初めて 「東海市芸術劇場」のライブに訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
名古屋駅と中部国際空港の間にある穴場のホール。
アクセス良し、座席の段差も十分あって、どこからも見やすい良会場です。
東海市芸術劇場は、愛知県東海市にある名鉄太田川駅周辺の再開発事業により、2015(平成27)年10月にオープンしました。
市の新たな文化・芸術の発信拠点として建設された「ユウナル東海」という複合ビルの中に、マンションや商業施設、会議室などと一緒に入っています。
メインとなる大ホールはユウナル東海の4階と5階に位置し、総客席数は1,025席(1階:711席、2階:314席)で、車椅子席は1階に6席分確保されています。
東海市芸術劇場までのアクセス
「愛知県東海市」「最寄りは名鉄太田川駅」。中部地区在住の人でない限り、会場がどこにあるかピンとくる人は少ないのではないでしょうか。
しかし、次のとおり交通アクセスの良い、非常に便利な場所にあります。
名古屋駅・金山駅から特急で15分
太田川駅までは、名古屋鉄道(名鉄)の中部国際空港・知多半田方面の「常滑(とこなめ)線」「河和(こうわ)線・内海(うつみ)線」に乗車します。
太田川駅は空港方面の常滑線と知多半田方面の河和・内海線の分岐駅なので、空港直通の「ミュースカイ」を除き、どちらに乗っても停車します。
行き先表示としては、「特急:中部国際空港行き」「急行:河和行き」「特急:内海行き」「準急:中部国際空港行き」などに乗車するといいでしょう。所要時間は特急で約15分、急行で約18分、準急で約22分くらいです。
名鉄に乗るのが初めてという人は、名鉄名古屋駅より金山駅で乗車したほうがわかりやすいかもしれません。あの多方面に行き交う路線を無理やり上下1線ずつにまとめた名鉄名古屋駅で電車に乗るには、少し慣れる必要があると思われます。
出典:名古屋鉄道㈱ 公式サイトより
出典:名古屋鉄道㈱ 公式サイトより
名鉄名古屋駅から乗る場合は、とりあえず「4番ホームから」「緑色の行き先表示」に停まる電車に乗ることを心がけましょう。
名鉄の公式サイトでも、中部国際空港方面の電車に乗車する場合の案内ページもあるので、参考にしてください。
中部国際空港からも特急で20分で着きます
ライブ遠征で飛行機を使う人は、中部国際空港からのアクセスも便利です。中部国際空港駅発の電車は、神宮前駅までノンストップの「ミュースカイ」を除き、すべて太田川駅に停車します。
名鉄中部国際空港駅 出典:名古屋鉄道㈱ 公式サイトより
ミュースカイは「1番ホーム」、それ以外は「2番・3番ホーム」から発車するので、改札を入って真ん中または左側に停車している電車に乗るようにすればOKです。
駅西口直結、徒歩0分!
上の写真は太田川駅の構内案内図ですが、会場は駅西口に隣接して建っているのがわかります。
出口の改札は1つで、会場は「改札を出て右側」の案内が表示されています。
とりあえず太田川駅にさえ着けば、初めての方でも大丈夫だと思います。
140台収容の地下駐車場も完備
電車や飛行機でのアクセスがこれだけ良いと、ほとんど車を使う必要を感じないかもしれません。
それでも知多半島を観光したい時など、車を使う場合でもこの会場は便利で、会場の地下に140台収容の駐車場が設置されています。
料金は最初の30分が無料で、以降30分毎に100円、上限2,000円で利用できます。しかも、公演の鑑賞目的での利用であれば、2時間未満は無料の特典付き♪
その他、周辺の市営駐車場を利用するときでも減免の対象になるので、まさに至れり尽くせりの環境です。
東海市芸術劇場はこんな所
客席の勾配が急でどこからも見やすい大ホール
この会場の一番の特色は、なんと言っても客席の勾配(傾斜)の強さです。
1階席の客席数は700席程度で、最後列は22列までしかないのですが、中央通路から後半の11列だけで、高低差が4メートルも設けられています。
1階席最後列(22列)付近からの眺め。2階席ではありません。
大ホール座席表
出典:東海市芸術劇場 公式サイトより
大ホール平面図
出典:東海市芸術劇場 公式サイトより
座席幅・間隔もゆとりを持った設計
公式サイトによれば、座席幅は1階席で55cm、2階席で52cm確保されており、前後の間隔は95cm。非常にゆとりを持って設計されています。
前列との高低差をご覧ください。
自分の膝小僧あたりに前の人の頭が来るような感じなので、視界が遮られることはまずありません。
このようにキャパは小さめで、使われるジャンルやアーティストはある程度限定されるかもしれませんが、ツアースケジュールに入っていれば、満足度の高いライブやコンサートが期待できる穴場の良会場だと思います。
その他のホール内概観
完成してまだ5,6年の新しい建物なので、エントランスや各階の施設も清潔感があり、コンパクトながらも、休憩スペース等も確保されています。
1階席のホワイエです。
2階席のホワイエも同じような感じです。
ホールは建物の4,5階にあたるので、窓の外の眺めもきれいです。
ちょうど高架の太田川駅と名鉄電車の走る姿が同じ高さで見えます。
建物の階段は吹き抜けになっていて上下の階の様子が分かるようになっています。
下の階ではなぜか自習する学生の姿が目立ちます。
周辺施設
太田川は愛知の「蒲田」!?
会場最寄りの名鉄太田川駅。駅周辺の再開発事業で太田川駅の駅舎も改築されたのですが、その結果、この地方では珍しい2層構造の高架駅に生まれ変わりました。
東京にお住まいの方や過ごしたことがある方なら、東京の「ある駅」に何となく似ていることに気がつくかもしれません。
答えは、京急「蒲田」駅です。私は東京と名古屋の両方に住んだことがあるので、新しくなった駅を利用して、すぐに似ていると感じました。
東京と名古屋で人口密度や鉄道の乗車人員からも、色々スケールが違うのは確かですが、私が思う名鉄太田川駅と京急蒲田駅の共通点は、以下の3つです。
・2層構造の高架駅である
・空港(セントレア・羽田)に向かう赤い私鉄の停車駅である
・整備前の駅周辺はキャバクラ系の店が立ち並ぶ歓楽街だった
名古屋鉄道(名鉄)と京浜急行(京急)は、マニア受けするところなどを含め、割とカラーが似ている鉄道会社だと言われています。
専門店街「RASPA(ラスパ)太田川」
太田川駅前には「ラスパ太田川」というショッピングモールが営業しています。事業主体は地元スーパーのユニーや、ドン・キホーテが出資しています。
モールは「北館」「南館」「駅館」に分かれており、ファッション、雑貨、飲食、サービスなどの各種テナントが一通り揃っています。
一番近い駅館しか利用したことがないのでわかりませんでしたが、思った以上に規模が大きくて、駅前でなんでも調達できそうな感じです。
駅館のマツモトキヨシは、改札を出て正面にあります。
カフェダイニングの「英国パブ ブービーズ」です。こちらも駅館にあり、昼はランチやケーキセットなどがいただけます。
駅前広場
会場とは逆の駅東口には、駅前広場の「どんでん広場」があります。
元タイガースの監督を思わせるような名前ですが、都市公園コンクール設計部門で国土交通大臣賞を受賞した公園らしいです。
広い歩道や芝生の空間を活かして、イベントが催されているようです。この日(11月23日)は祝日で、「どんでん夜市」が開かれていました。
イベントの広報・事務局(?)を担当する東海市観光協会が会場も入っている「ユウナル東海」内にあり、駅周辺全体で観光事業に取り組んでいることがうかがえます。
施設概要・地図
所在地
愛知県東海市大田町下浜田137番地
(ユウナル東海内)
アクセス
名鉄名古屋駅から「特急」で約15分
(名鉄太田川駅下車)
ホール
大ホール:1,025席(車椅子席6席を含む)
1階席:711席、2階席:314席
公式サイト
https://www.tokai-arts.jp/