
初めて「文化パルク城陽」のコンサートに訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
京都駅を拠点に、近鉄またはJRで京都南部へ。
田園地帯にポツンと建っている市の中核施設で、市民の憩いの場になっています。
文化パルク城陽は、1995(平成7)年に開業した市営の複合文化施設で、2025(令和7)年で開館30周年を迎えました。
建物内は大ホールにあたるプラムホールと、小ホールのふれあいホール、プラネタリウムのコスモホール、市立図書館、コミュニティセンターのほか、市民プラザやプレイルーム、大小会議室、茶室、食事施設なども入っており、市の中核施設の1つで、公益財団法人 城陽市民余暇活動センターが施設の運営管理を行っています。
出典:文化パルク城陽公式サイトより


中心市街地から少し外れた所にあり、建物の南側はのどかな田園地帯が広がっていますが、その中に東館と西館に分かれた横長の大きな建物がどーんと建っている感じで、間近で見るとその威容に圧倒されます。

また、城陽市はJリーグのフットボールクラブ「京都サンガF.C.」のホームタウンの1つで、市内には公式練習場である「サンガタウン城陽」があります。
出典:京都サンガF.C.オフィシャルサイトより
クラブは1994(平成6)年に京都市とホームタウン協定を締結後、現在は京都府内のすべての市町村と協定を締結していますが、城陽市は2010(平成22)年に周辺の4都市とともに加入し、地域振興とサッカーの普及に協力しています。

JR城陽駅前の郵便ポストの外観は、京都サンガのイメージカラーであるパープル仕様で、チームのロゴなども貼られた特別仕様になっています。
ホームタウン活動のご紹介 | 城陽市 | 京都サンガF.C.|オフィシャルサイト
文化パルク城陽までのアクセス
まずは新幹線等で京都駅へ

まずは遠征の拠点となる京都駅まで、新幹線や高速バスなどでアクセスしましょう。会場の最寄り駅は、近鉄京都線「寺田」駅またはJR奈良線「城陽」駅になります。
近鉄寺田駅からは徒歩で、JR城陽駅からはバスで、それぞれ会場まで向かいましょう。
近鉄京都線「寺田」駅までの鉄道ルート

京都駅から近鉄京都線に乗り換え、寺田駅に向かうルートの紹介です。寺田駅までの所要時間は、普通(各駅停車)で約30分、急行で約22分です。

新幹線で京都駅に着きました。

乗り換えのため、改札階に降ります。

近鉄線への乗り換えは、中央改札口からが近くなります。

改札を出て正面に、近鉄京都駅があります。

路線図を確認。寺田駅は各駅停車で13駅目、運賃は片道430円です。

各駅停車は「大和西大寺」「新田辺」行き、急行は「橿原(かしはら)神宮前」「天理」行きが多いです。

急行に乗車した場合は、2駅手前の大久保駅で普通に乗り換えましょう。

ホームの隣りに普通電車が待機しています。

普通「新田辺」行きに乗り換えます。

2駅先の寺田駅に到着しました。
京都市営地下鉄からの乗り入れでもOK

近鉄線は、途中の竹田駅が京都市営地下鉄の、丹波橋駅が京阪電車の乗り換え駅になっており、京都駅からの場合、京都市営地下鉄がそのまま近鉄京都線に乗り入れています。

地下鉄経由で向かう場合は、中央口ではなく八条口方面の改札から出ましょう。

地下鉄烏丸線ののりばから乗車します。

1番線の「竹田・近鉄奈良」方面の電車に乗ります。

竹田行きの場合は乗り継ぎ、
各駅停車で、地下鉄の初乗り運賃が加算されます(総額620円)。京都駅から乗るよりも、沿線で観光してから途中の駅から向かう場合などに、有効な移動手段となるでしょう。
近鉄寺田駅から会場までの徒歩ルート

近鉄寺田駅に着いてから、会場までの徒歩ルートについて紹介します。駅から会場までの所要時間は徒歩約5分です。

出口に向かう階段を降りましょう。

改札は1か所で、地下にあります。

案内に従い、出た先にある階段またはエレベーターで地上に向かいます。

地上出口まで来たら、Uターンするように南側に移動します。

右側に線路を見ながら、移動します。

城陽市観光協会の前を通過します。

スーパー「LIFE」の前を通過します。

左手にコミュニティバス(後述)の始点「近鉄寺田」バス停があります。

そのまま先に移動します。

やがて道路の奥に茶色の会場建物と高速の高架が見えてきます。

会場は道の左側に広がっています。

最後の横断歩道を渡り、会場敷地に入ります。

西館側から入ったので、東館との間にあるエントランスホールの方に進みます。

中央にある北(正面)入口に到着です。お疲れさまでした。
JR奈良線「城陽」駅までの鉄道ルート

新幹線からそのまま在来線に乗り換える場合は、JR奈良線で城陽駅に向かいます。
城陽駅は京都駅から11駅目で、普通電車で約30分、「みやこ路快速」を利用すれば、4駅・約22分と、先の近鉄線とほぼ同じ時間で到着します。

京都駅に着いたら、JR線のりかえ口に進みましょう。

JR奈良線は8-10番線から出ています。

奈良線は乗り換え改札を入ってすぐ左側に移動すれば到着します。

奈良線の京都駅ホームに到着しました。

手前の10番線は快速用ホームで、みやこ路快速「奈良」行きが停車していました。

各駅停車に乗る場合は、10番線ホームをくぐる形で、8・9番線に移動します。

快速の車内です。快速の場合、乗車時間は約22分です。

京都から4駅で、最寄りの城陽駅に到着しました。
JR城陽駅から会場までのバスルート

JR城陽駅から会場までは徒歩で行くと約25分かかるので、公共交通機関である城陽市のコミュニティバス「城陽さんさんバス」を利用します。
会場へは、鴻ノ巣山運動公園近鉄寺田線の「近鉄寺田」行きに乗車し、乗車時間約10分で、最寄りの「文化パルク城陽」に到着します。運賃は片道200円です。

駅に着いたところから紹介します。

改札を出て、左側に移動しましょう。

地上に降りる階段のところにバスのりばの案内があります。

会場へのバスは降りてすぐの場所にある1番のりばのバス停から発車します。

案内表示を確認。「520・525」系統の便が会場に向かうことがわかります。

最寄りの「文化パルク城陽」は7つ目、乗車時間は約10分です。

出典:城陽市ホームページより
コミュニティバスというと、1日数本程度のダイヤの自治体が多い中、この市では8時台から18時台まで「毎時10分・40分発」の2本(平土休日共通)と、それなりの本数が確保されています。
上の時刻表にも掲載されていますが、今後の「運行継続」のためにも、皆さん積極的に協力してあげましょう♪

近鉄寺田行きのバスが到着しました。

バスの車内です。コミュニティバスによくある小型車両です。

途中、高速の高架沿いを走るあたりから、会場の外観を確認できます。

会場と道路を挟んだ向かいにあるバス停に到着です。お疲れ様でした。
文化パルク城陽はこんな所
プラムホール(文化ホール)

メインとなるプラムホール(文化ホール)の総客席数は1,305席で、1階席から3階席までの三層構造です。音楽や演劇など、さまざまなジャンルに対応可能です。

正面玄関を入ったエントランスホール奥にある階段またはエレベーターで、建物2階の入口に向かいます。

プラムホールのエントランスです。奥にエレベーターの乗降口があります。

1階席に面したメインホワイエは、入口右側に広がっています。

一番奥にカフェコーナーらしきものがありましたが、利用されていませんでした。
1階席

1階席の総客席数は962席で、A列からY列までの25列あります。途中、K列(11列目)とL列(12列目)の間に中央通路が設置されています。


通路前方の傾斜は緩やかで、E列までは段差のないフラットな構造、F列から段差が付けられています。




通路後方の傾斜は前方より強めで、すべての席間に段差が付けられています。



ちなみに最後列のY列は、中央ブロックはなく、左右のブロックのみ配置されていますが、柱を挟んだ両側は2人掛けになっているので、カップルや夫婦で利用すると、少しプライベート感のある落ち着いた環境で鑑賞することができます。


車いすスペースは、前通路に面した左右両サイドのL列・M列とX列後方の中央付近に計3か所、確保されています。
2階席

2階席の総客席数は196席で、2A席から2I席までの9列あります。このうち、2A列から2E列までの5列は、左右両サイドのせり出し部分にのみ設置されており、メインの正面スタンド部分に当たる席は、2F列から2I列までの4列となります。





3階席

3階席の総客席数は147席で、3A席から3G席までの7列あります。このうち、3A列から3D列までの4列は、左右両サイドのせり出し部分にのみ設置されており、メインの正面スタンド部分に当たる席は、3E列から3G列までの3列となります。
この日の公演で3階席は使用されませんでしたが、基本的には2階席と同じような組合せのレイアウトで。スタンド席、せり出し部分ともに若干少なめの配席となっているほか、2階席よりも高さのある分、ステージをより俯瞰的に見られる構造となっています。
プラムホール 座席表
出典:文化パルク城陽公式サイトより
座席

会場の座席は鮮やかなグリーンで座面・背もたれ・ひじ掛けが統一されたデザインです。
パリの新オペラ座と同じメーカーのものを使用し、全体で身体を包み込むようにフィットするような感じで、非常に快適な座り心地でした。
ふれあいホール
出典:文化パルク城陽公式サイトより
ふれあいホールの総客席数は324席で、1階席(移動席)と2階席の二層構造です。
2階席は固定席ですが、1階席は全席可動させることが可能で、座席をすべて取り払うと、ダンスフロアとしても利用可能です。舞台の高さも変更できるため、大人数での宴会などの利用も可能な、利用範囲の広い多目的ホールです。

ふれあいホールの入口は、西館の2階にあります。

円形の空間に四角いホールと客席部分があい、そのすき間の1つがロビーになっています。
ふれあいホール 平面図
出典:文化パルク城陽公式サイトより
プラネタリウム(コスモホール)

建物の4階には、プラネタリウム(コスモホール)があります。

建物外観の中央に斜めに出っ張っているのがドーム部分で、京都府最大のプラネタリウムとして親しまれています。

入場料は大人600円、中学生までの小人300円、3歳以下は無料です。自動券売機で購入します。
リクライニング式の椅子に身を委ねながら、23mの大きなドームスクリーンで星空を鑑賞できるほか、「コスモホール」という名前がついているように、ホール内のAV設備を使って、音楽会やコンサートも開催されています。
レストラン「星待ちキッチン」

1階エントランスホールの南側にある「星待ちキッチン」は、2014(平成26)年に開業したレストランです。
現在の店舗は二代目で、開業時は京都ロイヤルホテル系のレストラン「花しょうぶ」が営業していましたが撤退し、市内の飲食事業者が運営する地産地消の施設として生まれ変わりました。
夏場には建物横にある空間で、ビアガーデンやソフトクリーム・かき氷等の販売も行われており、ローカル色豊かな雰囲気です。

店内は、ホテル系のレストランが営業していた内装をそのまま引き継いだような雰囲気です。

この日は日替りランチの弁当(¥1,100)を注文しました。
城陽市歴史民俗資料館(五里ごり館)

プラネタリウムの向かいには、地元の城陽の文化や歴史を楽しく紹介する「城陽市歴史民俗資料館」が営業しています。城陽市が京都から五里(約20km)、奈良からも五里に位置することから、資料館には「五里ごり館」という愛称が付けられています。
常設展示室と特別展示室があり、常設展示室では常陽市内から発掘された旧石器時代から近現代までの出土遺物や文書、民具などの資料が紹介され、歴史をたどることができます。


また、特別展示室では、期間限定でテーマを設けた展示を楽しむことができます。訪れた日は「鉄道の旅と食」をテーマに、鉄道模型やNゲージも展示されており、夏休み中の子供や鉄道ファンの皆さんが思い思いに展示を鑑賞していました。


周辺施設
平等院
出典:京都宇治観光マップホームページより
会場のある城陽市のお隣りの宇治市にあるのが、世界遺産の「平等院」です。
京都駅から会場までのアクセスで、JR奈良線の「みやこ路快速」を利用した場合、城陽駅の1つ手前に停車するJR「宇治」駅が最寄り駅となります。JR線のほか、京阪「宇治」駅からも徒歩圏内です。
ご存じの通り、平安時代における摂関政治の全盛期を築いた藤原道長の子の藤原頼通により建立されました。
10円硬貨の表面(数字が書いてある方が裏面です)の絵柄になっていることでもおなじみの国宝「鳳凰堂」をはじめ、庭園やミュージアム「鳳翔館」など、見所がいっぱいです。
出典:財務省ホームページより10円硬貨(表面) 10円硬貨(裏面)
堂内には、平安時代の最高の仏師定朝によって制作された阿弥陀如来坐像など、約1000年前に建立された建造物や仏像が今に伝えられています。
また、周辺の宇治川や参道添いにはカフェや土産物店が立ち並んでいるほか、源氏物語の「宇治十帖」の舞台でもあり、対岸に「源氏物語ミュージアム」などの施設もあります。
https://www.city.uji.kyoto.jp/site/genji
今回は時間がなく(また暑かったので)立ち寄れませんでしたが、JR宇治駅から徒歩約10分の場所にあるので、遠征ついでに訪れる観光スポットとしては最適だと思います。
施設概要・地図
所在地
京都府城陽市寺田今堀1
アクセス
近鉄京都線「寺田」駅」下車
東口から徒歩約10分
JR奈良線「城陽」駅下車
「城陽さんさんバス」に乗り換え
「文化パルク城陽」下車すぐ
ホール
プラムホール 総客席数:1,305席
(1階:962、2階:196、3階:147)
※車椅子席:1階に12席
ふれあいホール 総客席数:324席
(1階:250、2階:74)
※舞台高の可変により最大400席まで
追加可能
公式サイト
http://www.bunkaparcjoyo.net/