初めて「市川市文化会館」のコンサートに訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
江戸川の東側に位置する県境の会場。
適度なキャパで都心からも近く、首都圏の主要なライブ・コンサート会場の1つになっています。
市川市文化会館は、1985(昭和60)年に開館した千葉県市川市にある多目的ホールで、公益財団法人の市川市文化振興財団が運営管理を行っています。
千葉県といっても、県境の江戸川を越えてすぐの東京都の東隣りにあり、都心とJR・地下鉄・私鉄の各線で繋がっていることに加え、京葉道路や東京外環自動車道等の幹線道路からも近く、交通の便は悪くありません。
大・小2つのホールを中心に、会議室や展示室、茶道・華道を行う和室も完備されており、街の芸術文化の拠点となっています。
1,800席近い大ホールは、クラシックはもちろん、ポピュラー音楽や演劇・ミュージカルなど、様々な公演が行われており、首都圏の主要なライブ・コンサート会場の1つです。
開館35周年を迎えた2020(令和2)年に、客席の拡張やバリアフリー化等の大規模改修工事を行い、2022(令和4)年にリニューアルオープンしました。
市川市文化会館までのアクセス
出典:市川市文化会館公式サイトより
市川市文化会館の最寄り駅は、JR総武線・地下鉄都営新宿線の「本八幡(もとやわた)」駅と、京成線の「京成八幡(けいせいやわた)」駅。
また、今回は紹介を省略しますが、周辺の浦安駅・新浦安駅、行徳駅、市川駅南口から、最寄りバス停の「文化会館前」まで京成トランジットバスが運行しています。
ここでは、主に関西や名古屋方面から遠征する際の、東京駅からのアクセスを中心に考えていきたいと思います。
本八幡駅・京成八幡駅までの鉄道ルート
まずは東京駅から山手線等で秋葉原駅へ移動
残念ながら、本八幡駅へ東京駅から直通で向かう電車はありません。総武線には秋葉原駅で接続しているので、ひとまず山手線または京浜東北線で、秋葉原駅まで向かいましょう。
新幹線からJR在来線への乗り継ぎ改札口です。
案内に従い、八重洲口側から丸の内口方面に移動します。
山手線・京浜東北線は3・4番線ホームから出ています。
上野・池袋方面の山手線に乗車しました。秋葉原駅までは2駅約5分で到着です。
秋葉原駅の2階ホームに到着。総武線の千葉方面は3階にあります。
3階に移動し、6番線の「船橋・千葉」方面の電車に乗り換えます、
秋葉原駅から本八幡駅へ
総武線の秋葉原駅からは、各駅停車で最寄りの本八幡駅まで向かいます。所要時間は約22分です。
秋葉原駅3階の6番ホームに着きました。
先発の「千葉」行きに乗車します。
総武線の車両は黄色いラインが入っています。
秋葉原駅から9駅目、約22分で本八幡駅に到着です。
本八幡駅の改札を出ると、正面に都営地下鉄線への床面案内表示があります。
その先に「シャポー」というショッピングセンターが続いています。
ちなみに左に進むと本八幡駅の南口ロータリーに出ます。
周辺に飲食店も沢山あるので、食事は会場に行く前に駅前で済ませましょう。
アクセスに戻って、正面にあるショッピングセンター「シャポー」に入ります。
そのまま中を直進します。
やがて正面に出口と、右側に都営新宿線への通路があるので、出口の方に進みましょう。
下りたところの左手前にタリーズコーヒーがあります。コンセント付きの席もあるので、ここで休憩するのもいいでしょう。
正面にある道が、会場までの一本道となる市川浦安線です(道の地下を都営新宿線が走っています)。ファミマを正面に見て、左側に進んでいきます。
岩本町駅から本八幡駅へ
さて、会場最寄り駅の本八幡駅は、地下鉄都営新宿線の終点(始発駅)でもあります。
都営新宿線に乗車するには秋葉原駅下車後南に向かい、神田川を超えたところに「岩本町」駅があるので、そこから本八幡駅まで移動する方法もあります。
秋葉原駅周辺でホテルを手配しているときなどに、有効な移動手段といえます。
都営新宿線「岩本町」駅の改札です。
3・4番線の「本八幡」行きに乗車します。終点なのでわかりやすいです。
岩本町駅から本八幡駅までは13駅、所要時間は約32分です。
運賃は片道330円(ICカード利用で325円)です。
本八幡駅の改札を出ます。
会場へはJR線方面ではなく反対の「A3」出口から出ます。
会場の案内掲示板が目印です。
エスカレーターまたは階段を上がります。
上がったところにあるスーパーの出口から続く階段を上がります。
先ほど紹介したJR高架下の出口に出ます。JR線からとは反対側からなので、会場へは右に進みます。
京成線利用の場合は上野駅から京成八幡駅へ
東北・北陸新幹線を利用した場合や成田空港から向かう場合は、もう1つの最寄り駅である京成八幡駅に向かいます。
上野駅でJR山手線に乗り換え同じく秋葉原駅を目指すか、京成線に乗り換え、京成線利用の場合、上野駅から八幡駅までの所要時間は約22分で、運賃は片道330円です。
降りたところから都営新宿線本八幡駅までの地下通路もあります。
徒歩で移動する場合は、駅出口を右に向かい、最初の道路を左に曲がります。
あとは南に直進するだけです。
国道14号線を渡った先に、先ほど紹介した本八幡駅の高架下があります。
本八幡駅からの徒歩ルート
出典:市川市文化会館公式サイトより
さて、本八幡駅下車後、会場までの徒歩ルートについて説明します。
一応路線バス(京成トランジットバス)も運行していますが、最寄りのバス停(本八幡南口)まで少し距離があるのと、会場まで徒歩約10分程度で到着するので、そのまま歩いていく人がほとんどです。
また、マイカーやレンタカーで向かう場合は、東京外環自動車道(国道298号線)のすぐ脇にあるので、「文化会館南」交差点を左折すると、会場の目の前に着きます。
ここでは、先ほど紹介した市川浦安線を通るルートで紹介します。
高架下からスタートします。といっても、後はまっすぐ進むだけなので、途中の目印となる施設を紹介しながら進みます。
道なりに進みます。会場は向かって右側なので、右に移動しておきましょう。
途中、ハローワークの前を通過します。
左右にジョナサンとイオンタウンのある交差点まで来たら、会場はもうすぐです。
この辺りまでくると、会場ののぼりが立っています。
会場の手前にある大和田小学校の前を通過します。
バス停の「文化会館前」はこの付近にあります。
小学校を過ぎれば、会場に到着です。
正面玄関は少し進んだ先にあります。お疲れさまでした。
市川市文化会館はこんな所
リニューアルされ快適になった大ホール
大ホールの総客席数は1,758席で、内訳は1階席が1,190席、2階席が568席あります。リニューアル工事により座席幅が広がり、快適に鑑賞できるようになりました。
1階席
1階席は1列から28列まであり、途中、10列と11列の間に中央通路が設けられています。中央通路付近の10列左右の端よりの8席は、車椅子スペース4席分として常時取り外しが可能で、一般席として使用する場合はスタッキングチェアによる対応となります。
10列〜11列の中央通路付近。10列手前の色の変わった部分は、車椅子スペースとして座席が常時撤去されています。
通路前方は7列目までは傾斜のないフラットな席で、8列目以降に段差が付けられています。また、1列から5列までの141席は、オーケストラピットとして使用される場合は撤去されます。
中央通路から後方は、前方より段差が付けられており、座席の傾斜も強めになっています。また、最後列の28列の左右両端の18席は、車椅子スペース10席分として利用できます。
2階席
2階席は1列から13列まであり、途中4列と5列の間に中央通路が設けられています。1階席以上に段差が付けられており、傾斜も急になっています。
また、正面スタンド部分のみで、サイドバルコニー席等はありません。
最後列の13列は、中央に8席と左右の端に各3席の計14席しか設けられていません。入口の床は12列と同じ高さになっているため、13列のみ床面から段差を付けて嵩上げされています。
大ホール 座席表
出典:市川市文化会館公式サイトより
座席
座席は白・ベージュ・ブラウンの3種類のカラーの座面・背もたれに、木製の基礎の組合せで、背もたれの中央にラインが1本入ったデザインです。
腰のあたりのクッションが分厚めで、快適な座り心地でした。
小規模な演奏会・発表会向きの小ホール
出典:市川市文化会館公式サイトより
小ホールの総客席数は413席で、固定席が403席、移動席が10席の構成です。1列から17列まであり、途中6列目と7列目の間に中央通路があります。
通路前最後列の6列目の左右のブロックの移動席計10席分は、大ホールと同様車椅子スペース6席分として常時取り外しが可能で、一般席として使用する場合はスタッキングチェアによる対応となります。
小ホールは建物の2階にあるので、エントランスロビー正面の階段を上がった所に入口があります。
小ホール 座席表
出典:市川市文化会館公式サイトより
周辺施設
不知森神社(八幡の藪知らず)
会場と反対の方向になりますが、本八幡駅と京成八幡駅の間を走る千葉街道(国道14号線)沿いには、「不知森(しらずもり)神社」があります。
ここは「八幡の藪(やぶ)知らず」とも呼ばれる森に面しており、古くから、「足を踏み入れると二度と出てこられなくなる」という神隠しの伝承があることで有名な場所です。
昔は鬱蒼とした雑木林だったようですが、敷地は18メートル四方とそれほど広くなく、現在は大部分が竹やぶになっているようです。
近くには八幡の地名の由来となった葛飾八幡宮もあり、訪れた日はちょうどお祭りが開催されており、賑わっていました。
サイゼリヤ1号店 教育記念館
本八幡駅北口に、「サイゼリヤ1号店 教育記念館」という建物があります。
庶民の味方のイタリアンレストラン「サイゼリヤ」は千葉県市川市で創業され、その1号店が本八幡駅の駅前にありました。
現在はサイゼリヤ発祥の地として、その功績を後世に伝えるべく、当時の雰囲気を伝えるために、記念館として保存されているとのことです。
店頭には「教育記念館保存目的」という看板が掲げられています。
記念館は駅北口の八幡一番街商店会の一角にあります。
コロナ禍以降、内部の一般公開が休止されているようですが、下記のサイトに、館内の様子が詳しく載っていました。
イオンタウン市川大和田
会場までの徒歩ルートの後半で紹介した交差点の一角にあるのが、「イオンタウン市川大和田」です。
残念ながらカフェやレストラン等はありませんが、買い忘れた小物類があれば、調達するのにちょうどいい存在です。
施設概要・地図
所在地
千葉県市川市 大和田1-1-5
アクセス-
JR総武線本八幡駅南口より徒歩10分
都営新宿線本八幡駅A3出口より徒歩10分
京成線八幡駅より徒歩15分
ホール
・大ホール 総客席数:1,758席
(1階:1,190席、2階:568席)
※うち移動席18席は車いす席10席に変更可能
・小ホール 総客席数:413席
(固定席:403席、移動席:10席)
※うち移動席10席は車いす席6席に変更可能
公式サイト
https://www.tekona.net/bunkakaikan/