベンション協会公式サイトより
もう1つの小ホールはシューボックス型で、総客席数は312席です、ピアノ発表会などに主に使用されています。
1列目から最後列の13列目まで左右12席ずつあり、1列目の24席が移動可能になっていす。
小ホールの座席番号も大ホールと同様、中央の通路を挟んで内側を1番として、左右の外側に「2,3,4~」という風に、それぞれ12番までナンバリングされています。
小ホール入口前は、吹き抜け空間になっているのですが、実はこの会場、建設時に小ホールをその中心として、大ホールの反対側に中ホールを増設する計画があったようです。
空間は、左右のホールを連結する場として活用できるように設計されており、周辺の階段やエレベーターなども、中ホール増設時に対応できるよう配置されています。
小ホール 座席表
出典:ふくやま芸術文化ホール公式サイトより
エントランス・ホワイエ
エントランスホール
リーデンローズの正面玄関は、ポートプラザ日化を挟んだ北側になります。連絡橋を渡ってきた場合は2階から、徒歩などで「入船町2丁目」交差点から来た場合は1階から入ることになります。
帰りの臨時バスのりば
行きのバスルートで利用した「まわローズ」は18時台で終車になり、帰りの交通手段が心もとなくなります。
それに対応して、大ホールのコンサートがある際には、終演時間に合わせて臨時バスを運行する場合があります。
のりばはエントランスホール1階を出てすぐ右側にあります。運賃は170円です。
連絡橋側から見た臨時バスのりばです。
喫茶「リドテリア」
エントランスホール2階には、喫茶「リドテリア」があります。大ホール入口の反対側にあり、軽食やデザートのほか、アルコールの提供も行っています。
カレーやパスタのほか、あさひベーカリーという店のクロワッサンをメインに使用したメニューがあります。
プレーンだけでなくタマゴやツナサラダをサンドにしてもいただけます。とても美味しかったです。
周辺施設
福山城(葦陽城)
福山城は1622(元和8)年に建築された「日本100名城」の1つです。現在の天守は1966(昭和41)年の市制50周年記念事業で再建されたもので、「福山城博物館」として営業しています。
築城400年を迎えた2022(令和4)年は、2020(令和2)年からの大規模な改修工事を終え、様々な記念事業が展開されています。そのフィナーレイベントとして、12月から来年1月にかけて、「チームラボ 光の祭」が開催されました。
ポートプラザ日化
会場の北側、道路を挟んで向かいにある広大なショッピングモールが「ポートプラザ日化」です。核テナントとして、「天満屋ハピータウン」と「ゆめタウン福山」が入っています。
ライブの合間の休憩場所(カフェ・軽食)としては、天満屋側に「スターバックスコーヒー」「アフタヌーンティー」、ゆめタウン側に「サイゼリヤ」「ドトール」「モスバーガー」のほか、フードコートもあります。
スマホ等の充電が必要な人(私がそうでした)は、ゆめタウンのモスバーガーがおすすめです。
店内にコンセント設置の席が7席あることを店頭で案内してくれています。
他の店との差別化戦略の一環でしょうが、入りやすかったです。
宮通り酒場 ひろや
遠征で福山駅前のホテルに泊まる場合に、おすすめの居酒屋を1件紹介していおきます。
南口を出て1つ南の交差点を左に曲がったところに、「宮通り」という商店街があります。その入口からすぐのところにある酒場「ひろや」です。
「宮通り口」交差点の目印となる「ピラミッド階段」です。
交差点を東に渡ったところにあるのが「宮通り」商店街です。
ジャンルを問わず様々なメニューがあり、ランチを含め、値段もお値打ちです。
ローストビーフ、生ハムなど5種類の肉料理の前菜盛り合わせ「シャルキュトリー」は1人前で何と500円♪
どて煮も味が染みて絶品でした。
串カツ等の定番メニューももちろんあります。
鞆の浦(とものうら)
出典:ふくやま観光・魅力サイトHPより
「鞆の浦」は、福山駅から南へ14kmほど行ったところにある港町で、瀬戸内海沿岸のほぼ中央に位置しています。
日本最初の国立公園にも指定されており、石造りの「常夜燈」をはじめ。「潮待ち」の港として人気の観光スポットになっています。
1泊2日でライブ遠征に訪れた際は、ぜひ翌日の観光で訪れてみてはいかがでしょうか。
施設概要・地図
所在地
広島県福山市松浜町二丁目1番10号
アクセス
徒歩:JR・山陽新幹線「福山」駅南口より約25分
バス:①まわローズ(青ルート)「リーデンローズ入口」
②中国バス 手城経由鋼管病院線「入船町二丁目」
曙循環線「松浜二丁目」
③鞆鉄バス 市内循環線』「リーデンローズ入口」
下車 各徒歩3分
マイカー:山陽自動車道福山東ICより 約10~15分
ホール
大ホール:総客席数2003席
(1階:1293、2階404、3階:306)
公式サイト
https://www.city.fukuyama.hiroshima.jp/site/r-rose/