
初めて宮崎市民文化ホールのコンサートに訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
大淀川の南、福祉文化公園内にあるホール。
レンタカー以外で向かう場合、宮崎駅か宮交シティからバスを利用することになります。
宮崎市民文化ホールは、1996(平成8)年に開館した、宮崎市の南部にある市営の多目的ホールです。市営ホールの前身は、大淀川にかかる橘橋(たちばなばし)の北詰にあった宮崎市民会館で、1965(昭和40)年に老朽化により閉館しました。現在、その跡地には宮崎市民プラザが建っています。

施設内には、有名アーティストのコンサートや、地元の中学校・高等学校の入学・卒業式等がが行われる大ホールと、ミニコンサートや講演会・セミナー等が行われるイベントホールの2つのホールがあります。
なお、リニューアルのため、2025(令和7)年10月1日から 2026(令和8)年12月まで大ホール・イベントホール・エントランス等の特定天井改修工事が予定されており、期間中は一部施設の貸館を休止される見込みです。
このブログを開始して4年と少しが経過しましたが、今回の訪問でめでたく、「ライブ遠征で全47都道府県制覇」を達成することができました♪
まだまだ全国には沢山の会場があるので、これからも色々な場所に訪れていこうと思いますが、過去に訪れた会場もリニューアルされたり、ネーミングライツ契約の更新により愛称が変わったりしていますので、情報の更新に努めていきたいと思います。

宮崎市民文化ホールまでのアクセス
出典:宮崎市民文化ホール公式サイトより
さて、今回の会場は、駅やバスターミナル、空港等の拠点から離れており、アクセスに課題があります。
宮崎市の中心部は、市内を流れる大淀川(おおよどがわ)で南北に分かれており、北側にJR宮崎駅、南側に宮崎空港とバスターミナルのある宮交シティがあります。
出典:宮崎市民文化ホール公式サイトより
会場は大淀川の南に位置する宮崎市福祉文化公園内にあり、公共交通機関を使う場合は、JR宮崎駅または宮交シティから出ている路線バス(宮崎交通バス)を利用して向かうことになります。
宮崎空港からは、会場最寄りのバス停までの直行バスは運行していないため、いったん鉄道かバスで宮崎駅・宮交シティに向かうか、タクシーを利用することになります。
今回私は、宮崎空港からJRで宮崎駅に移動しましたので、そのルートで紹介します。
宮崎空港からのアクセス

宮崎空港は2025(令和7)年5月現在、東京(羽田・成田)、大阪(伊丹・関西)、名古屋(中部)、福岡、沖縄(那覇)の各空港から直行便が就航しています。

宮崎空港の愛称は、「宮崎ブーゲンビリア空港」といいます。2025年で襲名10周年を迎えました。

手荷物受取場から到着ロビーに出たところです。

ロビー正面にバスとJRの乗車案内のモニターがあります。

ターミナルを出て左側がバス乗り場、右側にタクシー乗り場、さらに右に行くとJR宮崎空港駅があります。
空港ターミナル1階(出典:宮崎ブーゲンビリア空港公式サイトより)



レンタカー各社の待合せ場所は、横断歩道を1つ渡った先にあります。駐車場はその奥です。

今回は鉄道でJR宮崎駅まで行くことにしたので、そのまま右側に移動します。
JR宮崎駅までの鉄道ルート

到着ロビーからそのまま右に進んでいくと、JR宮崎空港駅に続く階段とエスカレーターがあります。

宮崎空港から宮交シティに近い南宮崎駅へは2駅(片道370円)、宮崎駅へは3駅(片道400円)で着きます。

運行本数は特急を含め1時間あたり2~3本しかありません。

今回は先発の普通「宮崎」行きに乗ることにします。

ちなみに南宮崎駅や宮崎駅までは、特急利用時でも特急券は不要になっています。

宮崎駅まではSUGOCAをはじめ、各種交通系ICカードが使用可能です。

電車の出発時刻が近づいたらホームに入場できるようになります(それまでは改札口前で待機します)。

1番ホームには次発の特急車両が停泊していました。

特急にちりん「大分」行きです。写真は指定席車両ですが、自由席であれば乗車券のみで利用可能です。

先発の普通「宮崎」行きが到着しました。

普通電車の車内です。クロスシートの車両でした。

2駅目の南宮崎駅に到着しました。宮交シティに向かう場合は、この駅で下車しましょう。

続いて終点の宮崎駅に到着です。3駅目ですが単線で途中列車の通過待ち等があるので、普通列車の場合、所要時間は16分程度かかります。
JR宮崎駅からのバスルート

JR宮崎駅に到着しました。会場に向かうバスは駅の高千穂口(西口)のバスのりばから出ています。「西1」のりばから「50番」系統の「薫る坂」行きに乗車します。最寄りのバス停は、「市民文化ホール(福祉文化公園)」です。
出典:宮崎交通㈱公式サイトより

まずはホームを降りて改札口に向かいましょう。

駅の案内に従い、高千穂口(西口)に出ました。

バスのりばの案内を確認。「薫る坂」行きの出ている「西1」のりばに移動します。

西1のりばは、左側にカーブしながら、ロータリーの先端の方に進みます。

西1のりばに到着しました。

「薫る坂」行きは1時間に2本程度出ています。

最寄りの「市民文化ホール(福祉文化公園)」までは片道310円です。

路線バスの車内です。1つ前の路線図では8つ目に記載されていますが、実際には途中のバス停は他にもあります。

交通事情にもよりますが、順調であれば所要時間約22分で「市民文化ホール(福祉文化公園)」に到着します。

バス停は「宮崎市総合福祉センター」の入口に面しています。

案内に従い、会場の方向に移動します。

点字ブロックが続いている少し狭い通路の先を左に進みましょう。

左に曲がったところです。奥に会場の建物が見えています。

タクシー等の乗降場所の先に、会場建物があります。お疲れさまでした。
今回は電車で向かいましたが、宮崎空港からバスを利用する場合も、宮崎駅には高千穂口(西口)に到着します。
3か所ある駐車場はすぐに満車になります
出典:宮崎市民文化ホール公式サイトより
公共交通機関によるアクセスは以上のように結構大変なので、地元の人はやはりマイカーで来場することが多いようです。来場者が利用できる駐車場は第1駐車場・第2駐車場・第3駐車場の3か所あり、合計で575台収容できます。その他に、身障者用駐車場(6台分)と関係者養駐車場(許可制)もあります。

無料でキャパもそれなりにありますが、会場のある宮崎市福祉文化公園の他の施設と共用で設置されているので、公演のある日は早い時間に満車になります。空港や駅からレンタカーで向かう場合は、時間に余裕をもって利用するようにしましょう。
宮崎市民文化ホールはこんな所
大ホール

大ホールの総客席数は1,867席(固定席)で、1階席と2階席の二層構造です。正確に言うと、1階席は建物の1階から2階にかけて配置されており、座席表上は「1・2階席」の表記、2階席は建物の4階から5階にかけて配置されており、座席表上は「4・5階席」の表記になっています。
音響可変装置により、クラシックからポピュラー音楽まで最適の音響でコンサートを楽しむことができます(公式サイトの「施設案内」の箇所を見てもらえれば、ホール全体の詳細について解説されていますが、なかなか「ポエマー」な記述になっております)。
市の北側(文化公園内)にあるメディキット県民文化センター(宮崎県立芸術劇場)のように「優良ホール100選」には現状認定されていませんが、音響にこだわりのある山下達郎からは「音が良い」と自らのラジオで絶賛されている会場です。
1階席(1・2階席)

1階席(建物の1階・2階)の総客席数は1,246席で、1列から28列まであります。途中、出入口扉に対応する形で、4列と5列、19列と20列の間に通路が確保されています。


最前から4列目までの124席はオーケストラピット設置時には撤去されるため、ほぼフラットな構造です。


また、5列~6列両端の出入口扉に近い部分は車いすスペースとして確保されていますが、この日は利用がなかったのか、追加の補助席が設置されていました。

最前列とステージの間は、目測ですが2m近く空いている感じで、少し間隔が広くなっています。


オーケストラピット以降の座席の傾斜は、19列〜20列間の通路を挟んで前方が緩め、後方が幾分急になっています。




その他、最後列に近い出入口Eに隣接して、親子室も設置されています。
2階席(4・5階席)

2階席(建物の4階・5階)の総客席数は621席で、1階席からの列番号が続く形で、29列から47列までの19列あります。
途中、出入口扉に対応して41列と42列の間に中央通路が設置されており、ここが建物の4階と5階の境界部分となります。


なお、先頭の29列から36列までは実質のサイドバルコニー席に相当し、後方のスタンド席からせり出すように配置されているので、正面スタンド席の実質最前は37列になります。




2階席の傾斜は、建物の4階・5階部分ともに、1階席よりも急になっており、視界を遮られることはほとんどないと思います。最後列付近は建物5階から1階のステージを俯瞰で見下ろす形になるので、全体的に奥行きよりも高低差を感じる構造になっていると言えます。




大ホール 座席表
出典:宮崎市民文化ホール公式サイトより
座席

大ホールの座席は、ピンク色の座面・背もたれと木製のひじ掛け・基礎の組合せです。座面は適度にクッションの厚みがあり、背もたれは体形に合わせて適度にカーブしており、座り心地は上々でした。
2階席の座席は、背もたれ部分の基礎が伸びたハイバック仕様になっているほか、追加で設置されて補助席は、パイプ椅子のような簡易タイプのものでした。


イベントホール
出典:宮崎市民文化ホール公式サイトより
イベントホールの総客席数は240席で、1列から12列まであります。ホール内は座席を除くとフラットフロアになるため、段差はありません。
構造から、ミニコンサートや小演劇、講演会等の利用がメインとなります。
イベントホール 座席表
出典:宮崎市民文化ホール公式サイトより
カフェ・コリドール

建物1階、場所にあるのが、カフェ「コリドール」です。

約50人収容の店内は、外光が差し込む明るい空間になっています。

外側のふれあい広場や野外ステージに近く、お昼時を中心に賑わっています。

営業時間はランチタイムが11時~14時、カフェタイムが14時~15時30分です。

ランチは1,000円。バイキング形式で提供されます。

ドリンク単品は、ランチタイム、カフェタイムどちらでも注文が可能です。

厨房は大ホールのエントランス側にも面しており、ホール内のカフェコーナーとしても営業できるようになっています。
館内施設

建物の正面玄関入口を抜けるとエントランスロビーに出ます。向かって左側に大ホール、右側にイベントホールがあります。



正面玄関の反対側、エントランスロビーのの奥にはインフォメーションセンターがあります。

帰りのバスの時刻表もインフォメーション横で確認できます。

ホール内にもありますが、コインロッカー(100円返却式)がエントランスロビー内にあります。

その他、自販機コーナーも設置されています。

ホールの規模に対してロビーは広くないので、開場前は大ホールの公演の待機者でいっぱいになります。

大ホールの公演で立見エリアを使用する場合は、正面玄関横に待機スペースが作られます。
周辺施設
宮崎市福祉文化公園

宮崎市福祉文化公園(別名:大坪池公園)は、1994(平成6)年に宮崎市の市制70周年を記念し、整備された公園です。園内は中央の「ふれあい広場」を中心に、今回の会場のほか、総合福祉保健センターや図書館、野外ステージなどが、公園と一緒に整備されています。






大坪池公園(福祉文化公園) | 子供とお出かけ情報「いこーよ」
宮崎山形屋

宮崎駅から高千穂通りを進み、橘通りとの交差点に建っているのが百貨店の「宮崎山形屋(やまかたや)」です。
南九州地域(鹿児島・宮崎)を拠点に展開する山形屋ホールディングス系列の百貨店で、宮崎駅前から伸びる高千穂通りと、大淀川を挟んで南北を貫通する橘通りが交差する「橘通3丁目」交差点の一角に、本館と新館の店舗を構えています。
周辺は市内随一の繁華街で、現在はメガドンキがキーテナントとなっている、同じく橘通り沿いにあった旧ボンベルタ橘(橘百貨店)とともに、宮崎市の百貨店の双璧を形成してきましたが、現在は宮崎県内唯一の百貨店となっています。
地元民にとっては、日々の食料品や贈り物を選ぶ際の信頼できる場所であり、県外からの来訪者にとっては、宮崎の味やお土産の購入スポットとして親しまれています。
コーヒーショップ ラピス

今回私はすぐ近くにあるチキン南蛮の店「味のおぐら 本店」(後述)の時間待ちのため、地下食料品フロア内にあるコーヒーショップ「ラピス」を利用しました。




コーヒーショップと銘打っているだけあって、様々な種類のブレンドコーヒーを提供しているほか、ボリュームたっぷりのトーストやサンドイッチのセットをはじめ、パスタ・カレーセット、ケーキセットなど、ランチタイムにも利用できる使い勝手のいいお店です。

場所は地下1階食料品フロアの、本館と新館の境界付近にあります。

今回はみかんケーキとアイスコーヒーのセットを注文しました。
コーヒーショップ ラピス | BF | 本館 | フロアガイド | 宮崎山形屋 | 山形屋 (やまかたや) グループ百貨店
味のおぐら 本店

宮崎グルメといえば「チキン南蛮」が有名。その代表的な店の1つである「味のおぐら 本店」が、宮崎山形屋の裏手のひっそりとした路地にあります。

延岡の「直ちゃん」とともに、味のおぐらチェーンが、チキン南蛮の二大巨頭と言われています。

メニューは定番の「おぐらのチキン南蛮」のほか、洋食店らしくハンバーグやカレーも販売しています。

訪れる直前に「ケンミンショー」でも特集されていましたが、唐揚げ生地ではなく柔らかいチキンにタルタルソースのかかった組合せは絶品で、ボリューム満点です。

締めには緑茶が出てきます。何ともいえない味わいで、後味がすっきりします♪
そばや 哲心

ちなみにおぐら本店のすぐ横には、地元はもちろん、遠方からや有名人もお忍びで訪れると評判の「そばや 哲心」もあります。
チーズや卵黄、オリーブオイルの入った変わり種の定番メニュー「醍醐そば」をはじめ、天ぷらや鴨焼など、京風の料理を提供しているそうです。
https://www.instagram.com/sobayatesshin
宮交シティ

アクセスルートでは触れませんでしたが、JR南宮崎駅から徒歩約5分ほどの所には、バスターミナルを併設するショッピングセンターの「宮交シティ」があります。
バスセンターのほか、イオンやカフェ・レストラン、市役所の市民サービスコーナー・郵便局も併設されており、地元民の日常生活にかかせない施設になっています。

バスセンターは宮崎交通が運行する路線バスのほか、宮崎空港へのバスの発着場所でもあります。

バスセンターの待合室内です。各路線の案内資料等はここで入手できます(窓口営業時間:9:00~18:00)。


味のガンジス

最後に宮交シティ内のカフェ・レストランの1つ「味のガンジス」を紹介しておきます。
地元民に愛され続けて50年のカレー専門店で、宮崎のソウルフードの「チキン南蛮カレー」のほか、鉄板のイタリアン・スパゲティ等も人気のメニューです。

店内はカウンター席が5~6席と、テーブル席が20席ほどあります。

定番の「チキン南蛮カレー」を注文。牛ひき肉ベースのルーにもタルタルソースにもよく合って美味しかったです。

ちなみに宮崎空港や宮崎駅で、お土産用のレトルトカレーが販売されています。

私も1つ記念に買って帰りました。
施設概要・地図
所在地
宮崎県宮崎市花山手東3丁目25−3
アクセス
JR宮崎駅高千穂口(西口)下車
・宮崎交通バス
宮崎駅発(橘通り経由)「薫る坂」行き
「市民文化ホール(福祉文化公園)」下車
(乗車時間:約25分)
JR南宮崎駅→宮交シティ
・宮崎交通バス
宮交シティ発「薫る坂」行き
「市民文化ホール(福祉文化公園)」下車
(乗車時間:約15分)
ホール
大ホール 総客席数:1,867席
(1・2階席:1,246、4・5階席:621)
※オーケストラピット設置時:1,743席
※車いすスペース:8席
イベントホール 総客席数:240席
公式サイト
http://www.miyazakibunkahall.jp/