初めて「名古屋国際会議場(センチュリーホール)」のライブに訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
金山駅から1駅の元世界デザイン博会場。新幹線や飛行機で訪れる人は、少し余裕を持って移動しましょう。
名古屋国際会議場は、ライブやコンサートのメインで使用される「センチュリーホール」をはじめ、「白鳥ホール」や「レセプションホール」、「イベントホール」など様々な施設の集合体です。
センチュリーホールの収容人数は定員3,012席。
愛知県芸術劇場大ホール(2,480席)や日本特殊等業市民会館フォレストホール(2,296席)を凌ぎ、アリーナを有する日本ガイシホールやナゴヤドーム(バンテリンドームナゴヤ)を除くと、名古屋で最大級のコンサートホールです。
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名古屋国際会議場へのアクセス
金山駅から名城線または名港線で1駅隣りに向かおう
電車にしろ飛行機にしろ、拠点は金山駅です。地下鉄は金山駅から2方向に出ていますが、どちらに乗ってもいいので1駅隣りに向かいましょう。
新幹線や近鉄特急で名古屋駅に着いたら、まずはJR在来線または名鉄線で金山駅に向かいます。
JR線:名古屋駅から東海道本線・中央線で2駅目(運賃:170円)
名鉄線:名鉄名古屋駅から名古屋本線で2駅目(運賃:190円)
金山駅からは、地下鉄名城線または名港線に乗り換えます。
環状線の名城線と名古屋港に向かう名港線
センチュリーホールの最寄り駅は名城線の「西高蔵」駅と名港線の「日比野」駅。どちらも金山駅の隣りの駅になります。
名城線は2004年に名古屋市東部の大曽根〜本山〜名古屋大学〜八事〜新瑞橋等の駅間が開通し、環状線になりました。
地下鉄金山駅の駅ナンバリング表示。どちらに乗っても着きます。
センチュリーホール最寄り駅は日比野駅と西高蔵駅になります。
環状化後は、山手線の「内回り・外回り」に相当する「左回り・右回り」という独特の表現で案内されています。金山駅からのナンバリングは、右回りに付されています。
一方、名港線はもともと名古屋港に伸びる名城線の支線でしたが、環状化後に「名港線」に変更されました。終点の名古屋港駅には、名古屋港水族館や南極観測船ふじなどの観光スポットがあります。
名古屋国際会議場は2つの駅のちょうど真ん中付近に位置し、駅から徒歩約5分で着きます。降りる駅は違いますが、1番線・2番線のどちらに乗ってもいいので、早く来た方に乗りましょう。
出典:名古屋国際会議場公式サイトより
西高蔵駅、日比野駅から会場までのルートを写真付きで案内します。
西高蔵駅から
まずは名城線「西高蔵」駅からのルートを紹介します。
金山駅から名城線「左回り」方面の電車に乗ります。
1駅隣りが西高蔵駅です。
案内表示に従い改札を出ます。
2番出口に向かいます。
階段を上がります。
看板にもあるように、上がった方向は反対側に出るので、Uターンします。
後ろを向くと、同じく会場までの看板があります。
すぐ前の交差点を左に曲がります。
まもなく、運河にもなっている堀川を渡る橋が見えてきます。
左手に会場を見ながら、橋を渡ります。
2つのタワーの渡り廊下のようになっている所が、展望レストラン「パステル」です。
橋を渡り終えると、すぐに会場前に着きました。
日比野駅から
続いて、名港線「日比野」駅からのルートです。
2番線「名古屋港」行きに乗車します。
1駅目の「日比野」駅で下車します。
改札は1つなのでそのまま出ましょう。
正面の1番出口を進みます。
エスカレーターまたは階段を上がります。
エレベーターは上り専用です。
上がったところにスーパー「ヤマナカ」があります。
看板に従い、アーケードを進みます。
西高蔵駅からも日比野駅からも距離はほぼ同じですが、アーケードがある分、雨の日は日比野駅からの方が便利です。
会場の案内板の前を通ります。
ここからは会場へと続く歩道橋を渡ります。
それなりに高低差があるので、夏の暑い日は結構このあたりで汗が出てきます。
あとは会場まで真っ直ぐ伸びる道を進みます。
会場前に着きました。
電車のルートは公式サイトにも詳しく載っていますので、ご参照ください。
中部国際空港や県営名古屋空港からも金山駅に向かおう
会場まで飛行機を使って遠征する人も多いと思います。
空港は「中部国際空港(セントレア)」「県営名古屋空港」の2つ。中部国際空港にはJAL・ANAとも国内線が就航しており、県営名古屋空港にはJALとFDA(フジドリームエアラインズ)が就航しています。
どちらの空港からも金山駅まで電車で向かうのが便利です。
中部国際空港からのアクセスは、名鉄線の空港特急を使うと金山駅まで直通です。所要時間は全車指定の「ミュースカイ」を使えば最短25分、急行・特急で40分前後で到着します。
また、名鉄バスが栄・伏見地区のホテルと中部国際空港を結ぶ空港バスを運行しています。コロナ禍の2020(令和2)年4月から運休していましたが、2023(令和5)年10月1日から再開しました。
県営名古屋空港からは名古屋・栄方面の直行バスや、名鉄西春駅、JR勝川駅までの路線バス(名鉄バス、あおい交通)が運行しています。下車後、同様にJRや名鉄線に乗り換え、金山駅を目指します。
マイカールートの案内が充実(公式サイト)
名古屋地区のライブで使用する他のホールは、愛知県芸術劇場(栄駅)、日本特殊陶業市民会館(金山駅)、名古屋市公会堂(鶴舞駅)と、都心駅から徒歩数分で行けるところが多く、この名古屋国際会議場は、その中で比較的交通の便が悪い場所と言えます。
会場側もそうした事情を意識してか、マイカールートについても、電車の所で紹介した公式サイトの交通アクセス案内が充実しています。
電車、空港ルートを差し置き、「車でご来場の方」の案内がトップに来ています。
東京方面からの東名高速からのアクセス、関西方面からの東名阪道及び名神高速からのアクセス、さらには信州方面からの中央高速からのアクセスが地図リンク付きで掲載されています。
駐車場は600台以上収容
出典:公式サイトより
会場内の駐車場は、P1(地下)とP2〜P4(地上)の4箇所に、合計638台の収容スペースが確保されています。料金は1回あたり700円です。時間は関係ありません。
コロナ禍で客席利用が制限されている際はあまり混雑しないと思いますが、センチュリーホールでのコンサートと、他の会場内のホールでのイベントが重なった日は利用が多くなるので、出入りに時間がかかる可能性があります。
急ぐときは金山駅からタクシーを利用
名古屋に20年ほど住んでいたのでよく分かるのですが、名古屋駅や栄駅周辺に勤務する人が平日の仕事終わりにコンサートに行こうとすると、予想以上に時間がかかります。
「職場から名古屋駅・栄駅」、「名古屋駅・栄駅から金山駅」、「金山駅から地下鉄最寄り駅」、「地下鉄最寄り駅から会場まで」というプロセスをたどるので、徒歩時間と乗り換え時間でロスが生じます。
平日の夜公演はだいたい18時30分前後の開演なので、18時の定時に上がって会場に向かったとしても、結構ギリギリになります。
そんなときは、金山駅からタクシーを利用するのが一番確実な方法です。
金山駅から会場までの距離は約2キロなので、数分の乗車時間で、ほぼワンメーター(700円〜900円)の料金で利用できると思います。
公演終了後は、会場の正面玄関にタクシーが待機しているので、金山駅や名古屋駅まで利用するのもいいと思います。
名古屋国際会議場はこんな所
1989年開催の世界デザイン博覧会の会場
出典:名古屋国際会議場公式サイトより
1989(平成元)年、名古屋で世界デザイン博覧会が開催されました。
名古屋市民としては、市政100周年記念事業として前年にソウルで開催された夏季オリンピックの誘致に失敗した代替開催のイベントということで、記憶に残っている方が多いと思われます。
名古屋国際会議場はその翌年、そのメインテーマ館として利用されたスペースを活用し、国際コンベンション施設として再利用され、現在に至っています。
中庭広場に立つ「幻のスフォルツァ騎馬像」は、未完に終わったレオナルド・ダ・ヴィンチのブロンズ像を再建したもので、デザイン博の創造工房東海銀行館にされていたものです。
騎馬像右側にあるガラス張りの建物が「白鳥ホール」です。
広々としたスペースを活かして国際会議やパーティーのほか、アイドルの握手会に利用されたりもします。
センチュリーホールは正面玄関を入って左側
コンサートのメイン会場となるセンチュリーホールは、正面玄関(2階)を入って左側にあり、施設名としては「1号館」になります。写真奥に小さくですが入口が見えているのがわかるかと思います。
入口は正面玄関のフロアと同じ2階なので、エスカレーターを使わずそのまま進みます。
ほどなくホール入口前に着きます。
センチュリーホール入口です。整理入場の場合、一時的に階段下の1階に待機列を作る場合もあります。
3層構造の堂々たる座席配置
センチュリーホールの座席は31列まである1階席と13列の2階席、12列の3階席で構成されています。
平成初期の築造なので30年以上経過していますが、様々なジャンルのコンサートにも対応可能な充実した音響・照明設備や、会議用の同時通訳ブースも完備しています。
エントランスを入ったところにあるホワイエです。
1階席から3階席まで吹き抜けの構造になっており、天井が高くなっています。
大阪のフェスティバルホールによく似た構造です。
1階最後列(31列)からの眺めはこんな感じです。天井の低さは少し気になりますが、見晴らしは悪くありません。
3階最後列(12列)からの眺めはこんな感じです。演者の表情を見るにはオペラグラス必携です。
1階20列左サイド(公式サイトより)
2階13列左サイド(公式サイトより)
その他の座席の見え方は、公式サイトに写真が掲載されているので参考にしてください。
センチュリーホール 座席表
出典:名古屋国際会議場公式サイトより
座席
ホールの座席は、グレーの座面・背もたれに黒のひじ掛けの組合わせです。背もたれの肩まわりと腰まわりの部分を隔てる所に黒の帯が入っており、腰まわりのクッションは前に出る形で、座り心地を考慮されています。
また、腰回り部分の出っ張りは立って鑑賞する際、上に荷物を置きやすくなっているので、足元がすっきりするのも便利です。
喫茶ラウンジ ユリ
センチュリーホール入口から右側へ行ってすぐのところにあるのが、「喫茶ラウンジ ユリ」です。
センチュリーホールのエントランス前から続く通路を進んですぐに入口があります。
中は50人以上が入れる広々としたスペースが広がっています。レジで食券を買って席につきます。
開演までの時間調整や食事をするのに大変便利な場所です。
ライブ・コンサート参加記録(アーカイブ)
山下達郎 PERFORMANCE 2013(2013.11.1)
私が山下達郎の音楽を本格的に聴き始めたのは、大学1年のときにリリースされたベストアルバム「TREASURES」を買った頃からです。
それまでは本人が音楽番組に出ないこともあり、JR東海のクリスマス・イブなどのCM曲で何となく耳にしたり、カラオケで「さよなら夏の日」をたまに歌う程度のライトファンでした。
過去の代表曲をアルバムで聴き込むに連れ、いつかライブに参加したいという思いが強くなっていましたが、就職して10年以上経っても、中々その機会に恵まれませんでした。
そんな中、前年(2012年)に映画館で上映された「シアターライヴ1984〜2012」(2021年に10日間限定で再びロードショー配信も行っていますね)を見て以来、再びライブへの参加熱が高まり、この日を迎えました。
映画館で見た変わらぬ世界がそこに広がっていました。オープニングの定番「SPARKLE」(この日は「新・東京ラプソディー」がOPだったかな?)」で始まり、新旧様々なヒット曲を散りばめながら、「Let’s Dance BABY」での一斉クラッカー、震災復興のテーマソング的な位置づけにもなった「希望という名の光」、アンコールでの「クリスマス・イブ」や「Ride On Time」などを、CD音源以上のクオリティで堪能しました。
個人的に一番好きな曲の「スプリンクラー」を歌ってくれたことが何よりの収穫でした。
施設概要・地図
所在地
名古屋市熱田区熱田西町1番1号
アクセス
地下鉄名城線「西高蔵」駅
名港線「日比野」駅
下車 徒歩5分
ホール
センチュリーホール:3012席
( 1階:1,510、2階:774、
3階:718、親子室:10)
公式サイト
https://www.nagoya-congress-center.jp/