初めて「オーバード・ホール(富山市芸術文化ホール)」のライブに訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
北陸随一の音響と規模を誇る優良ホール。富山駅から徒歩すぐでアクセスも良好です。
北陸富山の玄関口、富山駅から徒歩数分の好立地に建つオーバード・ホール(富山市芸術文化ホール)は、1996年、駅周辺の再開発とともに、「劇場都市とやま」の拠点として誕生しました。
「オーバード」とは公募で選ばれた愛称で、フランス語の「Aubade」を語源に持ち、英語で「夜明けの音楽」という意味を持つそうです。
ステージは最長40メートルにも及ぶ「三面半舞台」と呼ばれる、メインステージ以外の奥と左右のスペースを使った様々なセットチェンジが可能な作りになっています。そのため、コンサート以外にもオペラやバレエ、ミュージカルなど、あらゆる演出に対応できる施設となっています。
オーバード・ホールへのアクセス
会場は富山駅北口のすぐ近く(徒歩約2分)にあるので、電車で行くのが最も便利です。
東京・金沢から北陸新幹線に乗車
東京からは北陸新幹線で一本、大阪や名古屋からは特急サンダーバードまたはしらさぎ号で終点の金沢駅まで乗車した後、新幹線または在来線に乗り換えて富山駅に向かいます。
東 京:北陸新幹線「かがやき」「はくたか」乗車
(約2時間10分~45分)
大 阪:特急「サンダーバード」→金沢駅で北陸新幹線に乗り換え
(約3時間30分)
名古屋:特急「しらさぎ」→金沢駅で北陸新幹線に乗り換え
(約3時間20分~4時間)
金沢駅からは、北陸鉄道の都市間高速バスも出ています(約60分 1100円)。
自動車の場合は駅北口の駐車場を利用
北陸自動車道 富山インターより約6km(約20分)
オーバード・ホールに専用駐車場はありませんが、富山駅と会場の間に「市営富山駅北駐車場」があります。24時間営業で屋内・屋外合わせて600台以上収容可能なので、ほぼここで車利用者の全体をまかなえるほどのキャパがあります。
市営富山駅北駐車場
基本料金:入庫から1時間まで330円
(以降30分ごとに330円)
営業時間:24時間(無休)
収容台数:屋内529台、屋外106台
ホールのエントランスは、建物の2階にあります。
会場周辺の施設紹介
コミュニティホールと隣接
オーバード・ホールの隣には、「アーバンプレイス」という飲食・物販店舗やオフィスが入った高層ビルが並立しており、地下1階からホール入り口がある2階までは、相互に行き来できるようになっています。
公演の合間は、駅前や隣接するテナントの飲食店舗等で時間が過ごせます。
「かに海鮮問屋 魚どん亭」の日替わりランチ。海鮮がまとめて味わえます(駅ビル「のれん横丁」)。
富山ブラック発祥の店「西町大喜」の中華そば(駅ビル「とやマルシェ)。
アーバンプレイス1階のスイーツカフェ「Fabulous(ファビュラス)」。
時間がなくてコーヒーしか頼みませんでしたが、フルーツたっぷりのパフェが味わえます。
世界一眺めのいいスタバはすぐ近く
会場から北へ少し歩いた所に「富岩運河環水公園」があります。その公園を見下ろす小高い所に、「世界一眺めのいいスタバ」(スターバックスコーヒー富岩環水公園店」)があります。
人気スポットなのでいつも混み合っていますが、ぜひ時間があればテラス席に座って、運河公園の景色を堪能してみてください(この日は地元のマラソン大会が開催されていてメチャ込みでした)。
北陸随一の音響と規模を誇る「DAWN PURPLE(夜明けの紫)」
イメージカラーの「紫」を基調とした落ち着いた館内
オーバード・ホール公式サイト 360°ビューより引用
オーバード・ホールのイメージカラーは「紫」。座席シートなどが淡めの紫色で統一されており、「オーバード(夜明け)」の愛称とマッチしています。アルバムタイトルにもなったユーミンの曲でありましたが、まさに「DAWN PURPLE」という感じです。
館内は建材のコンクリートを生かした全体的にシックな色調の中に、過去の海外の劇場を含めたポスター付きの公演記録や、様々な芸術作品が展示されています。
優良ホール100選に推薦される構造と設備
ホールの座席は最大2196席(コンベンション形式)で、バルコニー席3層を含め5階席まであります。下の画像を見てもらえばわかりますが、1階席と2階席は階に分かれずシームレスに繋がっており、1階席後方が2階席という作りになっています。
オーバード・ホール公式サイトより引用
2000を超える収容人数にもかかわらず、公演の臨場感あふれるパフォーマンスが楽しめるように、ほとんどの客席をステージから35メートル以内に収まるよう設計されています。
また、音響・照明設備についてもPA主体のポピュラー音楽のライブから本格的なオペラまで対応できるよう、反射板の有無やコンピュータ制御により、最適な残響時間を調節できるようになっています。
そうした点が評価されたこともあり、日本音響家協会と日本劇場技術者連盟が共同で推薦する、音響家から見た「優良ホール100選」に選ばれています。
私も全国各地の色々なホールを訪れましたが、音響や立地、居心地含め、個人的に非常に気に入っているホールの1つです。
ライブ・コンサート参加記録
モーニング娘。’19コンサートツアー秋 〜KOKORO&KARADA〜(2019.10.20)
2021年現在、コロナ前にモーニング娘。単独で最後に開催されたツアーが、この2019年秋ツアーとなります。この年の夏に名古屋から北陸に転勤になった自分としては、初めての富山でのコンサート参戦となりました。
ちょうど1週間前に台風19号が上陸して、各地で大きな被害を出した直後で、北陸新幹線の車両が長野で冠水して廃車になってしまった頃です。
ツアータイトルでもある新曲「KOKORO&KARADA」からスタートしたのですが、のっけから音響が心地よくて、気分が高揚しました。15期メンバーのお披露目公演でもあり、いつも以上に満足感の高い公演になった思い出があります。
山下達郎のツアーでも常連のこの会場。やはりヤマタツが使うホールにハズレ無しというのを確認しました。ハロプロと山下達郎がツアーで訪れるホールは重複することが多いので、参加する会場選びの参考になります。
比較的近くに住むことになったこともあり、これからはここで開催されるコンサートには優先的に足を運ぼうと思うようになりました。
施設の概要・地図
所在地
富山市牛島町9番28号
アクセス
【電車】富山駅北口下車 徒歩数分
【飛行機】富山空港から連絡バスで約30分
【車】北陸自動車道 富山インターから車で約20分
ホール
オペラ形式:1,650席
コンサート形式:1,800席
コンベンション形式:2,196席
公式サイト
http://www.aubade.or.jp/