初めて「アクトシティ浜松」のライブに訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
アクセスが魅力の「新幹線直結型」複合コンベンション施設。
「4面舞台」を擁する大ホール、パイプオルガン設置の中ホールのほか、ホテルや会議場、展示場も有するオールマイティーな会場です。
アクトシティ浜松は、1994(平成6)年、旧国鉄浜松駅の貨物駅の跡地と国鉄清算事業団の所有地を活用した再開発事業により完成した、複合施設群です。
事業主体は地元の浜松市と第一生命保険、三菱地所で、施設はAゾーンからDゾーンの4つに分かれています(Dゾーンのみ1995年4月に完成)。
今回紹介する大ホールと中ホールは一番浜松駅に近い「Aゾーン」にあります。
また、「Bゾーン」には超高層ビルの「浜松アクトタワー」がそびえ、テナントとしてオフィスやホテルが入居しています。
出典:アクトシティ浜松公式サイトより
Bゾーンは民間が管理する民間施設で、その他は浜松市から管理委託を受けた公益財団法人の浜松市文化振興財団が管理しています。
またCゾーンには展示イベントホール、Dゾーンには研修交流センターや楽器博物館が設置されており、新幹線の駅直結ですべての用途が満たせるオールマイティーな複合コンベンション施設になっています。
アクトシティ浜松までのアクセス
出典:アクトシティ浜松公式サイトより
アクトシティの最寄り駅はもちろんJR・新幹線の浜松駅。東海道新幹線で一部ののぞみとひかり号が停車するので、ライブ遠征的にも、東京・大阪・名古屋のいずれからもアクセスしやすい会場です。
また、中部国際空港から浜松駅前までシャトルバスが運行しており、富士山静岡空港からも掛川駅経由で向かえるほか、自動車によるアクセスも、東名・名神及び新東名の高速のインターチェンジからも近い位置にあります。
ここでは、東海道新幹線で浜松駅まで来たと想定し、アクセスを紹介します。
東海道新幹線で浜松駅へ
まず、「東京、名古屋、大阪」の各方面から浜松駅までの、新幹線による所要時間と費用は以下のとおりです。
東京駅から
・ひかり約90分、こだま約120分
・料金:8,640円~8,840円
名古屋駅から
・ひかり約30分、こだま約45分
・料金:5,240円~5,440円
新大阪駅から
・ひかり約85分、こだま約120分
・料金:9,300円~9,710円
「東京と大阪からはほぼ同じ時間、名古屋からはその約3分の1の時間で到着できる」と考えていいでしょう。
新幹線で浜松駅に着きました。
まずは改札口に向かいましょう。
階段またはエスカレーターを下りて改札に移動します。
改札は一箇所でわかりやすいです。
改札を出たら、向かって右側の北口に進みましょう。
在来線を横断する形になります。
北口に着きました。会場までは案内に従い右側に進みますが、「地上ルート」と「地下ルート」に分けて紹介します。
浜松駅から会場まで
地上ルート
まずは地上ルートから。北口をそのまま外に出て、右に曲がりましょう。
右を向くと、アクトタワーの高いビルが見えています。
そのままタワーの方向に進んでいきます。
案内を確認しながら、道なりに(この場合は階段を上がって)移動します。
アクトシティ側への連絡通路があるので、そのまま渡りましょう。
渡り終えた所の案内に従い、ホールへは左に曲がります。
そのまま壁沿いを進んでいきます。
やがて下り傾斜となり、地下にある大・中ホールの入口に案内されます。
らせん状になっている階段を下ります。
そのまま地下1階まで下りましょう。
着いた先がホールへのエントランスです。お疲れ様でした。
地下ルート
続いて地下ルートの紹介です。地上ルートでは北口を右に曲がってそのままビルの方に向かいましたが、今回は正面左手にある階段またはエスカレーターで、地下に向かいましょう。
エスカレーター・階段を降りた先の右側に続く地下通路を目指します。
案内を確認しながら、そのまま通路に進みましょう。
途中、広場のようになっている場所がありますが、その周囲を回るようにして奥に進みます。
やがて青字で「B」と書かれた「アクトシティ連絡地下道」があるので、直進します。
通路を進んだ先が、アクトシティ地下1階の「サンクンプラザ」です。右手の扉を入ったところに、大・中ホールへのエントランスがあります。
地下駐車場
出典:アクトシティ浜松公式サイトより
アクトシティの地下1階と2階には、来場者用の駐車場が約350台分確保されています。利用する際はゾーンごとに高さ制限が異なりますので、注意しましょう。
地下駐車場は、アクトシティの全エリアでつながっています。
営業時間 | 6:00~24:00 |
駐車料金 | 20分につき100円 1泊:1,000円 (21:00~翌9:00) |
アクトシティ浜松はこんな所
「4面舞台」を擁する2,300席超の大ホール
大ホールの総客席数は2,336席で、1階席から4階席までの四層構造の会場です。それぞれの内訳は、1階席が1,176席、2階席が406席、3階席が489席、4階席が265席となっています。
日本初の「4面舞台」を保有
以前のびわ湖ホールの記事でも書きましたが、大ホールのステージは、舞台の両袖と奥に同じ面積のスペースが確保されており、メイン・後・上手・下手の合計4つの舞台を使って大胆なステージチェンジを行える「4面舞台」の装置を備えています。
アクトシティ浜松の開業当時、同設備を導入した日本初の会場でした。
現在、4面舞台を持つ国内の大劇場はアクトシティ浜松のほか、びわ湖ホール(滋賀)、新国立劇場(東京)、まつもと市民芸術館(長野)、兵庫県立芸術文化センター(兵庫)の5箇所があります。
滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール(滋賀・大津)の「アクセス」「座席」「楽しみ方」を解説します【大ホール・中ホール・小ホール】
1階席
1階席の最後列は30列で、途中5列と6列、23列と24列の間に通路があります。
最前の1列から5列までは、オーケストラピットとして使用される際に撤去されます。
また、客席の傾斜は、8列目まではフラットで、9列目から緩やかなスロープ、13列目以降に段差ができて、高低差が付けられています。
2階席・バルコニー席
2階席の最後列は8列で、前後の列の途中に通路は設けられていません。前後の座席の傾斜は、1階席に比べしっかり付けられており、視界を遮られることなく快適に鑑賞できます。
また、2階席から4階席は、両サイドにバルコニー席(L列・R列)が設置されています。いずれも90度横に向いているので、ステージは斜めから見る形になります。
3階席・4階席
出典:アクトシティ浜松公式サイトより
私が訪れた日の公演は2階席までしか使用しなかったので、実際の見え方を紹介することはできませんが、それぞれ公式サイトで1階席・2階席も含め、ステージの見え方が紹介されています。
ぜひ参考にしてください。
大ホール 座席表
出典:アクトシティ浜松公式サイトより
座席
出典:公式サイトより
大ホールの座席は、赤い座面・背もたれに木製の肘掛け・基礎の組み合わせです。
公式サイトの資料のとおり、前後の背もたれの間隔は950mm、隣席との肘掛けとの間隔は525mm、座面は450mm×470mmと、ゆとりを持って設計されています。
1階席の肘掛けには、会議用メモ台が設置されています。
2階席より上は、背もたれの基礎部分が高くなったハイバック仕様になります。
ホワイエ・バーコーナー
大ホールのホワイエ内には、アルコールを含むドリンクや軽食を提供するバーコーナーがあります。
ホワイエ内は全体的にスペースに余裕のある作りになっています。
コーナーには座り心地の良さそうなソファも完備されています。
パイプオルガンを備えた中ホール
出典:アクトシティ浜松公式サイトより
中ホールの総客席数は1,030席で、内訳は1階席が678席、2階席が276席、2階左右のバルコニー席が48席ずつあります。
正面のステージ後方には、フランス製の64ストップのパイプオルガンが設置されており、天井のシャンデリアとも相まって優雅な雰囲気です。音響面でも、クラシック音楽に最適な残響設計(約2.1秒)になっています。
公式サイトに1階・2階の各地点からのステージの見え方の写真が掲載されているので、ぜひ参考にしてください。
中ホールにも大ホールと同様、ドリンクサービスを行うバーコーナーがあります。
中ホール 座席表
出典:アクトシティ浜松公式サイトより
エントランス・ホワイエ
地上・地下ルートのエントランスを入ると、ホール共通の市民ロビーがあります。
駅に近いほうが中ホールのエントランスで、大ホールのエントランスは、その先に進んだところにある階段を上った先にあります。
ティーラウンジ メヌエット
地下1階の市民ロビー内、中ホールと大ホールの中間に位置する場所にあるのが、「ティーラウンジ メヌエット」です。
運営元は大・中ホール内のホワイエにあるバーコーナーと同じで、ドリンクサービスだけのホール内に比べ、軽食類を中心にメニューが充実しており、開演前や幕間の時間調整、食事にぴったりです。
周辺施設
浜松アクトタワー
出典:浜松アクトタワー公式サイトより
冒頭に紹介した浜松アクトタワーは、「地上45階・高さ212.77m」の複合商業施設で、アクトシティだけでなく、浜松市全体のランドマークです。
建物内は大きく「低層部」「中層部」「高層部」の3つに分かれています。
低層部には商業ゾーンとして飲食・物販・医療・サービスで構成される「アクトプラザ」 があります。 中層部は主にオフィス部分で、 高層部には「オークラアクトシティホテル浜松」が入っています。
遠鉄百貨店
遠鉄百貨店は、今年(2023)年9月14日で開店35周年を迎える、地元民鉄会社の遠州鉄道が経営する百貨店です。
公式サイトではライブ遠征民向けに、「静岡県外からのお客様向け情報」が設置され「おみやげ」「グルメ」「サービス情報」がまとめられており、便利です。
元祖 浜松ぎょうざ石松 JR浜松駅店
静岡・浜松は「餃子の街」として、栃木の宇都宮と双璧をなしていますが、浜松餃子の代表店の1つに、昭和28年創業の「石松餃子」があります。
「元祖 浜松ぎょうざ石松 JR浜松駅店」は、石松餃子の主要店舗として、駅ビルの「メイワン エキマチウエスト」の1階にテナントとして入っています。
ライブ・コンサートが終わった後、新幹線に乗る直前まで、ビールとともに楽しめるのがいいですね。
施設概要・地図
所在地
浜松市中区板屋町111-1
アクセス
JR・東海道新幹線「浜松」駅下車
徒歩約5分
ホール
大ホール 総客席数:2,336席
(1階:1,176席、2階:406席、
3階:489席、4階:265席)
中ホール 総客席数:1,030席
(1階:678席、2階:256席、
バルコニーR・L:各48席)
公式サイト
https://www.actcity.jp/