初めて「下関市民会館」のライブに訪れる人を対象に、会場までの行き方や施設の概要、現地での楽しみ方について紹介します。
建物は駅やショッピングモールとデッキで連結。
周辺に観光地も集結しており、ライブのついでに観光もはかどります。
下関市民会館は、山口・下関の文化芸術の発信拠点として、1977(昭和52)年にオープンしました。
以来、クラシックコンサートはじめ、オペラやバレエ、ポピュラーミュージックのライブなど幅広い用途に使用され、現在に至っています。
指定管理者は公益財団法人の下関文化振興財団で、本会場の他、「田中絹代ぶんか館」や「下関生涯学習プラザ」などの地元公共施設を運営しています。
下関市民会館へのアクセス
拠点は新幹線の「小倉」駅がおすすめ
会場があるのは本州の山口県下関市ですが、交通アクセスの拠点は九州の福岡県北九州市にあるJR・山陽新幹線の小倉駅です。
山口県には新幹線の停車駅が実に5つ(新岩国、徳山、新山口、厚狭、新下関)もあるのですが、どの駅もこだまかほぼ各駅のひかり号や、のぞみ号の一部しか停車しません。
それに比べ、北九州の小倉駅にはすべてののぞみ号が停車するので、そこから在来線に乗り換える際の計算が立てやすいのがメリットです。
JR下関駅までの在来線ルート
JR小倉駅から下関駅まで
新幹線小倉駅に下りたら、在来線のJR山陽本線に乗り換えます。行き先は「下関」行きで、所要時間は約20分です。途中の停車駅は「門司」駅のみで、2駅で到着します。
今回私は途中の門司駅前のホテルに宿泊しましたが、門司港レトロ方面に観光に行くのもいいと思います。
小倉駅に着いたら、改札を出ずにそのままJR九州の在来線乗り場に向かいます。
「JR線のりかえ」の案内に従い進みます。
いったんエスカレーターまたは階段で上に上がります。
上がった先の通路をJR在来線方向に移動しましょう。
下関・門司方面は6番線です。
ホームに降りました。すでに電車が停車していました。
「下関」行きなので、乗り過ごす心配はありません。
関門海峡を渡る際は、地上ではなく地下のトンネルで通過します。
小倉駅出発から約20分で、下関駅に到着です。2駅しかありませんが、途中の門司駅で待合せしたり、海峡を渡ったりするので少し時間がかかります。
JR新下関駅から下関駅まで
新幹線の新下関駅で下車した場合も、小倉駅と同じく在来線のJR山陽本線に乗り換えます。行き先も同じく「下関」行き。海峡を超える必要がない分、所要時間は約10分で到着します。
その他のアクセス手段
福岡からは高速バス「ふくふく号」が便利
福岡から下関へは、鉄道のほか、西鉄天神高速バスターミナル(一部は博多バスターミナル始発)から高速バス「ふくふく号」が出ています。
運賃は片道1,700円。2枚回数券は3,200円と、往復で200円お得になります。所要時間は約1時間40分程度です。
羽田ー山口宇部空港利用時の空港バスは事前予約制
飛行機で下関に向かう場合は、羽田空港から山口宇部空港を利用する選択肢があります。
到着便に合わせ、空港シャトルバスが出ています。ただし、今年(2023年)6月からすべて事前予約制になっていますので、利用の際は注意しましょう。
下関駅からの徒歩ルート
下関駅の改札口は、駅ビルの2階にあります。駅に着いたら東口方面に向かいますが、1階には下りずに2階のデッキ伝いに歩くと分かりやすいです。
下関駅の改札口を出て、右側の東口方面に向かいましょう。
出てすぐに1階に向かう下りのエスカレーターがありますが、下りずにそのまま右側に移動します。
みどりの窓口の奥に、上りのエスカレーターが見えてきます。
案内を確認しながら、「エキマチ広場」方面に向かいます。
駅ビル商業施設の「リピエ」入口を横目に、建物内を進みます。
エキマチ広場に出ました。
正面右手の案内図を確認。このまま建物沿いにデッキを進んでいきます。
広場内を移動し、シーモールの外壁沿いに続くデッキに向かいます。このままシーモール内を進むルートは後で紹介します。
シーモールと結婚式場の間をデッキが通っています。
奥の海峡ゆめタワーを目印に進んで行きます。
スマイルホテル下関の前を通過します。
しものせき市民活動センターの前を通過します。
やがてデッキが右に曲がっているので、手前の道を道なりに進みましょう。
すぐに階段があるので、下りましょう。
下りた先の道の奥に、会場が見えます。
横断歩道を渡ります。
渡った先は会場の裏手なので、道なりに右に回ります。
会場正面に到着です。お疲れさまでした。
シーモール店内を経由するルート
シーモール 2階フロアマップ
先ほどのエキマチ広場に面したショッピングモールの「シーモール」の中を通って、ショートカットして移動することもできます。
先ほどのデッキルートで出てきたシーモール。エキマチ広場側から中に入ります。
壁面にH&Mのロゴが書かれている入口から入りましょう。
入った先が、そのままH&Mの売り場になっています。
まさに服が展示されている中を通り抜けます。
その後、モール中央のセントラルコートに出ます。
奥に続くピアモール内を進みます。この辺りから「シーモールパレス・市民会館」の案内表示が見られるようになります。
そのまま奥に進んで行きます。
やがて右側に床屋さんがあるT字路に突き当たります。案内に従い、左側に向かいましょう。
左側は建物出口に続いています。
外に出ると、右側に会場の建物が見えます。奥の連絡通路に向かいます。
連絡通路を渡れば、会場はもうすぐです。
渡った先の階段またはエレベーターで下に降ります。
階段の場合、途中で左側に方向転換しています。
下りた先が会場の正面玄関です。お疲れさまでした。
下関市民会館はこんな所
広いロビーでくつろげるワンフロア構造の大ホール
出典:下関市民会館公式サイトより
大ホールの総客席数は1,469席。1階席と2階席に分かれてはいますが、ワンフロアになっています。サイドのバルコニー席等もなく、全体にシンプルな構造です。
コンサートの他、バレエや古典芸能などにも使用される多目的ホールで、オーケストラピットが設置される場合、最前の1列〜3列の70席が取り外されます。
1階席の最後列は23列で、そこから壁を隔てた24列目以降が2階席となり、最後列の36列まで続いています。
大ホール舞台断面図(出典:下関市民会館公式サイトより)
断面図を見ると、1階席は緩やかなスロープで高低差のあまりないフラットな席であることが分かります。また、前の人の頭の位置が被らない千鳥配列になっていない点にも注意が必要です。
一方、24列以降の2階席は、段差が付いて1階席よりも傾斜が急になっています。
この日座った1階席13列通路席からの眺め
公演日は「着席指定席」での鑑賞だったので、幸い基本的に視界が遮られることはありませんでした。
コロナ明けのスタンディング前提での鑑賞の場合、多少前の人の身長に視界が左右される可能性はあるでしょう。
多少後方からにはなりますが、ステージの見やすさでは、2階席前方の24列〜26列あたりが最もバランスが取れていると言えそうです。
13列目付近の傾斜
大ホール 座席表
出典:下関市民会館公式サイトより
間仕切りでレイアウト変更可能な中ホール
出典:下関市民会館公式サイトより
中ホールの総客席数は400席で、前方の平面部分(259席)と後方の階段部分(141席)に分かれている多目的ホールです。
レイアウト変更可能なように、途中に間仕切りを使用することで、240席程度の大きさにも調節することが可能です。
ピアノの発表会や講演会、落語などの演劇にも用いられています。
中ホール 座席表
出典:下関市民会館公式サイトより
エントランス・ホワイエ
会場のエントランスは、シーモールからのデッキを下りた正面右側にあります。
エントランスの隣りは、彫刻作品なども設置された広場になっています。
その右手の玄関から入ります。
エントランスホールの天井は吹き抜けになていて開放的です。
入って正面に各ホールや展示室、会議室の催し情報が掲載されています。
中ホールの入口は階段を上がった奥にあります。
大ホール入口はエントランスを左に入った奥にあります。
大ホールのホワイエです。手前にグッズ販売スペースを確保しつつ、奥にもシートが多数設置されており、広々としています。
ホワイエの窓からは、会場南にある下関国際ターミナルの建物が見えます。
館内施設
正面玄関を入ってすぐ右手には「喫茶」スペースがあります。
中でカフェが営業しているわけではなく、休憩スペースのみ設けられています。
エントランスホールに自販機があるので、そこで買った飲み物を持ち込めます。
大ホールのホワイエに向かう通路に、コインロッカーが設置されています。
数はそれほどありませんが、返却式の無料タイプで、サイズの種類も大小あり、スーツケースなども収納できます。
周辺施設
シーモール下関
シーモール下関は、JR下関東口駅前に広がるショッピングモールで、デパートの下関大丸とスーパーのマックスバリュが核テナントとして入っています。
下関大丸
マックスバリュ
会場近くで飲食・物販ともに何でも調達できるのが強みです。
4階のレストラン街に入っている店の多くは、下関市民会館で開催されるイベントのチケットを提示することで割引サービスが受けられます。
割引サービスの案内
ご飯ととろろ とろ麦
中国料理 龍鳳閣
カフェテラス ロワール
公式サイト:http://www.seamall.jp/
シーモールパレス
会場へ向かう連絡通路と反対方向に進んだ先には、隣接するコミュニティ施設「シーモールパレス」があります。
結婚式場や宴会場としての利用が主ですが、入ってすぐのところにカフェラウンジがあるので、開演前のティータイムに利用できます。
ティーラウンジパレス(2階)
ケーキセットなどが注文できます
JR下関駅ビル リピエ(ripie)
リピエ(ripie)は、JRの駅ビルにある商業施設です。
「ヴィ・ド・フランス」や牛丼の「吉野家」などの飲食店がテナントとして入っているほか、ドラッグストアの「ココカラファイン」やリラグゼーション施設などもあります。
下関国際ターミナル
下関駅は、海の玄関である「下関港」にも面しています。古くから本州と九州、日本とアジアを結ぶ交通の要衝として栄えてきました。
ここ「下関国際ターミナル」は、会場と道を挟んですぐの所にあり、国内外のクルーズ客船やフェリー、コンテナ船などの航路の拠点となっています。
待合ロビー
関釜フェリー(下関-釜山間)
海峡ゆめタワー(山口県国際総合センター)
会場までのアクセスルートで目印として出てきたのが、「海峡ゆめタワー(山口県国際総合センター)」です。
1996(平成8)年に関門海峡のランドマークとして誕生し、地上143mの最上階にある展望室からは、瀬戸内海、関門海峡、巌流島など、360度の雄大なパノラマを楽しめます。
展望室から見た会場
巌流島
入場料は大人1名600円。土曜日に訪れましたが結構空いていて、眼下に広がる絶景をゆったりと楽しめる、結構お得な施設でした。
営業時間と入場料金
展望室は3層あり、テーブルと椅子で寛げるところもあります
「恋人の聖地」なんだそうです(まあ一人で訪れたんですが…)
関門橋と関門海峡
大歳神社
エキマチ広場からデッキを通って会場に向かう際、右ではなく反対に曲がった方向にあるのが「大歳神社(おおとしじんじゃ)」です。
1185年に源義経が壇ノ浦の合戦に臨む際の必勝を祈願した地のほか、幕末の馬関攘夷戦に際して高杉晋作が奇兵隊を旗揚げした地としても有名で、武運長久の勝運の神として崇められているそうです。
周辺のビルの間の石段を上った先に本社があります。
本社は本州最西端の鎮護の神として仰がれています。
写真のとおり石段が115段もあるので、本社まで到達するのに結構疲れます。
施設概要・地図
所在地
山口県下関市竹崎町4丁目5-1
アクセス
JR下関駅 東口下車 徒歩約5分
新幹線 新下関駅乗り換え 下関駅まで約10分
小倉駅乗り換え 下関駅まで約20分
飛行機 山口宇部空港からバスで約1時間15分
北九州空港からバスで約1時間10分
高速バス 福岡天神BCから約1時間40分
自動車 中国道「下関IC」から約15分
中国道「関門トンネル」から約15分
ホール
大ホール 総客席数:1,469席(車椅子席6席)
(1階:823席、2階:576席)
中ホール 総客席数:400席
(平面:259席、階段:141席)
公式サイト
https://scpf.jp/top/