初めて北國新聞赤羽ホールへコンサートに訪れる人を対象に、会場までのアクセスや施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
香林坊や尾山神社に近いコンパクトなホール。
ガラス張りの外観と音響の良さが特色です。
北國新聞赤羽ホールは、2008年、地元石川の北國新聞社の創立115周年を記念して建てられました。
「赤羽ホール」という名称は、新聞の創刊者である赤羽萬次郎氏にちなんで名づけられ、地域の文化芸術活動の拠点として、コンサートや演劇、映画など多目的に利用されています。
設計は、日本設計のプリンシパルデザイナーを務め、「アクアマリンふくしま」や「新宿御苑大温室」など、ガラスを多用した建築物を数多く手がけた淺石優氏が担当しました。
2010年には、国内の優れた建築物に贈られる日本建設業連合会「BCS賞」を受賞しています。
北國新聞赤羽ホールまでのアクセス
金沢駅・小松空港からバスで香林坊を目指そう
出典:北陸鉄道㈱公式サイトより
北國新聞赤羽ホールの最寄りは、北鉄バス(北陸鉄道)の「香林坊」バス停で、従来の官公庁や繁華街の中心地付近になります。
飛行機で小松空港に来た人も、北陸新幹線や特急サンダーバード・しらさぎ号で金沢駅に来た人も、まずは「香林坊」に向かいましょう。
小松空港からのリムジンバスルート
小松空港に着いたら、金沢方面のリムジンバスのりばに向かいましょう。それほど大きな空港ではないので、案内表示に従って進めばすぐにのりばに到着します。
出典:北陸鉄道㈱公式サイトより
上の図のとおり、1番のりばの「金沢駅・香林坊行き」に乗車します。
時間帯によっては、香林坊まで行かず金沢駅どまりになる場合があり、その時は後述の金沢駅からの路線バスに乗り換え、香林坊を目指しましょう。
運賃は「空港ー金沢駅」「空港ー香林坊」ともに、片道1,300円。
金沢方面~小松空港間の乗車券の購入者には、金沢駅~200円区間の路線バス乗車券がついているので、仮に金沢駅どまりの便に乗車したとしても、その券で最寄りの香林坊バス停まで乗車できます。
ちなみにリムジンバスは金沢駅西口(金沢港口)に停まるので、香林坊方面の路線バスに乗り継ぐ場合は、下車後に東口(兼六園口)に移動します。
金沢駅からの路線バスルート
新幹線やJR在来線で金沢駅に着いたら、改札を出て右側の兼六園口(東口)のバスのりばに向かいましょう。
出典:北陸鉄道㈱公式サイトより
香林坊バス停は、JRバスを含め上の図のバスのりばから発車するほとんどのバスが停車します。とりあえず停まっているバスに乗ればOKです。
2022年夏現在、SUICAやICOCAなどの交通系ICカードは、JRバスは使用できますが、北陸鉄道グループの運行するバスは使用できないのでご注意ください。
ちなみに北鉄グループが独自に発行している「ICa(アイカ)」というICカードがあるので、金沢に来た記念に作っておくのもいいかもしれません。
香林坊バス停エリアから会場までのルート
会場の北國新聞赤羽ホールは香林坊バス停の少し手前にあり、路線バスやリムジンバスで向かう際、進行方向右手に北國新聞本社ビル、左手に尾山神社を見ることになります。
会場は本社ビルに隣接して建っているので、事前に位置を確認しておきましょう。
金沢駅から路線バスに乗車した場合は、百貨店の「香林坊大和・アトリオ」の前付近に停車します。
また、空港からリムジンバスに乗ってきた場合は、香林坊交差点を左折した先の「石川四高記念文化交流館」前に停車します。
どちらの場合も、交差点を渡って金沢東急ホテルや日本銀行金沢支店側に移動し、元来た道を引き返す形で会場に向かいましょう。
写真は北國新聞本社前の看板です。メインストリートの百万石通りから少し奥に入ったところに会場があります。
北國新聞赤羽ホールはこんな所
音響に優れた約500席のコンパクトなホール
赤羽ホールの総客席数は固定席504席(うちバルコニー席が左右に27席ずつ配置)で、そのほかに車いすスペースが4カ所(8列目右側)が設けられています。
最後列は19列で、8列目と9列目の間が中央通路となっています。
座席を側面から見たところです。バルコニー席には専用出入口のほか、最後列の左右からも移動することができます。
通路前方の席は比較的フラットです。
対して通路後方の席には適度に傾斜がついて見やすくなっています。
バルコニー席は前10列、中9列、後8列にそれぞれ分かれています。
約500席のホールであるにもかかわらず、音響効果の高まるシューボックス(靴箱)型でクラシック等のコンサートに適した構造になっています。
その一方で、舞台や映画の試写会等(写真参照)でも使用できるように、舞台装置や緞帳で目隠しするプロセニアム型の舞台にも変更可能で、多目的に使用できるようになっています。
映画の試写会としての使用時
座席表
エントランスからホール入口まで
ホールの入口は、北國新聞本社ビルから奥の方へ進んだ先にあります。
入場後はホールの右側にガラス張りの空間が確保されており、受付や階段、エレベーターが設置されています。
風と緑の楽都音楽祭の開催会場
年に一度、ゴールデンウィークに開催される「風と緑の楽都音楽祭」。東京の「ラ・フォル・ジュルネ」と同じく、気軽に参加できるクラシックイベントとして、地元で親しまれています。
主要となる会場は以前に当ブログでも紹介した金沢駅前の石川県立音楽堂ですが、ここ北國新聞赤羽ホールも、開催会場の1つに選定されています。
県立音楽堂が大規模なオーケストラ中心であるのに比べ、赤羽ホールや、同じく開催会場となる金沢駅向かいのポルテ金沢内にある金沢市アートホールなどは、小規模なアンサンブル中心のラインナップで、気鋭の音楽家が奏でる演奏を楽しむことができます。
周辺施設
長町武家屋敷跡
会場周辺は金沢観光の中心地で、「兼六園」や「金沢21世紀美術館」なども徒歩圏内にあるのですが、もっと近い所(会場の裏手)に広がっているのが、「長町武家屋敷跡」です。
景観地区に指定された金沢藩時代の武家屋敷が残る街並みで、土塀や石畳の通路をのんびり風情を感じながら散策することができます。
冬になると、写真のように壁に凍結除けの「こも掛け」が施されます。
せせらぎ通り
会場の付近一帯は「鞍月用水」と呼ばれる犀川(さいかわ)の水源を利用した用水が流れており、その周辺は「せせらぎ通り商店街」として、様々な専門店や飲食店が立ち並んでいます。
武家屋敷跡同様、散策にもってこいの場所です。
私がよく訪れていた串揚げの店「いやさか」 (せせらぎ通り店)。
金沢市文化ホール
ホールヲタとしてもう1つ紹介しておきたいのが、会場から徒歩すぐ、尾山神社向かいにある「金沢市文化ホール」です。
出典:金沢市文化ホール公式サイトより
キャパは北國新聞赤羽ホールよりも大きい最大899席。中規模のコンサートや、地元の学校の演奏会などでよく利用されています。
座席表
出典:金沢市文化ホール公式サイトより
施設概要・地図
所在地
石川県金沢市南町2番1号
アクセス
JR金沢駅 東口(兼六園口)から
路線バスで約10分
「香林坊」バス停で下車 徒歩約3分
タクシー:約6分
小松空港:リムジンバスに乗車 約60分
「香林坊」バス停で下車 徒歩約3分
ホール
固定席504席
(450席+バルコニー席54席)
車椅子スペース4台分
公式サイト
http://www.akabane-hall.jp/