
初めて日本青年館ホールのコンサート・演劇に訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
明治神宮外苑、神宮球場の向かいにあるホール。
会場の所在地は新宿区ですが、渋谷区と港区の境界付近にあります。
日本青年館(にっぽんせいねんかん)ホールは、初代の建物が東京の神宮外苑の地に1925(大正14)年に全国青年団員の募金により建設された、日本青年館の中にある多目的ホールです。
日本青年館はホールのほか、ホテル・宴会場・会議室・駐車場などを備える複合施設で、現在の建物は三代目になります。二代目の建物が1979(昭和54)年に青年団募金と文部省、全国知事会等の支援により、敷地を現在の明治神宮野球場前に移して建設された後、2017(平成29)年に三代目となる建物が完成し、現在に至っています。
運営は一般財団法人 日本青年館が行っており、100年以上にわたりホテル経営の傍ら、全国の青年団の育成と青少年活動を支援するとともに、施設の利用を通じて、スポーツの振興を図ることを目的として運用されています。
日本青年館が掲げる「スポーツ振興」の目的の通り、会場のある神宮外苑一帯(東京メトロ外苑前駅~JR信濃町駅)は、後で紹介しますが明治神宮野球場(神宮球場)、国立競技場、秩父宮ラグビー場、日本オリンピックミュージアムなど、まさに日本を代表するスポーツ関連の施設が集合しています。
日本青年館ホールまでのアクセス
最寄り駅は地下鉄「外苑前」駅

会場の最寄り駅は、東京メトロ銀座線「外苑前」駅。他にもまたはJR総武線「信濃町」駅・「千駄ヶ谷」駅や都営大江戸線「国立競技場」駅からも徒歩圏内にあります。
高速バス等でバスタ新宿に到着した場合は、JR総武線(各駅停車)を利用すると、約5分でJR信濃町駅に到着します。
出典:明治神宮野球場公式サイトより東京駅から約15分 新宿駅から約5分 上野駅から約23分
今回はこのうち、新幹線等で東京駅まで来た前提で、東京メトロ丸ノ内線から赤坂見附駅経由で銀座線に乗り換えるルートで紹介します。
丸ノ内線は東京駅から赤坂見附駅で乗り換え

東京駅に着いたら、八重洲口側から丸の内口側に移動し、東京メトロ丸ノ内線に乗り換えます。新幹線を下車したところから案内します。

東海道新幹線で東京駅に着きました。

ホームを降りて、在来線の乗り換え口に進みましょう。

コンコースを横断し、そのまま丸の内側の改札から外に出ます。

赤い丸の案内に従い、丸ノ内線の東京駅の改札に向かいます。

ホームに着いたら、1番線の荻窪方面の電車に乗ります。

東京駅から4駅目、乗車時間約9分で、赤坂見附駅に到着です。

何と赤坂見附駅は、丸ノ内線と銀座線が同じホームになっています。

ドアツードアでスムーズに銀座線に乗り換えができます♪

ホームの向かいの1番線の渋谷方面の電車に乗車します。

赤坂見附駅から2駅目、約4分で外苑前駅に到着しました。
銀座線「外苑前」駅からの徒歩ルート

続いて外苑前駅に着いてから会場までの徒歩ルートを紹介します。ほぼスタジアム通りを北(地図の右方向)にまっすぐ進むだけなので分かりやすいです。

ホームに着いたら、出口案内を確認。「2b」または「3」番出口の「神宮球場」方面の出口に向かいましょう。

案内に従い、まずは階段を上ります。

神宮球場方面改札に到着しました。

改札を出て、最寄りの出口に進みます。今回は「2b」出口で紹介します。

エスカレーターまたは階段で、地上出口に移動します。

案内に従い、スタジアム通りに進みます。

スタジアム通りに出たら、右側に曲がりましょう。

ここからはほぼ道なりです。

まず「秩父宮ラグビー場」の前を通過します。

会場は道の進行方向左側にあるので、このあたりで横断歩道を渡っておきます。渡った先に都立青山高校があります。

神宮球場が右手に見ながら進みます。

國學院高校の前を通過すれば、会場はすぐそこです。

日本青年館のホテル入口に到着しました。駅から約5分で到着です。

ホールの入口はそのすぐ先にあります。お疲れ様でした。
日本青年館ホールはこんな所
最後列からも見やすいキャパの約1,250席

ホールの総客席数は1,249席で、1階席と2階席の二層構造です。都心にある使い勝手の良い中規模ホールとして需要が高く、スケジュールが途切れないほど人気のある会場です。
客席に奥行きがあまりなく、どの席からもステージを近く感じられるので、使用用途としては1~3週間スパンの舞台・ミュージカルの公演が多く、その合間にコンサートやイベント、講演会等が開催されている感じです。
1階席

1階席の総客席数は811席で、1Aから1Sまでの19列あります。途中、1I(9列目)と1J(10列目)の間に中央通路が設置されています。


通路から前方はオーケストラピット等は設置されておらず、1A・1B列まではフラットで、3列目の1C列から段差が付けられています。


最前列(1A)とステージの距離は近く、演者を見上げながら鑑賞する形になります。


中央通路後方は座席間の段差が2段になっており、傾斜が強めになっています。




車いす席は、最後列後方の左右両端に各2席・計4席分配置されています。


全体的に奥行きがないので、後列でもステージが近く感じられます。
2階席

2階席の総客席数は434席で、2Aから2J列までの10列あります。途中、2E列(5列目)と2F列(6列目)の間に中央通路が設置されています。


2階席は段差が2段以上付けられており、1階席よりも傾斜が急になっています。


サイドバルコニー席等はなく、シンプルなスタンド席のみの構成です。


最後列はセンターブロックが2H列まで、左右のブロックが2J列まであります。2I・2J列は出入口扉からさらに段上に座席が設置され、ステージを俯瞰で見下ろすような感じです。


日本青年館ホール 座席表
出典:日本青年館ホール公式サイトより
座席


座席は濃茶と緑のグラデーションの座面・背もたれと茶色のひじ掛け・基礎の組合せです。座面のクッションは比較的薄めで、適度な硬さで疲れにくい座り心地です。
2階席は背もたれの基礎部分が若干伸びたハイバック仕様になっています。
エントランス・ホワイエ

日本青年館の建物はホール以外にもホテルや会議室などがある関係で、ホールのエントランスやロビーの敷地面積はそれほど確保されていません。
そのため、入場待機列は外側のスタジアム通りに面した歩道付近に形成されます。

会場時刻になるとロビー内に入場し、階段を上がった2階にホールのエントランスがあります。

座席へはエントランスから続く通路を奥に向かいます。

2階席は1階席のホワイエの奥にある階段等を上がった先にあります。

こちらは2階席のホワイエです。

ホワイエの一角にコインロッカーが設置されています。

小型と中型の2種類があり、使用料は1回300円かかります。
STADIUM CAFE

日本青年館1階のエントランスロビーを入った所には、「STADIUM CAFE(スタジアムカフェ)」があります。


ホール利用者専用ではなく、誰でも利用することが可能で、こだわりのハンバーガーやパンケーキ、日替わりランチなどの食事をドリンクとともに提供しています。


店内には4台のモニターと、1台のプロジェクターが設置されており、スポーツバー感覚で食事やお酒と共にスポーツ観戦を楽しむことができます。
https://nippon-seinenkan.or.jp
ファミリーマート

同じく建物の1階のカフェの隣りには、コンビニのファミリーマートがあります。それほど敷地は広くありませんが、ホール利用者やホテル宿泊者にとって、何かと便利な存在です。
周辺施設
日本青年館ホテル

先ほどのアクセスルートで紹介した外苑駅に近い入口は「日本青年館ホテル」の入口です。中に入ると、フロント階(建物11階)等に行くエレベーターがあります。

11階のフロントロビーからは向かいの神宮球場が見渡せるとともに、つば九郎がお出迎えしてくれます。

ロビー奥にはレストラン「EAST WIND GAIEN」があります。200㎡の店内に、120席のキャパが確保されています。
明治神宮野球場(神宮球場)

会場建物とスタジアム通りを挟んだ向かいにあるのが、明治神宮野球場(神宮球場)です。御存じセ・リーグの東京ヤクルトスワローズの本拠地であるとともに、東京六大学野球や高校野球の試合会場としても有名で、数々の熱戦が繰り広げられています。

先ほど紹介した日本青年館ホテル11階のフロントロビーからは、ご覧のように3塁側からの球場の全景がきれいに見渡せます。ちなみにこの日は大学野球の早慶戦が開催されており、両校の学生が応援する歓声が外まで聞こえてきていました。
今回の会場のアクセスは、神宮球場の公式サイトのアクセスがそのまま利用できるので、そちらも参考になると思います。
国立競技場

会場のあるスタジアム通りを北に進み、都営大江戸線(国立競技場駅)やJR総武線(千駄ヶ谷駅~信濃町駅)近くにあるのが、国立競技場です。
2020年東京オリンピック・パラリンピックにおいて「オリンピックスタジアム」の名称で、メイン会場として使用された陸上競技場兼球技場で、陸上競技のほか、サッカーの天皇杯の決勝やJ1リーグの公式戦、国際親善試合等の会場としても活用されています。
2025年4月より、施設の運営事業者が独立行政法人日本スポーツ振興センターから株式会社ジャパンナショナルスタジアム・エンターテイメントに変更になっています。
https://www.jpnsport.go.jp/kokuritu
秩父宮ラグビー場

外苑前駅からのアクセスで最初の方に出てきましたが、同じくスタジアム通り沿いにあるのが、秩父宮(ちちぶのみや)ラグビー場です。
名前の通り「ラグビー専用」の球技場で、独立行政法人日本スポーツ振興センターが土地の所有権をもち、管理・運営を行っています。
関西の「花園ラグビー場」に対する関東におけるラグビーの聖地として、日本代表戦やリーグ戦、日本選手権、大学・高校の試合等に頻繁に利用されています。
ホーム | 秩父宮ラグビー場 | JAPAN SPORT COUNCIL
日本オリンピックミュージアム

会場の日本青年館の北隣りにあるのが、日本オリンピックミュージアムです。
日本オリンピック委員会が運営する博物館で、入館料は大人500円です。過去のオリンピック・パラリンピックの紹介や、聖火トーチ・競技体験コーナーなどが設けられています。
正確にはJAPAN SPORT OLYMPIC SQUARE(ジャパン・スポーツ・オリンピック・スクエア)という建物の1階と2階に入っており、同建物は日本スポーツ協会 (JSPO)・日本オリンピック委員会 (JOC) の本部ビルにもなっています。

施設前には五輪のオブジェのほか、近代オリンピックの創立者であるピエール・ド・クーベルタン男爵の像があります。

正面エントランスには、岸記念体育会館から移設された岸清一氏の胸像も設置されています。
TEPIA 先端技術館

TEPIA(テピア)先端技術館は、より良い未来社会をつくるために解決が必要な社会的課題と、その解決に役立つ先端技術を、次世代を担う若者に体験を交え、分かりやすく紹介する展示施設で、神宮球場と秩父宮ラグビー場の間にあります。
若者に先端技術を紹介するというコンセプトのとおり、機械・情報系産業のハイテクノロジーの展示を見学するため、修学旅行や課外学習等でよく学生が訪れている施設です。
ちなみにかつてここに日本初の本格民営ボウリング場である「東京ボウリングセンター」があったことから、施設の駐車場入口付近に「近代ボウリング発祥の地」の記念碑があります(写真を撮り忘れてしまいました)。
施設概要・地図
所在地
東京都新宿区霞ヶ丘町4−1
アクセス
東京メトロ銀座線 「外苑前」駅下車
「2b」出口から徒歩約5分
都営大江戸線 「国立競技場」駅下車
「A2」出口から徒歩約10分
JR中央・総武線(各停)
「信濃町」「千駄ヶ谷」駅下車
徒歩約12分
ホール
総客席数:1,249席
・1階席:815席(車いす席4席を含む)
・2階席:434席
公式サイト
https://seinenkan-hall.com/